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マイアセットアロケーションを肴に語る(その4) 高い外貨比率の理由
前回の記事、
「マイアセットアロケーション」
「マイアセットアロケーションを肴に語る(その1) ポートフォリオが非常識な理由」
「マイアセットアロケーションを肴に語る(その2) 高い株式比率について 」
「マイアセットアロケーションを肴に語る(その3) ああ、悩ましい外貨比率」
の続きです。
ポートフォリオの外貨比率70%。いったいどうして、こんなに高い外貨比率にしているのか?
その理由は、「消去法的選択でこの比率になってしまった」ということです。
つまり、日本の資産クラス(日本株式と日本債券)がマトモに選択できる代物ではないと考えているので、仕方なく、しぶしぶ、やむを得ず、外国の資産クラス(外国株式クラスと外国債券クラス)を中心に選択しているということです。
これから書くことは、一般的常識とは違うかもしれません。あくまで水瀬の個人的考えということでお願いします。
まず、本来ポートフォリオの中核にすえるべき、日本株式について。
僕が採っている「インデックスファンドのバイ&ホールド戦略」は、「ウォール街のランダム・ウォーカー
」(バートン・マルキール著)や「敗者のゲーム
」(チャールズ・エリス著)をはじめとする本に、「現代ポートフォリオ理論」として紹介されている理論に基づいています。この理論の結論は、「もっとも効率的なポートフォリオとは市場全体に投資することである」ということです。つまり、インデックスファンドに投資するのが一番良いということです。
ちなみに、現代ポートフォリオ理論は、1990年にノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコウィッツの理論だそうで、そこらへんの投資本に載っている投資手法よりもずっと信頼度が高いと思っています。
しかしながら、どうしても気がかりなのは、現代ポートフォリオ理論は、米国の株式市場の研究成果であるということです。インデックスファンドに投資するが一番良いのは、米国においては有効でも、日本では話が違うのではないかという疑惑が拭えません。「ウォール街のランダム・ウォーカー
」では、米国以外でも世界中で当てはまるよという趣旨がさらっと書いてあるのですが、日本の株式市場を見ていると、素直に納得できない。そこで、日本の株式市場のことを調べているうちに、こんな生い立ちであることが分かりました。
・日本の株式市場は、財閥の影響下で、資本主義国家になったことを示す意味もあって誕生した。
・戦後、GHQが財閥持ち株会社を解体し、持ち株を一般投資家に売らせた。しかしGHQの占領が終わるとすぐに、財閥系企業の経営陣が官僚と手を組んで、一般株主から強制的に株式を取り返した。
・株式は、再建された財閥、つまり系列・グループ会社の核となる会社に配分された。日本の大企業は株式の持ち合いを行った。目的は、日本の会社の経営権が絶対に外国人の手に移らないこと、株式市場からの圧力によって企業が国家の目標の追及から外れないようにすること、だった。
・日本の官僚は、資金調達を株式市場や社債市場よりも銀行に依存するよう強制し、企業活動を確実に管理できるようにした。
・戦後しばらくの間、このやり方は、他の方法では不可能なほどに高いレベルの経済成長を達成する役に立った。
「日本は金持ち。あなたは貧乏。なぜ?
」(R・タガート・マーフィー、エリック・ガワー著)より
この方法が日本の高度経済成長をもたらしたのであれば、「国策」としてはGood job!であったのでしょう。しかし、株式市場の健全性という側面から見ると、官僚により日本用にカスタマイズされた、歪んだ株式市場であると言えるのではないでしょうか。
「マイアセットアロケーション」
「マイアセットアロケーションを肴に語る(その1) ポートフォリオが非常識な理由」
「マイアセットアロケーションを肴に語る(その2) 高い株式比率について 」
「マイアセットアロケーションを肴に語る(その3) ああ、悩ましい外貨比率」
の続きです。
ポートフォリオの外貨比率70%。いったいどうして、こんなに高い外貨比率にしているのか?
その理由は、「消去法的選択でこの比率になってしまった」ということです。
つまり、日本の資産クラス(日本株式と日本債券)がマトモに選択できる代物ではないと考えているので、仕方なく、しぶしぶ、やむを得ず、外国の資産クラス(外国株式クラスと外国債券クラス)を中心に選択しているということです。
これから書くことは、一般的常識とは違うかもしれません。あくまで水瀬の個人的考えということでお願いします。
まず、本来ポートフォリオの中核にすえるべき、日本株式について。
僕が採っている「インデックスファンドのバイ&ホールド戦略」は、「ウォール街のランダム・ウォーカー
ちなみに、現代ポートフォリオ理論は、1990年にノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコウィッツの理論だそうで、そこらへんの投資本に載っている投資手法よりもずっと信頼度が高いと思っています。
しかしながら、どうしても気がかりなのは、現代ポートフォリオ理論は、米国の株式市場の研究成果であるということです。インデックスファンドに投資するが一番良いのは、米国においては有効でも、日本では話が違うのではないかという疑惑が拭えません。「ウォール街のランダム・ウォーカー
・日本の株式市場は、財閥の影響下で、資本主義国家になったことを示す意味もあって誕生した。
・戦後、GHQが財閥持ち株会社を解体し、持ち株を一般投資家に売らせた。しかしGHQの占領が終わるとすぐに、財閥系企業の経営陣が官僚と手を組んで、一般株主から強制的に株式を取り返した。
・株式は、再建された財閥、つまり系列・グループ会社の核となる会社に配分された。日本の大企業は株式の持ち合いを行った。目的は、日本の会社の経営権が絶対に外国人の手に移らないこと、株式市場からの圧力によって企業が国家の目標の追及から外れないようにすること、だった。
・日本の官僚は、資金調達を株式市場や社債市場よりも銀行に依存するよう強制し、企業活動を確実に管理できるようにした。
・戦後しばらくの間、このやり方は、他の方法では不可能なほどに高いレベルの経済成長を達成する役に立った。
「日本は金持ち。あなたは貧乏。なぜ?
この方法が日本の高度経済成長をもたらしたのであれば、「国策」としてはGood job!であったのでしょう。しかし、株式市場の健全性という側面から見ると、官僚により日本用にカスタマイズされた、歪んだ株式市場であると言えるのではないでしょうか。
バブル崩壊後、企業の株式の持ち合い解消は随分進んだようですが、長い間、株式市場本来の役割をしてこなかったためか、最近になっても、金融当局、証券取引所、証券会社ともに、実に不甲斐ない姿をさらしています。インサイダー取引はあるわ、会計操作はあるわ、システムトラブルは頻発するわ、黄金株発行なんて認めちゃうわ……。非効率さ満点です。
企業側だって、長い間自分たちの思い通りに経営してきたのに、急に「株主のため」なんて言われたって、ピンと来ないわけですよ。自分が勤務している会社の株主総会を見ても、いまだにシャンシャンで終わらそうという魂胆がミエミエです。
そりゃあ、誰だって急には変われませんよ。まっとうな株式市場に変身できるのはまだまだ先だと思います。
こうして見ると、日本は株式市場としての基本的機能が不十分で非効率的と思えてしまい、米国の株式市場と同様の現代ポートフォリオ理論がそのまま当てはまるとは、とても思えないのです。実際、米国や欧州各国の株式インデックスの推移は、ここ数十年、どれも似ていて安定的に右肩上がりを描いていますが、日本のインデックスは似ても似つきません。同じ土俵で語れるとは思えないのです。

それでは、日本株式はポートフォリオに入れるべきではないのでしょうか。
そんなことはないと思います。「内藤忍の資産設計塾 実践編
」(内藤忍著)によると、各資産クラスの年間平均リターンと標準偏差は以下のとおりです。
・外国株式 過去リターン9.0% 標準偏差19.3% (1970〜2004)
・日本株式 過去リターン9.9% 標準偏差24.2% (1970〜2004)
・エマージング株式 過去リターン13.6% 標準偏差28.3% (1988.1〜2005.8)
少なくとも過去を見る限りでは、日本株式は、安定的に成長する外国株式よりも、当たり外れが大きくハイリスク・ハイリターンです。したがって、外国株式クラスへのインデックス投資をメインに据え、日本株式クラスは、エマージング市場扱いで投資するのが適当だと考えました。
続いて、日本債券について。
僕が日本債券クラスに投資しない理由は簡単です。リターンが低すぎるからです。
日本の長期国債の金利は本日1.51%です。10年間も資金を固定させられて、金利1.51%では、早期リタイアに向けた資産運用としてはいささか役不足です。世間で言われているように、今後、長期金利が上昇してくれば、その時に検討します。
ちなみに、米国10年国債の金利は、本日4.588%です。
というわけで、ポートフォリオにおいて、日本株式クラスは少々、日本債券クラスは使わない、となると必然的に外国株式、外国債券の比率が高まってしまいます。そして、結果的に外貨比率が70%という高率になってしまっているのです。仕方なく、しぶしぶ、やむを得ず…。
(次回に続く)
<ご参考>
参考文献(書名をクリックすると詳細画面へとリンクしています)
・「ウォール街のランダム・ウォーカー
」(バートン・マルキール著)
・「敗者のゲーム
」(チャールズ・エリス著)
・「日本は金持ち。あなたは貧乏。なぜ?
」(R・タガート・マーフィー、エリック・ガワー著)
・「内藤忍の資産設計塾 実践編
」(内藤忍著)
企業側だって、長い間自分たちの思い通りに経営してきたのに、急に「株主のため」なんて言われたって、ピンと来ないわけですよ。自分が勤務している会社の株主総会を見ても、いまだにシャンシャンで終わらそうという魂胆がミエミエです。
そりゃあ、誰だって急には変われませんよ。まっとうな株式市場に変身できるのはまだまだ先だと思います。
こうして見ると、日本は株式市場としての基本的機能が不十分で非効率的と思えてしまい、米国の株式市場と同様の現代ポートフォリオ理論がそのまま当てはまるとは、とても思えないのです。実際、米国や欧州各国の株式インデックスの推移は、ここ数十年、どれも似ていて安定的に右肩上がりを描いていますが、日本のインデックスは似ても似つきません。同じ土俵で語れるとは思えないのです。

それでは、日本株式はポートフォリオに入れるべきではないのでしょうか。
そんなことはないと思います。「内藤忍の資産設計塾 実践編
・外国株式 過去リターン9.0% 標準偏差19.3% (1970〜2004)
・日本株式 過去リターン9.9% 標準偏差24.2% (1970〜2004)
・エマージング株式 過去リターン13.6% 標準偏差28.3% (1988.1〜2005.8)
少なくとも過去を見る限りでは、日本株式は、安定的に成長する外国株式よりも、当たり外れが大きくハイリスク・ハイリターンです。したがって、外国株式クラスへのインデックス投資をメインに据え、日本株式クラスは、エマージング市場扱いで投資するのが適当だと考えました。
続いて、日本債券について。
僕が日本債券クラスに投資しない理由は簡単です。リターンが低すぎるからです。
日本の長期国債の金利は本日1.51%です。10年間も資金を固定させられて、金利1.51%では、早期リタイアに向けた資産運用としてはいささか役不足です。世間で言われているように、今後、長期金利が上昇してくれば、その時に検討します。
ちなみに、米国10年国債の金利は、本日4.588%です。
というわけで、ポートフォリオにおいて、日本株式クラスは少々、日本債券クラスは使わない、となると必然的に外国株式、外国債券の比率が高まってしまいます。そして、結果的に外貨比率が70%という高率になってしまっているのです。仕方なく、しぶしぶ、やむを得ず…。
(次回に続く)
<ご参考>
参考文献(書名をクリックすると詳細画面へとリンクしています)
・「ウォール街のランダム・ウォーカー
・「敗者のゲーム
・「日本は金持ち。あなたは貧乏。なぜ?
・「内藤忍の資産設計塾 実践編
- [2006/02/17 20:07]
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