【第3回】 期待リターンは維持したままに、リスクだけを低減できるのが分散投資のスゴさ――金融のプロに騙されない等身大の資産作り

金融のプロに騙されない等身大の資産作り

将来の不確実性を定義するのがリスク。大儲けの可能性がある商品は危険度も高い!?

 第2回のコラムの最後で、リスクのお話が出ました。

 でも、そもそも、リスクって何でしょうか?
 普段、私たちが生活やビジネスのなかで使うリスクという言葉は、「危険」や「危険度」といったようなマイナスの意味を持っています。「リスクを避けろ」というように使われています。

 でも、面白いことに、金融の世界ではリスクの定義が少し違います。金融の世界では、リスクとは、「将来の結果の不確実さ」のことを表します。

 将来の結果の不確実さという意味では、損する方向だけでなく、儲かる方向にも当てはまります。リスクとは、損するマイナスの可能性であると同時に、得をするプラスの可能性でもあるのです。

 例えば、定期預金は予め金利が決まっているので、将来の結果の不確実性はとても低い(予めリターンが決まっているので当たり前ですが)。これを「リスクが低い」と言います。

 それに対して、どこかの企業の株式は、一発当たれば大儲けできるかもしれないし、その企業が倒産して大損するかもしれないので、将来の結果の不確実性が高い。大儲けする場合も大損する場合も同じように、これを「リスクが高い」と言います。


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【第2回】 金融危機、リストラ、災害、入院…不測の事態にも安心して投資を続ける秘訣とは

金融のプロに騙されない等身大の資産作り

 それでは、私が実践しているインデックス投資法をお伝えしたいと思います、と言いたいところですが、投資を始める前にやっておきたいことがあります。


インデックス投資を始める前に、最低限把握しなくちゃいけないこと

 まずは、家計の状態を把握することです。

 「ええ~つまらない!」と思われるかもしれません。しかし、毎月の生活費が収入を越えているような状態は、いわば底に穴が開いているバケツのようなものであり、どんなに効率よく水を足しても(効率的な投資をしても)水はたまりません(資産は増えません)。

 毎日家計簿をキッチリつけろなどと言うつもりはありません。ざっくりとした1ヵ月の生活費を把握することです。

 私もやった簡単な方法は、ある月に銀行口座に給料(収入)が入ってから、ちょうど1ヵ月後にそれがいくら残っているかを見る方法です。冠婚葬祭などの突発的イベントもあるので、2~3ヵ月見ておけば、だいたいの生活費が把握できると思います。そして、給料(収入)の残高がプラスになっていればまずはよしとしましょう。

 もし、マイナスならば、それは投資などしている場合ではありません。そのままの生活を続けていると、いずれ家計が破綻しかねません。

 なるべく早く生活を見直すことが大切になろうかと思います。生活費の見直しは、金額が大きな部分から、不動産→保険→車→水道光熱費→…といった順番に行なうのがよいのですが、節約は本コラムの趣旨ではないので、そこは節約のプロにお任せしたいと思います。

 次に、「生活防衛資金」を貯めることです。

 「なんだよ、まだ投資に入らないのかよ!」と思われるかもしれません。しかし、この生活防衛資金は、投資を始める前に必ず必要なお金であると考えます。


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【第1回】 なぜ銀行や証券会社は低コストで楽な投資法を個人投資家に隠すのか!?

金融のプロに騙されない等身大の資産作り

 はじめまして、水瀬ケンイチと申します。

 私は某IT企業に勤務する30代の会社員です。仕事のかたわら、零細投資家として「インデックス投資」なる投資法を実践しています。その実践記を6年前から「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」というブログで公開しております。

 ありがたいことに、そのブログが皆さまにご好評いただき、昨年12月に「ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」(朝日新書)という本を経済評論家の山崎元氏と共著にて上梓する機会に恵まれました。

 それが、どういうわけか、バリバリのアクティブ投資家(後述しますので、とりあえず「インデックス投資家と正反対の投資家」だと思ってください)であるダイヤモンド社の編集K氏の目にとまり、こうしてコラムを書くことになりました。

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低リスク型ETF、ちょっといいかも

米国では、低リスク型ETFの設定が相次いでいるそうです。

モーニングスター 株式ニュース2011/10/26より引用】
<EMeye>新興国投資の定番ETFに「低リスク型」登場、ディフェンシブの比率高め波乱相場に備え

 欧州債務問題の深刻化で各国株式の先行き不透明感が強まるなか、下落リスクを抑えながら長期的に良好なパフォーマンスを目指すETF(上場投資信託)が米国で注目を集めている。

 米資産運用大手ブラックロック・グループは20日、下落リスクを低減した4つのETFを米国で上場した。それぞれ「米国」「北米除く先進国」「新興国」「先進国および新興国」の株式を投資対象とする。いずれも同社のETFブランド「iシェアーズ」の主力のETFをベースとしており、これらのETFの言わば「低ボラティリティ(変動性)版」となる。ブラックロックは、「新しいETFは、一定の価格上昇を狙う一方で下落相場に備えるためのポートフォリオを作成するために役立つ」と説明している。
【引用おわり】

「米国」「北米除く先進国」「新興国」の3本で、ほぼ世界中の株式を網羅できます。
これらの低リスク版ETFが、低信託報酬で設定されるというのだから、これはちょっとうらやましいです。
気になるのは、どうやって低リスクを実現しているかです。

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貴重な債券投資の情報、債券ラダー戦略のすすめ

岡本和久氏が、リタイア後に備えた資産運用に、生債券を使った債券ラダー型戦略をおすすめしています。

東洋経済オンライン
毎月分配型投信の落とし穴――退職後資金は退職前からの債券ラダー戦略活用も有効(11/10/25)

詳しくは、コラムをご覧いただきたいのですが、簡単にまとめると、所定のアセットアロケーションの日本債券クラス部分を、5年物の債券で5年かけて毎年購入、運用して償還した分を生活費に充てるというものです。

5年物の債券を毎年購入していくと、1年ずつ償還までの残存期間が違う債券が、はしご(ラダー)のように並ぶ「ラダー型」ポートフォリオになります。
当ブログではたびたび出てきますが、債券の「ラダー型」ポートフォリオって何?というかたもいらっしゃると思いますので、コラムの図版を借りて説明すると、こんなイメージです。

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かわいい投資4コマ漫画に猛然とツッコむおっさん

かわいい投資4コマ漫画を発見。



ほんわか~となっていたのですが、暇だったので、このかわいい投資4コマ漫画に、大人げなく猛然とツッコミを入れてみたいと思います(笑)

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日経ウーマンオンラインの取材をお受けしました

先日、日経ウーマンオンラインの取材をお受けしました。

場所は、にぎやかな六本木WITVカフェ。
FPの花輪陽子さんと日経BP社の記者さんと私で取材が行なわれました。

今まで、インデックス投資関連の取材はたくさんお受けしてきましたが、今回は投資ではなく「ブログ」と「収入」についての取材でした。
いつもと違う問答が面白く、あっという間に時間が経ちました。

30代のOLさんがメインターゲットとのことです。
「これからブログを始めてみよう」「お小遣い稼ぎしたい」と思っているOLさんたちに、私の拙い話が何かの参考になればいいなぁと思います。

お話によると、11月前半に掲載予定とのことです。楽しみがまた増えました。

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「eMAXIS」シリーズに新ファンド2本を追加

三菱UFJ投信は、「eMAXIS」シリーズに新ファンド2本を追加すると発表しました。

三菱UFJ投信 プレスリリース
http://www.am.mufg.jp/text/111021release.pdf

eMAXIS バランス(8資産均等型)
 信託報酬年率0.525%(税込)・信託財産留保額0.15%(税込)
eMAXIS バランス(波乗り型)
 信託報酬年率0.525%(税込)・信託財産留保額0.15%(税込)

eMAXISシリーズ初のバランスファンドは、面白いものがラインナップされました。
「eMAXIS バランス(8資産均等型)」は、株式(日本・先進国・新興国)・債券(日本・先進国・新興国)・REIT(日本・先進国)を8等分、それぞれ12.5%ずつ投資するアセットアロケーションのバランスファンドです。

もっと面白いのは、「eMAXIS バランス(波乗り型)」です。
こちらは、先ほどの8資産クラスを、国内株式5%、先進国株式5%、新興国株式5%、国内債券5%、先進国債券12.5%、新興国債券12.5%、国内REIT12.5%、先進国REIT12.5%を基本投資割合として、残り30%を「トレンドフォロー戦略」として機動的に投資対象を変えるというのです。

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次回の第4回インデックス投資ナイトは当日働きます

来年1月に予定されている個人投資家の手作りイベント「第4回インデックス投資ナイト」の企画が始まっています。

既に実行委員会に2回参加していますが、大小いろいろな新アイディアが飛び出していて、どうなるのか今から楽しみです。
今までも企画には携わらせていただいていましたが、イベント当日は、いち視聴者としてお酒を飲みながら楽しむ側で参加していました。
しかし、次回のインデックス投資ナイトでは、イベント当日の某役割を仰せつかりました。

どうなるか不安ですが、頑張らなくては。

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「いつかは経済自由人!」で毎月分配型投信の過剰人気を分析

日経電子版で田村正之氏が執筆しているコラム「いつかは経済自由人!」で、毎月分配型投信が取り上げられていました。

日経電子版 > マネー > コラム いつかは経済自由人!
心理学で分析する「毎月分配型投信」の人気 (2011/10/18)
(大人の事情で直リンクができません。申し訳ありませんが上記リンクを辿ってください^^;)

内容は、毎月分配型投信が、資産形成層(多くの場合若い人)にとっては向いていない商品設計であるにもかかわらず人気がある理由を、心理学(正確には「行動ファイナンス」だと思いますが)で分析するというものです。

「双曲割引」
「代表性のヒューリスティック」
「プロスペクト理論」
「心の会計」

この4つで、毎月分配型投信に対して過剰に人気があることを、見事に説明できるとしています。
私はこれらの説明に納得する(有名な話ですし)と同時に、毎月分配型投信は本当によくできているなぁと感心させられます。

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「よく読まれた記事ランキング」でよく読まれた記事

昨日のブログ記事「よく読まれた記事ランキング(2011年1月~6月)」では10本の過去記事をご紹介しました。

お遊びみたいなもんですが、その10本のランキング記事の中で、この2日間でよく読まれていた記事はどれか調べてみました。
ページの上(第10位)から順番に読まれていたのか、ランキングが高い順に読まれていたのか、それともどれかが特別に多く読まれていたのか?

サクっと結果を書きます。
いちばん読まれていたのは……

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よく読まれた記事ランキング(2011年1月~6月)

過去のブログ記事でどの記事が、いちばんよく読まれていたのか?

1か月の人気記事ランキングは、左サイドバーに自動的に表示されていますが、毎日1か月分遡ってどんどん更新されているので、定点観測的な比較がしづらいという課題がありました。

どの程度の期間で比較するのがいいのかよく分からなかったので、とりあえず今年の上半期(2011年1月~6月)で、ベスト10を調べてみました。
自分でも、いったいどの記事がよく読まれていたのか見当がつかないので楽しみです。
それでは…

第10位
「30代からはじめる投資信託選びでいちばん知りたいこと」(朝倉智也著)はアグレッシブ (2011/05/22)

第9位
いくらあれば早期リタイアしてもいいと思いますか? (2011/05/21)

第8位
知っておくべき日本の投資信託の黒歴史 (2011/01/22)

第7位
世界最大のETF「SPDR S&P500 ETF」(SPY)が東証に重複上場 (2011/03/05)

第6位
10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」 (2011/04/12)

10位から6位までは上記のとおりでした。
次からの第5位以上は、ちょっとしたコメントを付けて振り返りたいと思います。

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ヘッジファンドについてどう考えているか

ヘッジファンド、なんて甘美な響きでしょう。

「ロング・ショート戦略で絶対収益を目指す」などと言われると、何だかよくわかりませんがすごく儲かるような印象を受けます。
大切な資金をリスクに晒してインデックス投資をするなんて馬鹿らしく思えてくるかもしれません。
でも、「目指す」ことと「できる」ことは違います。

Bloomberg.co.jp 2011/10/14より引用】
T&Dアセット:日本株ヘッジファンド運用を停止-執行コストかさむ
T&Dアセットマネジメントが2010年6月から販売した日本株運用のヘッジファンドについて、9月末で事実上、運用を停止していたことが分かった。想定より取引の執行コストがかさみ、運用結果がマイナスとなったことが主因とみられる。事情に詳しい4人の関係者が明らかにした。
【引用おわり】

6月に初めて9月末で運用停止、わずか4ヶ月間(記事の読み方によっては1年4ヶ月間?)の運用でした。
いくらなんでも、ゲームオーバー早すぎでしょう。

ヘッジファンドについては、その言葉の響きから、なにスゴいもののような印象を抱いているかたもいらっしゃると思います。
私も最初はそうでした。
最低投資金額が何百~何千万円という、お金持ちだけに許された特別有利な秘密の投資法だと思っていました。

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ダイヤモンド・オンラインの連載コラム最終回公開。このコラムでいちばん伝えたかったことなど

ダイヤモンド・オンラインでの連載コラムの第8回が、本日公開されました。
今回が最終回です。

ダイヤモンド・オンライン 金融のプロに騙されない等身大の資産作り
最後に教えます!金融のプロは教えてくれない
「インデックス投資を続けるコツ」 (2011/10/13)


下げ相場(上げ相場)の中でも、インデックス投資を継続するための「地に足の着いた」コツを公開しています。
また、今までのコラム(第1回~8回)の総まとめと、いちばん伝えたかったことを書きました。

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マルキール、エリス対談(4)コストを抑える

インデックス投資家の2大バイブル、「ウォール街のランダム・ウォーカー」と「敗者のゲーム」の著者、バートン・マルキール氏とチャールズ・エリス氏の対談動画が、YOMIURI ONLINEに掲載されています。

YOMIURI ONLINE 英語で学ぶ~投資の基本
投資を成功させる五つのヒント―マルキール、エリス対談(4)コストを抑える

対談動画の第4回目は、コストについてです。
コストは軽視されがちです。
資産額に対して年1%というコストは、「たった1%」と思うかもしれませんが、仮に年間10%のリターンがあったとしたら、その10%を占める大きさとのこと。
なるほど~。そういう風に説明されると、その大きさに気づかされますね。

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チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その4)

チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その1)
チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その2)
チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その3)
の続きです。今回が最後のレポートです。
繰り返しになりますが、内容については、水瀬の主観による省略やまとめが含まれますことをご了承ください。

講演のあとは質疑応答がありました。
セミナー応募の際にあわせて募集していた質問の中から代表的なものを司会のかたが質問し、それにエリス氏が答えるという形でした。
とはいっても、エリス氏は事前に質問を聞かされていない感じでしたが。

Q1.円高や、世界各国の相関が高まっているが、今後も日本人にとって国際分散投資は有効か?
A1.難しい2つの問いが含まれていると思う。
1つめは、分散の重要性だがこれはYesだ。分散は素晴らしい強みだ。ニュージーランド・スイス・オランダ・スペイン・カナダ等ほとんどの国では、投資家は自国に集中して投資している。しかしパフォーマンスにはプラスではない。より広く分散すべきで、たとえ特定の国や地域がよいという思いがあっても、特定の資産クラスに集中させるのはよくない。

2つめは、各国の通貨がどうなるかという問いが含まれていると思う。真に効率的な市場があるとすればそれは為替市場だ。今は円は上昇しているかもしれないが反転するかもしれない。為替予測はプロにも無理。ベストな選択は円だという考えは一見分かりやすいが、為替の賭けは大抵うまくいかないものだ。

(水瀬コメント)
こういう質問、増えましたね。私もエリス氏の主張に賛成です。
全アセットクラスの相関係数が1に揃わない限り、分散効果は存在しますし、相関係数は時間の経過と共に変動するので、仮に1に揃ったとしてもそれが続くことはあり得ないでしょう。

分散効果というのは、株式などひとつの銘柄を保有するよりも複数銘柄を組み合わせることで期待リターンをあまり下げずにリスクを下げられるというものです。分散投資をすればパフォーマンスがマイナスにならないものだと質問者が思っていたなら、それはそもそも過剰期待です。
為替予測は不能というのも、私と同意見です。

Q2.世界経済全体に不安を感じている。アセットアロケーションを保守的に変更した方がよいか?
A2.どのくらい保守的にしたいのかが知りたい。既に保守的なら変える必要はない。
世界経済は、過剰借り入れ、過剰消費から回復する必要があり、5~15年くらいかかるかもしれない。その間、期待リターンも低くなるだろう。サプライズがあるとすれば、ネガティブなものになるかもしれない。

(水瀬コメント)
エリス氏は、今後5~15年くらいは低リターンになるという悲観的な予測をしているようです。
そうかもしれませんし、そうでないかもしれません。
さすがのエリス氏でも、将来の相場動向が分かるわけではないでしょうから。
セミナーレポート(その3)にあったように、自分自身の「不確実性に対する許容度」と相談するということではないかと思います。

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チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その3)

チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その1)
チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その2)
の続きです。
繰り返しになりますが、内容については、水瀬の主観による省略やまとめが含まれますことをご了承ください。

■一番大切な目標はなに?

(1)本当のゴールを理解する
・リスク許容度・資産・支出・流動性
・不確実性に対する許容度
・決めた方針を貫ける能力
・パフォーマンスの良し悪しにどんな影響を受けるか

(2)本当のゴールに到達するための○○目標設定

(3)重大な損失を招かない
・一時的損失のことを永遠の損失にしてしまう
・用心過ぎる
・大胆過ぎる(若い男性に多い)

(4)堅い守り
・ポートフォリオの構造
・運用会社の選択
・投資家の信頼
・誠実なファンドマネージャー
・結婚の誓い

(5)もっと!
・欲張りが支払うコスト(マネージャーの変更・銘柄選択・人の真似)
・過去のデータは将来を予測しない
・「緊急事態」にとらわれると本当に大事なものを失う
・一生懸命になるほど結果は悪くなる

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チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その2)

チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その1)」の続きです。
繰り返しになりますが、内容については、水瀬の主観による省略やまとめが含まれますことをご了承ください。

■行動経済学
・直近の結果にとらわれる
・確証バイアス
・「知ってる」ことと「理解している」ことの混同
・ニュースへの過剰反応。平常状態の無視
・最近の出来事を過剰にウェイト付けする
→私たち人間は、まったく合理的ではない

(水瀬コメント)
エリス氏の口から行動経済学の話が出るとは、時代の流れを感じます。
投資家がインデックスに勝てない理由を、補完するような位置づけで話しているように感じました。

ちなみに、行動ファイナンスでは、直近の結果にとらわれることを「直近偏向」といい、逆に「確証バイアス」とは、先入観に基づいて自分に都合のいい情報だけを集めて自己の先入観を補強することをいいます。「知ってることと理解していることの混同」は……一般的な人生訓のようにも思えますが、しいて言えば認知的不協和の「親密性」(よく知っている銘柄に投資してしまうこと)のことかな?初めて聞いたのでよく分かりません。

■全ての投資家は平等
・選択の自由
・選択の重要性を知る
・選択肢はとても多い
・投資家はそれぞれ違う(期間・義務・目標・技能・制約・リスク許容度・説明責任)

■ゲームの難易度
・レベルA:長期の目標とアセットミックス
・レベルB:株式ミックス(成長株・安定株・その他)
・レベルC:アクティブ対パッシブ
・レベルD:運用会社選択
・レベルE:銘柄選択

(水瀬コメント)
全ての投資家は多様な選択肢を持ち平等とも言えるが、投資家は皆それぞれ違う。
重要なのは、それぞれの「長期の目標とアセットミックス(アセットアロケーション)」であり、銘柄選択などは一番最後扱い、ということだと思います。
レベルAからEまでの順番が、まったく逆になっている投資家が多そうです。

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チャールズ・エリス氏セミナーレポート(その1)

本日2011年10月9日に行なわれた、「敗者のゲーム」著者のチャールズ・エリス氏来日セミナーに参加してきました。

バンガード・インベストメンツ・ジャパン主催、クレディセゾン・セゾン投信協賛セミナー
「正しい投資の始め方 ~『敗者のゲーム』チャールズ・エリス氏を迎えて~」
日時:2011年10月9日(日) 13:30~16:10
会場:有楽町朝日ホール

通訳機器を使用した同時通訳はメモが取りづらく、象形文字を解読しながらのレポート執筆なので、間違い等あるかもしれません。
また、内容については、水瀬の主観による省略やまとめが含まれますことをご了承ください。

さて、会場となった有楽町朝日ホールの座席は、だいたい埋まっていたように思います。
聞いた話では、750人の定員に対して応募者が7,000人もいたとか。
いつもは前列を固めている投信ブロガー集団が見当たらなかったのは、そのためかも知れません。
これは腕まくりでレポートせねば。

肝心の内容ですが、長期的なマーケットの変化から、なぜ投資は敗者のゲーム(勝因がどれだけ相手がミスするかで決まるゲーム)なのか、行動経済学、インデックス投資、個人投資家がやるべきこと、一番大切なことは何か?等について話が進みました。最後には質疑応答がありました。
メモ内容を箇条書きに書き出してみたいと思います。ところどころに、水瀬のコメントを付けさせていただきます。


エリス氏登場、会場は割れんばかりの拍手。「なぜ、こんな良い天気の日にみんな室内にいるの?」という冗談を飛ばして講演開始。

■オープニングのあいさつ

・私は幸運である。適切な女性と結婚し、有能な運用業界の人物たちと知り合い、教訓を蓄積することができた
・有能な運用者たちは高いスキル・効率性・一生懸命さを持ちあわせていたが、ずっと成功することはできていなかった
・運用実績からコストを引くとネガティブサムになり市場平均をも下回った
・もちろん市場平均を上回る成功者もいたが、それは事前には選べない

(水瀬コメント)
いきなり「敗者のゲーム」の結論を言っちゃいました。いかにも米国流。「以上、講演終了!」でもとりあえずなんとかなる(?)

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こんな金融商品あれば買うかも

日経電子版に、「こんな金融商品あれば買うかも」という面白い記事が出ていました。

日経電子版>コラム>マネー底流潮流
個人マネー、こんな金融商品あれば買うかも (10/3)
(大人の事情で直接リンクできません。お手数ですが上記リンクから辿ってください)

記事には、個人向け東北復興債やインフレ連動国債など、面白そうなアイディアがいろいろ書いてありますが、一覧表で見るとこんな商品だそうです。

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マルキール、エリス対談(3)リスクを広く分散する

インデックス投資家の2大バイブル、「ウォール街のランダム・ウォーカー」と「敗者のゲーム」の著者、バートン・マルキール氏とチャールズ・エリス氏の対談動画が、YOMIURI ONLINEに掲載されています。

YOMIURI ONLINE 英語で学ぶ~投資の基本
投資を成功させる五つのヒント―マルキール、エリス対談(3)リスクを広く分散する

対談動画の第3回目は、分散効果についてです。
株式と債券が別方向に動くことが多いことからリスクを下げる効果があるとか、国内資産に偏重しすぎないようにとか、新興国にも分散しようとか、分散投資についての基本的事項を述べています。

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マルキール、エリス対談(2)適正な配分を選択する

インデックス投資家の2大バイブル、「ウォール街のランダム・ウォーカー」と「敗者のゲーム」の著者、バートン・マルキール氏とチャールズ・エリス氏の対談動画が、YOMIURI ONLINEに掲載されています。

YOMIURI ONLINE 英語で学ぶ~投資の基本
投資を成功させる五つのヒント―マルキール、エリス対談(2)適正な配分を選択する

対談動画の第2回目は、アセットアロケーションについてです。
アセットアロケーションの重要性と、自分の年齢やリスク許容度等に応じて株式の比率が変わるということを伝えています。

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売らずに我慢するテクニック 『株価下落時の(メンタル面での)対応いろいろ』

私の投資スタイルは、インデックスファンド・ETFのバイ&ホールド戦略です。

この戦略を採用している投資家のいちばん大事な仕事は、企業分析やマクロ経済分析ではなく、単に「ファンドを売りたくなった時に我慢すること」だと考えています。

投資において、目的と方法がしっかりと決まっていれば、あとはそれを継続するために、どんなことでもやるべきだと思っています。
些細なこと、屁理屈みたいなこと、おまじないみたいなこと、支えとなる言葉……なんだっていいのです。

皆さんいろいろと工夫しておられるようです。
今回は、コメント常連のhinoさんから寄せられたテクニックをご紹介します。

※注意事項ですが、これらは「バイ&ホールド戦略」を採用している方々の日々の工夫です。他の戦略の方々にとっては当てはまりません(むしろ害があるかも)ので、ご注意ください。

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「ちょっと投資心をくすぐるドルコスト平均法」9月分の投資を実行

「ちょっと投資心をくすぐるドルコスト平均法」9月分の投資を、本日10月3日に行ないました。
<ご参考>ちょっと投資心をくすぐるドルコスト平均法とは?

そうです。そのとおりです。9月分の投資を9月にやり忘れました。
8月は早々に投資してしまい、残った日々が暇すぎたので、9月は月末に投資しようと思っていたら、半期末でバタバタしてしまい、すっかり忘れてしまいました。反省。
まぁ相場は相変わらず不調のようですので、結果オーライということで。

積み立て投資信託は、以下の4本です。

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未来には、それに値する謙虚さをもって接する

私が楽しみにしているメルマガのひとつに、バンガード・ニュースレターがあります。

2011/09/27発行のバンガードレター<第26号>は、米国バンガードのビル・マクナブCEOに、最近の出来事についての意見と、事態を憂慮する投資家への指針を聞くという内容でした。
興味深かったので、一部を引用させていただきます。

◆今年は投資家にとって、控えめに言えば何かと興味深い年といえますが、ここ数ヶ月間を振り返って、私たちは何を学べたと思いますか?

特に際立っていたのは、世界全体でも金融市場の中でも、まったく予測不可能な出来事が起こっているということです。例えば、日本を襲った恐ろしい災害や中東での政情不安の発生を、誰も予測できませんでした。欧州の債務危機や米国の債務上限引き上げを巡る議論さえ、予想通りの展開にはなっていません。

ここから私たち投資家が学ぶべきことは、想定外のことが起こり得るのだ、と常に想定しておくということです。バンガードのチーフ・エコノミストを務める同僚のジョー・デイビスは、「未来には、それに値する謙虚さをもって接するべきだ」と語っています。言い換えれば、投資の判断を下す際に、将来の予測はとりたてて役に立たないということです。これまでの経験や、時の試練に耐えた堅固な投資原則に頼った方が賢明だと思います。


良さげなことが書いてありますが、「予想外のことが起こり得る、と常に想定しておく」というのは、一見、矛盾しているように思えます。
また、「未来には、それに値する謙虚さをもって接する」というのも、抽象的な表現でいまいちピンときません。
これらは、具体的に、どうすればよいということなのでしょうか。

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相方、何かを持ってひとり旅へ

来週、相方が台湾へ旅行に行きます。

今回はひとり旅で、しかも飛行機もホテルも自分で手配するということで、えらく張り切っています。
今まさにバタバタ準備してますが、青い何かが私の目に留まりました。

「何これ?」

と聞くと、現地の人と筆談をするためのメモ帳との返事。
なるほど。漢字で書けば、何とか意思疎通はできるだろうという発想ね。
いやいや、私が聞きたかったのはそういうことではなく、その表紙に貼られたテプラです。

「で、これは何?」

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