購買力平価をどのように活用するか?

水瀬ケンイチ

日経電子版に、為替についての良記事が掲載されています。

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ユーロ相場で考える「為替=国力説」の”幻想”  外貨投資の誤解(2)

詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、無理矢理ひと言でまとめると、ユーロ相場を例に、短期的には購買力平価を大きく乖離してきたが、長期で見るとほぼ購買力平価どおりに動いていると説明されています。

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(日経電子版上記記事より引用)

記事では、ユーロ相場が数年単位で購買力平価から乖離していたことに関して、識者のコメントを載せています。


・「購買力平価は数年単位で適正レートと離れるし、いつ戻るかも分からないので短期や中期の投資にはほぼ役立たない」(竹中正治氏)
・「実際の相場が購買力平価から見た適正水準に長くいることは少なくて、どちらかにオーバーシュートしている期間が長い」として「目先の相場を予想する材料に使うべきではない」(佐々木融氏)

しかし、長期的に見てユーロが購買力平価の水準に向かって大きく動いたことに関しては、

・「購買力平価を見ていたおかげで、08年くらいまでのユーロが適正価値から比べて割高過ぎるという警告は発することができていた」(佐々木融氏)
・(老後の資産形成などに備えて長期的に資産運用をするには)「現在の為替水準が購買力平価などで見てどれくらいの位置にあるのか把握しておくことが重要」(竹中正治氏)

と述べています。

長期的には購買力平価が重要なことはよく分かりました。
しかし、実際、この購買力平価を自分の資産運用にどう活かすかが難しい。

例えば、購買力平価を基に「今月は欧州株に投資しよう」とか「今年1年は米国株に投資しよう」というように投資対象を切り替えていく投資法もなくはないと思います。
しかし、そもそも長期的には為替変動よりも株価変動の方が大きい(しかも上昇ベクトル)と考えているので、為替を基に投資法を決めるのは本末転倒のような気がします。
また、購買力平価を基に、FX等で為替リスクをヘッジするという使い方もありえると思いますが、それこそ数年レベルで逆を行ってやられる危険があってこわい。

基本的には、今までどおり為替は予測不能と割り切って、世界中に分散してドルコスト平均法で積み立てていくスタイルを継続しようと思います。
世界中に分散していれば、どこかの通貨が割高になったら代わりにどこかの通貨が割安になってバランスするだろうという考えです。
(まぁ、世界中の通貨に均等に投資するわけではないので結果的に損得は出てしまうでしょうが)
ただし、スポット投資、あるいはコア&サテライトのサテライト部分の投資対象を決める際には、購買力平価で見て割安な通貨のものを検討してみてもいいかなとは思いました。

皆さんは、どのように購買力平価を活用しますか?
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Posted by水瀬ケンイチ