郵便局の投資信託セミナーでぼったくり商品をどう説明するか見てきました(その1)

水瀬ケンイチ

今回の記事は、一部表現がきついところがあります。お気を悪くされた方がいらっしゃいましたら、予めお詫び申し上げます。

先日、近所の郵便局から投資信託セミナーのDMが来ました。
内容は、大和証券投資信託委託株式会社(以下、大和投信と略します)による講話です。
大和投信と言えば、郵便局が取り扱っている3種類の投資信託のうち、日経225に連動するインデックスファンドである「大和ストックインデックス225ファンド」の運用会社です。

僕は一発でこのセミナーへの参加を決めました。
ただし、「大和ストックインデックス225ファンド」が欲しいからではありません。郵便局と大和投信の人たちが参加者にこのファンドをどう説明して、どう勧めるのか、その一点に興味が湧いたのです。

なぜなら、僕は郵便局の「大和ストックインデックス225ファンド」は、言葉が悪くて申し訳ありませんが、無知な人から手数料を搾取するぼったくり商品だと考えているからです。
※この考えは以前の記事にも書いていますのでご参照ください。
2005.8.20 郵便局でインデックスファンドを買ってはいけない
2005.10.4 郵便局でインデックスファンド買っちゃダメだって…

ぼったくり商品だと考える理由は簡単です。
郵便局の「大和ストックインデックス225ファンド」は、販売手数料が2.1%も取られるからです。
100万円買ったら、2万1000円は販売手数料に消えてしまいます。ネット証券各社では、同様の日経225連動型のインデックスファンドは、販売手数料ゼロ(ノーロード)が常識です。

以前、ブログ読者の方から、「大和ストックインデックス225ファンド」は販売手数料は高いが、逆に信託報酬(0.546%)は他のノーロードインデックスファンドよりも安くて良いのではないかというご指摘をいただいたことがあります。
たしかに、ノーロードインデックスファンドは信託報酬が多少高目のものが多いのは事実です。
しかしながら、たとえ販売手数料がかかっても信託報酬が安い方が良いという判断であれば、インデックスファンドよりも、ETF(上場投資信託)の方が、はるかに信託報酬が安いです。同じ大和投信が運用する「ダイワ上場投信・日経225」というETFの信託報酬は0.231%で、実に半額以下です。
販売手数料についても、ETFは株式売買と同じ手数料体系が適用されるので、証券会社によって違ってきますが、購入金額の2.1%より高くなるようなことはほぼないと思われます。うまくやれば0~0.1%程度に抑えることもできます。


こう考えると、郵便局でインデックスファンドを買う経済的合理性は無いと言わざるを得ません。
それにもかかわらず、郵便局と大和投信の人たちは、それをリスク商品投資経験が豊富とは思えない郵便局利用者に積極的に売りつけようとしています。
実際、NIKKEI NETによると、郵便局では、「株高の影響で、株価連動型投信の売れ行きが好調」だそうです。

【NIKKEI NET 2006.1.4より引用開始】
郵政公社の12月末投信販売残高、前月末の2.3倍に
 日本郵政公社は4日、12月末の投資信託販売残高が410億1300万円と前月末の2.3倍になったと発表した。株高を背景にボーナスで投信を購入する顧客が増えたことが主因。「職員がリスク商品の取り扱いに慣れてきた」(投資信託部)との声も出ている。
 12月中の販売金額は231億2800万円と前月の2.9倍に拡大。一営業日あたりの販売額も約11億円と、年度計画の達成に必要な9億円弱を上回った。口座数は4万851口座と前月末の約2.5倍に増えた。
 商品別の内訳は、国内外の株式・債券・不動産に分散投資する「野村世界6資産分散投信」が68%。日経平均株価に連動する「大和ストックインデックス225ファンド」が19%、東証株価指数(TOPIX)を若干上回る収益を目指す「GS日本株式インデックス・プラス」が13%。株高の影響で、株価連動型投信の売れ行きが好調だったという。
【引用終わり】

ざっと計算すると、410億1300万円の19%、77億9247万円が「大和ストックインデックス225ファンド」の販売残高です。ということは、販売手数料はその2.1%、実に1億6364万円ものお金がお人よしの投資家から搾取されたことになります。これは昨年12月末時点の数字なので、現在は更に額が膨らんでいると思われます。

今回のセミナーで、「リスク商品の取り扱いに慣れてきた職員」が、このぼったくり商品を、どう説明しどう勧めてくるのか、どうしても見極めたい。そんな気持ちで、セミナー当日を迎えました。

(次回に続く)
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Posted by水瀬ケンイチ