スタイルの違う投資家同士の会話

水瀬ケンイチ

先日の職場での昼休みのこと。
4月に配属された新人君(20代後半)が投資に興味があるとのことで、先輩たちに投資についていろいろ聞きまわっていました。

やはり、投資をしている先輩は少数派のようです。
ようやく見つけた何人かの投資をしている先輩たちが新人君のまわりに集まり、投資の話になりました。
当然のことながら、いろいろなタイプの投資家がいました。

Aさん 「まずは基本から財務諸表を勉強しないとね」 ←財務出身の40代課長
Bさん 「いやいや、チャートの勉強を!」 ←独身貴族の営業30代
Cさん 「今ならFXが人気だよ」 ←アラサーOLちゃん
Dさん 「悪いことは言わない、財形貯蓄にしとけ」 ←営業40代(最近マイホーム購入)
Eさん 「インデックス…(ボソ)」 ←誰でしょう?
とこんな感じで、てんでバラバラ。
困惑する新人君(笑)



最初のうちは、先輩たちの間で、お前のやりかたはおかしいとか、新人に教えるべきじゃないとか、ちょっとしたバトルになりました。
そもそも、貯金派も含め、みんな投資スタイルが違うので当然です。
しかし、みんな新人君を大事に思っているからこそ、お互いに主張を譲ろうとしません。
新人君そっちのけでギャーギャー言い出す先輩たち。
「いや、テクニカル分析もファンダメンタル分析も必要ない」
なんて言い出そうものなら、八方から攻撃され、収拾がつかなくなりそうな雰囲気です。

そのうちに、面白い展開になりました。
「じゃあお前は今儲かっているのか?」
という話になり、
「おれはひどいマイナスなんだ…」
「実は私もマイナスです」
と告白しだしました。
昨今の世界金融危機は、様々なタイプの投資家にダメージを与えているようです。
「なんだ、今時期みんな損失をこうむっているのは同じだな」
という妙な連帯感が生まれ、場が和んできました。

そして、40代課長から、
「投資スタイルは人それぞれで、どのスタイルを選ぶかはお前(新人君)次第だ」
という話が出て、最後には、
「損しても冷静でいられる金額に抑えておけ」
という話で満場一致となりました。
僕は、スタイルの違う投資家同士の会話が、最終的には「リスク許容度の範囲内」で一致を見たのは実に興味深い…なんてひとり納得してしまいました。

新人君は、分かったような、分からないような神妙な面持ちで、
「はぁ、ありがとうございました…」
と言って、PCに向かい仕事を始めました。
彼がどんな投資デビューをするのか、ちょっと楽しみです。
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Posted by水瀬ケンイチ