世間の「投資アレルギー」はかなりのもの

水瀬ケンイチ

今日、NHKで『特報首都圏「“うまい話”にだまされないために」』という番組を見て、とても興味深かったのでブログ記事にします。

番組内容は、『厳しい雇用情勢が続くなか、30代~40代の多くが、「老後に不安がある」と考えている。将来のために自分の貯金を増やすことができるのか。「うまい話」にだまされないよう、情報を共有する動きが広がっている。SNSや勉強会を通じて、分散投資や投資信託を始めた人や、「逆マルチ商法」とでもいうべき方法で、“悪徳商法”などを撃退し始めたグループもある。「うまい話」にだまされないために、今何が必要かを探る』というもの。

情報を共有する事例として、六本木WITVカフェでの個人投資家の集まりが出ていました。(知った顔も何人か映っていて、思わず「おおっ」と声が出てしまいました)
また、後半には悪徳商法に騙されないための地域の集まりも紹介されていました。
解説として、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」著者の山田真哉氏を迎えての番組進行でした。

個人的には良心的な作りの番組だなと思ったのですが、画面下部に流れているメッセージ(視聴者がメールやツイッターでリアルタイムに投稿できる仕組み)が、思いのほかネガティブなものばかりだったのです。

「投資などやめておけ」
「NHKが投資を勧めるとは何事か」
「素人を変に刺激するな」
(記憶がおぼろげで正しくないかもしれませんが…)

といったネガティブなメッセージが次々と流れる中で、投資家たちがポジティブに集まっている様子や山田氏が情報を共有することのメリットを解説する映像が流されているのが、なんというかシュールな感じがしました。

これを見て思ったのは、



世間の「投資アレルギー」はかなりのものだな

ということです。
もちろん、投資が必ず儲かるかなんて誰にも分かりませんし、過去にいやな思いをしたかたもいらっしゃると思います。
ひと言で「投資」と言っても、ローリスクなものからハイリスクなもの(もっと言ったら詐欺的なもの)まで色々あります。メッセージを出した人たちがどんな投資をイメージしていたのかはわかりませんが、ここまで投資に対してネガティブなメッセージが寄せられるとは思っていませんでした。

しかしながら、これが現在の日本の投資に対するイメージなのだと思います。
どのメッセージも別に誹謗中傷やイタズラ目的で書かれていたようには見えませんでしたし、一般的に保守的な高齢者だけでなく、比較的若い方も投資に対してネガティブなメッセージを出していたように思います。
これが現実なのです。

今の日本では、投資をしているというだけで、かなりマイナーな存在なのかもしれません。
ましてや、インデックス投資をしている人など、マイナー中のマイナー、超マイナーな存在であると認識せざるを得ません。
良し悪しは別として、現実として知っておかなければならないと思います。

ただ、投資アレルギーがある人が多いのは仕方がないとしても、その人たちが、自分は投資と無縁であると勘違いしているのではないかと少し心配になります。
例えば、自分の年金がどのように運用されているのか知ったらどうなるのでしょうか?
公的年金では、日本株式・日本債券・外国株式・外国債券といったリスク性資産に投資しています。
企業年金では、コモディティやヘッジファンドに投資していることも珍しくありません。
自分が勤務している会社が401kに移行したら、自分で運用しなくてはいけなくなります。

全員がバリバリの投資家になって、フルインベストメントする必要はないと思います。
でも、ローリスクな投資にはどんな方法があって、ハイリスクな投資にはどんな方法があるのか、くらいは知っておいて損はありません。それが詐欺的商品から身を守る武器にもなります。
一切の投資から目を背ける「投資アレルギー」は、少しずつ治しておいた方がいいような気がします。
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Posted by水瀬ケンイチ