3年で国内ETFの売買は10倍になるか?

水瀬ケンイチ

東証が中期経営計画を発表しましたが、その中でETFについても言及されていました。

ロイター 2011/03/22より引用】
東証が2013年度に営業利益を10年度比倍増目指す中計、新規上場・デリバティブ拡大で
東京証券取引所は22日、2013年度に営業利益で2010年度見込みに比べ98%増の250億円以上を目指す中期経営計画を発表した。会見した斉藤惇社長は「企業のリスクマネー供給や投資家の効率的な資金運用の場として、新規上場の拡大、デリバティブ・ETF市場の拡大を柱に、市場インフラのさらなる機能強化を図りたい」と述べた。(中略)
ETF市場は、現株に対し現在0.5%にとどまっている売買代金を、5%程度に高める考え。斉藤社長は「現株の売買代金を2013年度には(1日あたり)平均2兆円ぐらいにならないかと計画している。そういう意味で、ETFの取引は(現在の)10倍の(1日当たり)1000億円にならないかと思う」と述べた。個別銘柄ごとのマーケットレポートの配信や投資家向けセミナー・機関投資家向けプロモーションのほか、引き続き上場商品の品揃えを拡充する。
【引用おわり】

2013年度に、国内ETFの1日あたりの売買代金を、現在の10倍の1000億円にしたいとのこと。
国内ETFの売買代金の拡大は投資家にとっても好ましいことです。
現在、国内ETFの課題になっている市場価格と基準価額の乖離も、取引が活性化することで縮小する方向になるはずです。
ちなみに、ここ数年の東証のETF累計売買代金の推移を見ると、以下のとおり。



東証のETF売買代金の推移

3年で10倍か……(遠い目)
でもまぁ、たとえ10倍にならなかったとしても、国内ETFの活性化には積極的に取り組んでほしいと思います。
ロイターの記事では、ETFの売買代金拡大のために、

・個別銘柄ごとのマーケットレポートの配信
・投資家向けセミナー・機関投資家向けプロモーション
・上場商品の品揃えの拡充

というような対応策をとっていくとのこと。
あと、ここでは書かれていませんが、2011年4月11日からリアルタイムにiNAV(インディカティブNAV=推定純資産価値)の配信を始める予定のはずです(関連記事)。
この中で、個人的に一番重要だと思うのが、機関投資家向けプロモーションだと思います。

欧米、特に米国では年を追うごとにETFを保有する機関投資家数が右肩上がりに伸びています。
2008年には2000を超える機関投資家がETFを保有しています。
それに比べて、日本を含むアジアの機関投資家はまだあまりETFを活用していないようです。(出典:iSharesのWEBサイト

個人投資家に比べて資金量が圧倒的に多い機関投資家が国内ETFを売買してくれれば、国内ETF市場は一気に盛り上がると思います。
個人ブロガーの声は機関投資家には届きづらいと思われますので、そこは東証さんに頑張ってもらいたいと思います。
上記グラフが反転上昇しますように!

<参考記事>
2010/11/05 東京証券取引所意見交換会に参加
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Posted by水瀬ケンイチ