「上場MSCIコクサイ株」(1680)と「上場MSCIエマージング株」(1681)に関する日興アセットマネジメントのコメントと個人的感想

水瀬ケンイチ

QUICK MoneyLifeに、「上場MSCIコクサイ株」(1680)と「上場MSCIエマージング株」(1681)に関する日興アセットマネジメントのコメントが出ていました。

QUICK MoneyLife 東証ETF活用プロジェクト [ なるほど!ETF ]
【第2回】ETFプロバイダーに聞く――日興アセットマネジメント
ETFは「投資家に優しいハイテク金融商品」。投資の労力や時間もコストに含めて考えたい

詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、要点を勝手に無理やりまとめると以下のような感じでしょうか。

・販売手数料や信託報酬などの運用コストだけでなく、投資家が投資のために費やす労力や時間もコストと考えると、ETFの投資価値は相対的に上がるのではないか
・証券会社が組成したリンク債をETFに拠出させる仕組み、デリバティブの一種であるトータル・リターン・スワップやGDR(海外株式預託証券)の応用などは、リスクコントロールの難しさや税制の違い、法制度の壁、運用コストなどの点で採用するには至らなかった。最後に行き着いたのが、今回導入した先物取引を応用したスキーム
・日本でのETF運用は非常に精度が高くて安心だと言われてきた。国内ETFの特長は活かしていきたい
・今後はウェブサイトやセミナーなどを通じて、個人投資家へ直接アプローチする仕組みも拡充していきたい

なるほど。
ここからは、個人的な感想ですが…


たしかに、海外ETFと比べて国内ETFは投資家の手間が少ない(外貨決済や分配金に対する外国税額控除など)ので、価値は高いと思います。
しかし、先物を中心とした運用というスキームが投資家に受け入れられているかどうかは少々疑問です。やはり気になるというブロガーも何人かいるようです。
あわせて、機関投資家がこのスキームをどう判断しているかが不透明です。出来高を見ている限り、機関投資家に積極的売買されているような感じは「今のところ」しません。
(1680の出来高33,990、1681の出来高56,130 <参考>1306の出来高3,453,880 ※2010年3月29日現在)
また、日本のETFは精度が高いという特徴を活かしていきたいと言っていますが、1680・1681のNAVとの乖離率を見る限り、「今のところ」個人的に許容範囲以上の乖離が出ていると感じます。
(1680の乖離率+2.07%、1681の乖離率+2.19% <参考>1306の乖離率+0.06% ※2010年3月29日現在)

先物運用の是非はともかく、出来高とNAVとの乖離率については、「今のところ」満足とはいえない状況だと思います。
「今のところ」としつこく書いているのは、まだ上場して間もないからです。
もう少し長い目で見る必要があると思います。
個人投資家へのアプローチする仕組みも拡充したいとのことですし、今後に期待したいと思います。

なんたって、個人投資家のコアになり得る、国内ETFの大本命ですから。
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Posted by水瀬ケンイチ