インタラクティブ・ブローカーズのサービス内容が明らかに

水瀬ケンイチ

2010年7月29日に、六本木WITVカフェで「ワールドインベスターズ夏祭り2010!」が開催されました。

第一部 トークセッション「なぜ、海外投資なのか?」浅川夏樹×西村貴郁×エマージング 司会:石田和靖
第二部 海外投資家必見!「海外投資における税金の基礎知識」 国際税理士 田邊政行
第三部 「世界最大のネット証券、Interactive Brokers上陸!」 角丸聖樹
第四部 交流会

という内容でどれも興味深かったのですが(文末にイベント全体記事へのリンクあり)、なんといってもお目当てはずっと追いかけていた、インタラクティブ・ブローカーズのサービス概要です。
それについて、まとめておきたいと思います。
(長文注意)





インタラクティブ・ブローカーズ証券
http://www.interactivebrokers.com/jp/main.php

■取扱商品ハイライト

取引所取引可能国:
アメリカ・カナダ・メキシコ・オーストリア・ベルギー・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・スウェーデン・スイス・イギリス・オーストラリア・香港・インド・日本

ETFや投資信託、ADRを利用して新興市場への投資:
BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)
VISTA(ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチン)

オプション取引:
個別株オプション・指数先物オプション・通貨オプションなど

先物取引:
指数先物・商品先物・通貨先物・ボラティリティ先物

カバレッジ:
NYSE個別株 約2800銘柄
CBOE上場オプション 2914銘柄
NASDAQOM上場オプション 564銘柄
CME-GLOBEX 先物91銘柄・オプション45銘柄

ETF 米国・欧州上場全て
香港株 約1400銘柄

最良執行システム(スマートルーティング):
北米個別株およびOPTIONにはSMARTが使用できます

手数料:
5年連続ランキング1位(北米オンライン証券会社と比較)


■手数料

C CITIGROUPを100株 約定代金377ドル: $1
MSFT マイクロソフト1000株 23840ドルで購入: $5
日経225先物 1枚GLOBEXにて買いたて: 267.33円
SP500指数オプション10枚、プット購入@$15: $10
MSFT株券オプション10枚購入@$2.33: $9

これ以外にも、プロ仕様の様々なツールが使用可能



どうやら、個人向けサービス、プロ向けサービス、という垣根はないようです。
様々な国の様々な金融商品にアクセスできること、そして手数料が安そうだということがわかりました。
日本に拠点ができたので、問い合わせ対応は日本語でOKとのこと。

ただ、手数料については、具体例が書かれていましたが、料金体系が分からなかったので、インタラクティブ・ブローカーズの角丸氏に、個別にメールで教えていただきました。
国によってもいろいろ違うようだったので、日本のインデックス投資家向けに一般的な「北米の株・ETF」の場合を想定して説明してもらいました。
それによると、以下のとおりです。



正式には、インタラクティブ・ブローカーズのWEBサイトの料金ページ、
http://institutions.interactivebrokers.com/en/p.php?f=commission&ib_entity=inst
で確認とのこと。(英語ですが)

■前提条件になる項目説明として、注文執行手数料には2種類の体系

・「Bundled」とは、取引毎に手数料を固定した体系です。取引レポート上で、取引毎の手数料の把握が容易になります。多くの商品において、月中取引枚数がボリュームディスカウント量に到達しない場合、手数料が低くなります。取引量が少ない個人口座に適しています
・「Unbundled」とは、取引所手数料等の原価に弊社の手数料を付加した手数料体系です。取引量が大きい場合に適し、月中取引実績によりボリュームディスカウントが適用されます。取引所手数料等の詳細な内訳の表示が可能になり執行コストの分析が必要な金融機関、または取引量の多い個人トレーダーに適しています
・上記は口座開設後の変更も可能
・一般的に個人トレーダーの方はBundledを選択するほうが良いと思います。以下説明はBUNDLEDベースで説明

■北米上場株式の取引手数料を調べる場合:

http://institutions.interactivebrokers.com/en/p.php?f=commission&ib_entity=inst
STOCKs,ETFs,Warrants / Bundled North Americaを選択し以下の画面を出す。

photo_20100731_1.jpg
(クリックで拡大)

・最初の行の $0.005/1株 が基本
・それに片道の最低料金と上限が設定されています
・EXAMPLEの説明 
 100株50ドルを発注の場合:$1
   0.005 X 100株 = $0.5 しかし最低$1の為$1が適用されます。
 1000株50ドルを発注の場合:$5ドル
   0.005 X 1000株 = $5 基本どおりの掛け算です。
 1000株0.5ドルを発注の場合:$2.5
   0.005 X 1000株 = $5
   しかし上限の約定金額0.5%プラス取引所手数料により、
   約定代金 $500 X 0.5% = $2.5
   (この例の場合取引所手数料の部分は小さい為IBが吸収)

・Non-Smart Routed API orders以下の部分はSMART(最良価格執行アルゴ)での発注でなく、APIでの発注の場合手数料が変わります
・またSMARTでなくVWAP取引の場合も若干手数料が高くなります

■その他の費用

・取引の有無に関わらず、最低手数料:$10/月
 (ただし、その月のIBに支払う手数料が$10を超えていれば二重に課金はしない)
・マーケットデータ費用
 リアルタイムデータの利用には、毎月のデータ利用料が各市場別で発生
 北米物メインであれば月額$10で株と商品が見れるPACKAGEがあるのでそれを使うのが良い
 (その$10もIBへの手数料が$30を越えた月は免除)

・結果的に月$30分手数料を発生(トレード)すれば余計なコストは掛かりません。概算ですが、個別株だけなら月30トレード、先物・オプションが絡めば月に5~10回で$30に達します


英語ページを見ただけではよくわからなかったのですが、説明されるとようやく理解できました。
少々複雑ですね。ただ、インタラクティブ・ブローカーのビジネスは、金融機関に対するサービスと同じであり、取引の透明性を追求すると、複雑になってしまうとのことです。

しかし、この手数料レベルなら、インデックスファンドで積み立てて海外ETFにリレー投資というステップを踏まずに、いきなり海外ETFで積み立てるのもアリではないかと、個人的には思えます。(月$10の最低手数料をどう考えるかですね)
また、日本ではまだ取り扱っていないバリューインデックスなどファンダメンタル・インデックスの海外ETFに投資できるというのも大きな魅力です。

ずっと追っかけてきたインタラクティブ・ブローカーズですが、ようやくサービス概要が分かりました。
米国の超低コスト証券会社の日本進出ということで、歓迎したいと思います。
口座開設も検討したいと思います。


※実際の口座開設・取引は、ご自身で情報をご確認されてから行われることをおすすめします。

(関連記事その1)
2009/01/10 インタラクティブ・ブローカーズが日本進出
2010/01/24 インタラクティブ・ブローカーズの日本進出はその後どうなったのか?
2010/04/20 インタラクティブ・ブローカーズ日本法人に個人が口座開設できるようになる?
2010/07/22 インタラクティブ・ブローカーズ、イベントでなにか発表?

(関連記事その2)
イベント全体の様子はまっき~さんのブログで、リアルタイムツイートをまとめておられますので、ご興味があればそちらをご覧ください。

まっき~の議事録
2010/07/30 ワールドインベスターズ夏祭り2010
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Posted by水瀬ケンイチ