第2回インデックス投資ナイト実況レポート(その1)

水瀬ケンイチ

昨日、第2回インデックス投資ナイトに行ってきました。

昨年に引き続き、面白いイベントでした。
まず、運営が個人インデックス投資家という草の根イベントであるということ、それにもかかわらず参加者が豪華であること、彼らのホンネが垣間見れることなど、興味深い点が多かったです。
また、会場スクリーンには、インデックス投資ナイト関連のtwitterのつぶやき(ハッシュタグ #idxnght)がリアルタイムで表示され、「話難しいぞー」とか「この話は値千金!」とか「○○さん固まってるけどガンバ!」などと、時々刻々と映されていて面白い試みだなと思いました。

さて、能書きはこれくらいにして、さっそく実況レポートをしたいと思います。
単なる実況レポートではなく、ところどころに水瀬のコメントを入れさせていただきます。
長文・乱筆失礼!




まず司会のイーノ・ジュンイチさん、主催のえんどうやすゆきさんのあいさつ。
軽やかな音楽とともに、座談会メンバー登場。
山崎元氏、カン・チュンド氏、田村正之氏、小松原宰明氏、内藤忍氏、竹川美奈子氏。

イーノ氏
「楽天証券経済研究所の山崎さん、去年に引き続き出ていただきありがとうございます。去年を振り返りつつ簡単に自己紹介をお願いします」

山崎氏
「去年家を出てくるときに同居人から「インデックス投資で盛り上がれるの?」と言われてきたが参加してみると非常に盛り上がって楽しかった。今年も呼んでいただいてありがとうございます。去年は面白いマーケットだった。それから、おととしの12月に新書(水瀬注:「超簡単 お金の運用術」のことだと思われます)を出した。その前書きに来年は投資のチャンスだと株屋らしい事も書いてみたが、確かにチャンスだったかなと。今年はどうなのかというと、ミニバブル的なものが米国の金融緩和によって発生しており、去年よりは難しく投資のチャンスは後半戦といったところか」

(水瀬注:毎度のことながら、山崎氏はイベントでは教科書どおりの解説だけでなく、その時々の経済状況を俯瞰してどう見ているかを教えてくれるので、参考になります)

イーノ氏
「次はファイナンシャル・ジャーナリストの竹川さん。去年に引き続きよろしくお願いします」

竹川さん
「昨年は左隣が山崎さんで右隣が内藤さんというスリリングな席で、そのあと1年くらいはその話題が尽きないくらい楽しい会でした。去年は、証券会社のサービスが、1,000円投信積立開始など環境が良くなったのが良かったかなと。個人的には今年は「投資信託にだまされるな!」の改訂版を出そうと思っている。ちょっと宣伝(笑)」

(水瀬注:いやいや、去年のバランスファンド論争の火蓋を切ったのは、たしかアナタでしたよ竹川さん!グッジョブでした^^)

イーノ氏
「次は晋陽FPオフィスのカンさんです。カンさんも1年振り返ってどうでしたか」

カン氏
「去年出させていただいて怒涛の1年だったが、ひとつ思うことがあって、インデックス投資というものがこんなに広まるとは思っていなかった。しかもこんな急速に。会場の皆さんに興味がある。今年初めて来られたかた挙手を!」

(水瀬注:会場から4割くらい手が上がる)

「驚きました。こんなに新しい人がインデックス投資に興味を持って来てくれた事ということは、インデックス投資が広がってきているのではないかと。(会場から声が上がる)えっ?来なくなった人もいるってことだって?たしかに。それは問題ですね(会場笑)。その辺も含めて今年はしっかりやっていきたい(笑)」

(水瀬注:カンさんのコメントはいつも簡潔かつ面白くてうれしいです^^)

イーノ氏
「次はイボットソン・アソシエイツの小松原さん。今年初のご参加です」

小松原氏
「イボットソンアソシエイツの小松原です。いわゆるアセットアロケーションが非常に重要であるということを皆さんにお伝えするのが私と会社の使命。少しでも皆さんと議論ができれば幸いだと思っております」

(水瀬注:小松原さん、かなり力が入っていて緊張されているもよう…^^;)

イーノ氏
「次は、去年に引き続き、マネックス・ユニバーシティの内藤さんです」

内藤氏
「去年のインデックス投資ナイトでは、山崎さん対その他全員でバトっていたのが思い出です(笑)。この1年は相場も少し戻ってきたし良かったと思うが、投資ができなかった人や、去年の3月に現金化してしまった人もいたのではないか。相場観を持つということは欲張りすぎてタイミングを逃してしまうこともあるので、アセットアロケーションをタクティカルに変えないほうがよいと思う。昔、機関投資家でタクティカルにやっていたこともあるが、うまくいかないこともあった。プロでもそうだから、個人投資家には難しいのではないか。今年は、投資自体をネガティブに捉えているような未経験者の方に投資の世界に入っていただくことをマネックスグループではやっていきたい。また、小松原さんと運用会社を斬る運用会社ミシュラン(仮)を書いている。小松原さんの筆が早ければ4月ごろには。とプレッシャーかけてますが(笑)」

(水瀬注:内藤氏は、相場がどうなっても既定のアセットアロケーションを守った投資の継続が重要だと言いたいのだと思います。たしかに、TAA(タクティカル・アセット・アロケーション)ファンドで目覚しい実績を上げているというファンドを聞いたことがありません。僕が知らないだけかもしれませんが…)

イーノ氏
「最後に、日本経済新聞社の田村さんです。よろしくお願いします」

田村氏
「日本経済新聞は昔はどの株が上がるかという記事が多かったが、徐々にアセットアロケーションとか分散投資の記事も増えてきた。が、読者の閲読率が悪いんですね。(会場笑)今後は、来場の皆さんのように分散投資の重要性に気づいていく方も増えていくと思う。イボットソンさんにご協力も得て「しぶとい分散投資術」という良い本も書いたが、って自分で良いとか言うなって感じですが、これも全然売れない(笑)。一方でなんとかかんとかの資産戦略みたいな本が売れている。分散はもうダメで次に何が上がるかを見極めて投資せよみたいなことが書いてあるが、そんなことが本当にできれば誰も苦労しないと思っている。今年もよろしくお願いします」

(水瀬注:日経新聞で分散投資関連の記事が載っていた時には記者名を要チェックです。だいたい田村氏が書かれていることが多いです)

イーノ氏
「どうぞお好きなお酒を壇上から注文していただいて飲みながらやりましょう」

(水瀬注:パネリスト、思い思いのお酒を注文。内藤さんが「じゃあランダム・ウォッカを」で会場爆笑。ランダム・ウォッカとはこの日限りのスペシャルカクテルでした。インデックス投資のバイブル「ウォール街のランダム・ウォーカー」にちなんだと思われます^^)

イーノ氏
「今日のテーマはアセットアロケーションです。30代前半夫婦を想定して、おすすめアロケーションを考えてきていただいているのでそれを紹介していただきます」
「その前に、アセットアロケーションの重要性について、ちょっとだけ前振りを。昔は、リターンを高めるにはいい銘柄を選びなさいとかいいタイミングで投資しなさいとか言う話が中心だったが、1986年にブリンソンさんを中心として、リターンの9割がアセットアロケーションで決まるんだという論文が出た。その後反論もあったが、2000年にはイボットソン、2001年には日本の企業年金連合会も同様の論文を出し、現在のところアセットアロケーションが重要だということは、どうやら一般的な話になってきているようだ。特にインデックス投資家にとっては、材料はみなおなじインデックスなので、あとはアセットアロケーションをどうするかが問題になってくると思う。ここで、イボットソンの小松原さんに補足説明をお願いします」

小松原氏
「アセットアロケーションの重要性を表したいくつかの論文の紹介があったが、そこに2008年小松原論文が入っていなかったのがちょっと」

イーノ氏
「すいません!(笑)」

小松原氏
「実は、アセットアロケーションの重要性は、アメリカでは議論になっていて、日本でも輸入のように入ってきた考え方。日本でもやるべきだということで、2008年に日本のバランスファンドでアロケーションの重要性の論文を書いた。その結果、ポリシーミックスのウェイトどおりにインデックスを組み合わせてできたリターンをポリシーリターンというが、日本においてもポリシーリターンで時系列変動の9割を説明できるという結果だった」

(水瀬注:その後もすこし説明が続きましたが、その説明は、よく聞こえなかったのと、私の理解不足で意味が分からず、少々飛ばさせていただきます。すまんです^^;)

「いずれにしても、アセットアロケーション、ポリシーリターンによってほとんどのリターンが決まってしまうということが一点。もうひとつは、投資をする上で、同じリスクならなるべく高いリターンを目指すべきだが、なんと、このアセットアロケーションの重要性では、リターンの構成(?)についてはまったく言及していない。どんなに投資効率が悪いファンドであっても、アセットアロケーションでリターンが決まってしまうということになってしまう。だから何が重要かというと、実際に何の商品に投資するかも重要だということだ」

イーノ氏
「次に、日本のインデックスについても少し補足をいただけませんか」

小松原氏
「日本のインデックスをいくつか紹介したい。(水瀬注:1980年からの複数の指数の推移が折れ線グラフでスクリーンに映される)まず、配当込みTOPIX。これは機関投資家でもメジャーなインデックス。ですが、これ以外にも、様々なインデックスがある。大型バリューインデックス。大型のグロースインデックス。リターン水準が相当違います。(水瀬注:バリューインデックスのほうが遙かに伸びている)こういったインデックスもあるということを是非とも覚えておいていただきたい。しかし、バリューインデックスに連動するインデックスファンドはまだ出ていない。ですから、“インデックス運用だからパッシブではなく、逆にインデックス運用だからアクティブにインデックスを選ぶ”(水瀬注:けだし名言!)というのも面白いと思っている」

イーノ氏
「えー、ありがとうございます。全部は分かりませんでしたが(会場爆笑)、大事なヒントをもらったような気がします。小松原さんの論文は、インデックス投資ナイトのWEBサイトからダウンロードできるので興味があるかたはぜひ読んでみてください。」

(水瀬注:http://www.saa.or.jp/journal/prize/pdf/2008komatsu.pdf です。未読ですが、読み応えありそう!^^)

イーノ氏
「で、ここからアジェンダに入ります。30代夫婦に対してどんなアセットアロケーションをおすすめするか、登壇者の方々に紹介してもらいます」



……とここまでの自己紹介と前フリで、けっこうなボリューム。
いきなり専門的な話だったので面食らった観客のかたもいらっしゃったかもしれませんが、アセットアロケーションが重要だということは、よく研究されてきた結論だということは分かったような気がします。
余談ですが、この形式のレポート執筆は体力をかなり消耗します。なので、少しずつアップさせていただきたいと思います。

(次回に続く)


<追記>シリーズ記事一覧
第2回インデックス投資ナイト実況レポート(その1)
第2回インデックス投資ナイト実況レポート(その2)
第2回インデックス投資ナイト実況レポート(その3)
第2回インデックス投資ナイト実況レポート(その4)
第2回インデックス投資ナイト実況レポート(その5)
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Posted by水瀬ケンイチ