団塊世代の両親の投資スタンス その2

水瀬ケンイチ

前回の記事の続き】

そんな父ですが、実は以前、更生(?)のチャンスがありました。なんと、両親で自らFP無料相談会のようなものに行ったことがあったそうなのです。しかし、銀行の無料FP相談会だったからか、ろくにこちらの話も聞かずに人気投資信託の押し売りばかりで、ウンザリして帰ってきてしまったそうです。
おい○○銀行のFP!営業は焦らずじっくりと!!(心の叫び)

千載一遇の更生チャンスだったのに、惜しまれます。チャンスがあえなく流されたのに加えて、昨今の日本株式市場の活況により、持ち株の含み益が更に増大している状況が、なおさら「それみろ、自分は間違っていなかった」との変な自信を後押ししてしまっています。
もはや放っておくしかないのでしょうか?

しかしながら、昨今の好調な日本株式市場も、いつまでも上昇し続けるというわけではありません。現に、日本株式市場の平均PERは、海外各国株式市場の平均PERに比べて割高になってきています。しかも、市況銘柄&グロース型銘柄である社員持ち株のPERは40倍を超えており、市場全体の下落の際には、インデックス以上の下落もありえるでしょう。また、個別銘柄の場合、事故、情報漏洩、社員の不祥事等という避けづらいリスクを常に抱えています。もし社員持ち株の会社にそれが起こってしまったら、ドーーーン!!とモロに影響を喰らいますよ。資産総額が大きいだけに被害も甚大です。

そこで、なんとか分散投資について聞く耳を持たせるような作戦をいくつか考えてみました。

【作戦1】 書籍作戦
分散投資の良書を読ませ、分散投資について聞く耳を持たせる。
今まで本を贈ったことなどないので、珍しがって読む可能性大。いける作戦かもしれません。しかし、分散投資を説く本は、どちらかというと若者向けであります。例えば、「長期投資」「複利の力」を高齢者に説いても納得は得られないでしょう。
高齢者向けの投資本として、僕が知っている限りでは、以下の本があるのですが、米国の税制をもとに書かれており、都度「日本では…」という補足解説が付いているものの、話の本質が掴みづらいのが欠点です。高齢者向け投資の良書、どなたかご存知ありませんでしょうか?
チャールズ・シュワッブが教える 定年後資産倍増術チャールズ・シュワッブが教える 定年後資産倍増術
チャールズ・シュワッブ 中岡 望
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【作戦2】 隣の芝作戦


他にも儲かるものがあることを見せ、分散投資について聞く耳を持たせる。
他のもので気を逸らす作戦です。少々荒療治ですが、社員持ち株だけが投資じゃないと気づいてもらえるだけで、大きな前進といえるでしょう。例えば、外国為替証拠金取引(FX)などどうでしょうか。きっと、息子である僕がそうであったように、「こんな世界もあるのか!」とハマると思います。血は争えません。高レバレッジにハマられても逆に困るので、程々の紹介にしておくのがポイントかと思います。

【作戦3】 焦燥作戦
相場下落を待ち、思った以上の損失でビビったところを捉えて、分散投資について聞く耳を持たせる。
父は頑固者なので、きっと痛みを伴わなければ真剣に学ばないでしょう。社員持ち株の会社はITバブル崩壊後の上場ですから、上場後、この資産総額になってから大きなクラッシュは体験していないはずです。大切な虎の子が、日々、ガクン、ガクンと溶けていくのを我慢するのは並大抵の精神力では難しいことは、僕も実体験済みです。
ただし、損失が大きくなり過ぎないうちに説得しておかないと、手遅れになる可能性も秘めているので、タイミングが重要です。狙い目としては、100万円くらい含み益が飛んだあたりでしょうか。普通の人間なら、100万円損すれば、多少「ヤバいかも…」と思うでしょう。

【作戦4】 援軍作戦
父はそんなですが、母はそこまで頑固でもないようです。まずはこちらを口説き落とし、真横から常に説教させるのも効果的かもしれません。夫婦の年金分割が盛り上がりを見せる昨今、熟年離婚におののく(?)高齢男性には効果的と思われます。

実際は、作戦1~4の合わせ技でやると思います。うまくいくかは、まったく分かりません。
なんとなく、世のファイナンシャルプランナーさんの苦労が分かるような気がしてきました。
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Posted by水瀬ケンイチ