海外ETF投資に残る大きな課題

水瀬ケンイチ

海外ETF取り扱いのネット証券3社(SBI証券・楽天証券・マネックス証券)において、投資環境は、若干の違いは残しつつも、ほぼ横並びに近づいてきました。

個人的に、今後他社を出し抜くポイントは、「特定口座への対応」になるのではないかと思っています。

インデックス投資をしようとしているかたは、短期的に売買を繰り返すことはないと思われますが、それでもいつか将来、海外ETFを売却する時が来るはずです。
その時になって初めて、今までやったこともない確定申告(税務署とのやり取り)が必要になるということは、これから海外ETF投資を始めようと考えている個人投資家にとって、大きな心理的ハードルです。
それが原因で海外ETF投資に二の足を踏んでいるかたも多いのではないでしょうか。
(確定申告に慣れているかたにとっては、どうってことないことなんですけどね)

海外ETFの特定口座対応は、多くの個人投資家にとって税務処理の負担軽減になります。
……というのは控えめな表現で、これからネット証券各社が海外ETFビジネスを展開する上で、新規顧客獲得の強力な「武器」になると思います。



加えて、この武器は対応が難しいだけに、ひとたび導入すれば、取扱銘柄追加のように短期間で他社に追いつかれることがない、先行者利益を生むのではないかと思います。
(対応が難しいとは言っても、既に野村など大手証券では特定口座対応しているので、決して不可能なことではないと思われます)

以前、楽天証券の担当者さんとお話する機会があり、特定口座への対応について質問したところ、検討している旨のお話をお聞きすることができました。
それからずいぶん時間が経っていますが、その間に金融危機あり、行政処分ありと状況が大きく変わってきています。検討状況がどうなっているのか気になるところです。

もちろん、個人的にネット証券各社に直接要望は出しているのですが、今のところどこも始めてくれていません。
楽天証券さん、SBI証券さん、マネックス証券さん。
特定口座対応による新規顧客争奪戦は、早い者勝ちですよ!

P.S
他社を出し抜くポイントの次点は、「DRIP」(分配金再投資プログラム)導入ですが、こちらは更にハードルが高そうですので、まずは特定口座対応かと。


<追記>2009/07/05 15:20
タカちゃんさんより、より突っ込んだ海外ETF特定口座対応のメリットについて、分かりやすいコメントをいただきましたので、引用させていただきます。

特定口座のメリットは、特定口座源泉ありの部分は確定申告が原則的に不要で、この部分の利益に対しては国民健康保険料(+介護保険料)が上がる心配が無いのが最大のメリットです。

かねてより本ブログで何度か話題になっている問題です。すぐに全員に当てはまるわけではありませんが、リタイア後までの長期運用を考えた場合、誰にとっても見逃せないメリットだと思います。
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Posted by水瀬ケンイチ