リタイア世代の資産運用の注意点は現役世代と同じ

水瀬ケンイチ

今朝の日経新聞朝刊13面に、「老後資産 運用の落とし穴」という記事が出ていました。

記事をざっくりまとめると以下のとおり。
(分かりやすくするために、一部順番を入れ替えています)

(1)金融商品選びよりも先に運用に回してよいお金がどれくらいかを計算することが大切
(2)老後の資産運用についてのアンケートでは、①運用で希望する年平均利回りは「5~6%」、②運用期間に資産が目減りしても困らない割合は「元本割れしてほしくない」が一番多いが、そんな金融商品はない
(3)人気の毎月高い分配金を出す投信については、“分配金利回り”が高くても投資元本が目減りすれば、全体の利回りは下がることを忘れずに
(4)ある金融商品を『一般的』『人気です』と勧められたら要注意。「一般的な投資スタイル」というものはないし、人気がある時点でピークを疑え
(5)大原則は中身を理解できるものを選ぶこと
(6)自分でなく親や親しい友人がその金融商品を買おうとしたらどう助言するか、運用のプロならそれを買うか、第三者の視点で冷静に判断

記事は老後の資産運用の注意点について書かれていますが、私たち現役世代にも大いに役立つ内容になっていると思います。



投資本でよく見る言葉に直すと、

(1)は「リスク許容度の範囲内で投資する」ということ
(2)は「ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターン」ということ
(3)は「インカムゲインとキャピタルゲインのトータルで判断する」ということ
(4)は「自分の頭で考える」ということ
(5)は「自分が理解できないものには投資しない」ということ
(6)は「感情に流されず合理的に判断する」ということ

といったところでしょうか。

こうして見てみると、リタイア世代の資産運用も現役世代の資産運用も、注意すべき点は根本的には変わらないように思えてきます。
その多くは、行動ファイナンスで言うところの「オーバーコンフィデンス(自信過剰)」や「後悔回避」や「メンタルアカウンティング(心の会計)」で説明できるような、人類共通の傾向(心のくせ)を戒める内容になっているように見えます。

しいて違いをあげるとすると、リタイア世代と現役世代では、(1)の「リスク許容度」が、労働による定期収入があるかないかによって変わるかもしれないということくらいです。
それも、日本の個人資産の約6割を60代以上が占めると言われている現状を考えると、労働による定期収入がないからといって、必ずしもリタイア世代のリスク許容度が低いとも言えない場合が多いかもしれません。年金という定期収入もあるわけですし。

そんなわけで、リタイア世代も現役世代も注意することは同じということで、いっしょに頑張りましょう。
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Posted by水瀬ケンイチ