マス富裕層の4割、金融危機は「投資の好機」

水瀬ケンイチ

金融資産1000万円以上を保有する「マス富裕層」の約4割は、現在の金融危機を投資の好機ととらえているそうです。

【ロイター 2009/03/02より引用】

マス富裕層の4割、金融危機は「投資の好機」=調査

[東京 2日 ロイター] 金融資産1000万円以上を保有する「マス富裕層」の約4割は、現在の金融危機を投資の好機ととらえている──英金融大手HSBCが日本の個人を対象に行った調査でこんな結果が明らかになった。

 同社は金融資産1000万円以上1億円以下を保有するマス富裕層向けの金融サービス「HSBCプレミア」を展開しており、対象となる顧客層の意識の変化などを調べるため、昨年12月16─17日に調査を行った。対象は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に住む30─60代の男女929人で、金融資産1000万円以上の「マス富裕層」と1000万円未満の「マス層」に分けて分析した。

 調査結果によると、現在の金融市場の状況を「資産を増やすチャンス」とみるマス層は15%だったが、マス富裕層は39%で「マス富裕層の積極的な投資意欲が示された」(HSBC)。

【引用おわり】

「マス富裕層」という言葉は初めて聞きましたが、金融資産1000万円以上1億円以下とのこと。
マス以上、富裕層未満という、まさに資産形成層という感じでしょうか。

毎日のニュースは悲観論一色ですが、マス富裕層と呼ばれる人たちは、投資のチャンスとポジティブに捉えている人が意外に多いんだなあと思いました。
心強い限りです(^^)

HSBCのプレスリリースを見ると、さらに興味深いデータが。


HSBCプレスリリースより引用】

調査からは、次のような興味深いマス富裕層の意識が明らかになりました。

1.現在の金融市場の状況は、資産を増やすチャンスであるとみる人の割合はマス層と比較してマス富裕層は2.5倍以上である。
2.全体の60%以上が、現在の金融危機の状況は2年以内に終わるだろうと考えている。
3.マス富裕層の2/3が金融危機により資産が減少したと回答しているが、30%以上資産が減少した人の割合は20%以内と限定的だった。
4.金融危機の教訓として、情報収集をより積極的に行う姿勢が示された。また、金融機関への格付けや評価、時価総額も気にするようになった。

【引用おわり】

興味深いデータについて、個人的な感想を少々。

1については、前出のロイター記事とその感想のとおり。

2については、「ポジティブだなあ。いいね!」と思いました。
最近発表された、米国の学者の論文によると、1929年の大恐慌を初めとして世界各国が経験した22 回の金融危機において、株価が下落を始めてから反転するまでの期間は最長で5年半、平均が3.4年とのこと。
(出典:ニッセイ基礎研究所 ニッセイ年金ストラテジー 2009年03月号

個人的には、2年で終わったらラッキー、ぜひそうなってほしいと思います。
ただ、しがないサラリーマンとしては給与所得から毎月投資できる金額が限られているので、あまりに早すぎる回復は…(^^ゞ

3については、「さすが手堅い。いいねえ!」と思いました。
リスク資産への投資比率自体が低いのか、ポートフォリオの債券比率が高いのか、いずれにせよ、金融危機でもうまく乗り越えている感じでさすがです。

4について、金融危機以降に情報収集をより積極的に行なうということは、ネガティブ情報に接する機会ばかりのはず。
それなのに、1や2で言われるようなポジティブな考えでいられることに、「意志の強さ」のようなものを感じました。

マスコミの情報よりも、一般のかたの生の声のほうが、時として真実に近いこともあろうかと思います。
マス富裕層の調査、たいへん勉強になりました。
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Posted by水瀬ケンイチ