DC加入者はなぜ元本確保型に投資するのか?

水瀬ケンイチ

確定拠出年金(DC)加入者の多くが元本確保型を選択していると言われていますが、「DC加入者はなぜ元本確保型に投資するのか?」というテーマについて、ニッセイ基礎研究所に面白いレポートが掲載されていたのでご紹介します。


ニッセイ基礎研究所 ニッセイ年金ストラテジー 2010年05月号(vol. 167)
DC 加入者はなぜ元本確保型に投資するのか?


詳しくは上記レポートをご覧いただきたいのですが、結論を勝手に無理やりまとめると、こういうことのようです。

・DC加入者の資産配分で株式投信が少ないのは、(1)株式の期待リターンを低く見積っている、あるいは、(2)株式運用のリスクを高く見積っている、という2つの理由が考えられる
・調査の結果、(2)株式のリスクを高く見積もっているからではなく、(1)株式の超過リターンが低いと考えているからだとわかった

個人的にはちょっと意外な結論です。
イメージ的には、なんとなくリスクを恐れて元本確保型を選択しているような気がしていました。



でもたしかに、レポートのデータでは、株式投信保有者と非保有者の比較で、リスクについては、保有者▲42.9万円、非保有者▲43.2万円と、両者とも「だいたい最大43万円くらい損する可能性はありそうだな~」と同じように見積もっているのに対して、期待超過リターンについては、保有者+8.9%、非保有者+1.3%と、非保有者の方が7%以上低く見積もっていることが分かります。

元本確保型に投資するかたは、株式のリスクを恐れる臆病者というわけではなく、株式のリターンに対してよりシビアに見ているしっかりさんなのかもしれません。
データで見ると、物事の意外な一面が見られて面白いですね。

もっとも、株式投信保有者と非保有者のどちらの見積もりが正しいのかは、現時点では分かりません。
答えが出るのは定年後、神のみぞ知るところです。
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Posted by水瀬ケンイチ