三菱UFJ投信 第4回ブロガーミーティングの参加レポート

水瀬ケンイチ

先日、インデックスファンドの「eMAXISシリーズ」などを運用する三菱UFJ投信の第4回ブロガーミーティングに参加しました。
プログラムは以下のとおり。

・eMAXISの振り返り(残高推移、一般投資家向けへの裾野拡大等) ~代田商品企画部長
・決算概況 ~後藤田パッシブ運用部長
・質疑応答
・運用報告書の見方・作成の裏側について ~宇野ディスクロージャー部次長
・全体を通じた質疑応答

eMAXISシリーズ(10本)の純資産総額は設定以来順調に拡大しており、4月末には総額200億円を超えています。
新興国株式と先進国株式が人気でだいたい7割くらいを占めているでしょうか。
販売会社も当初のネット証券3社からネット銀行を含めて10社まで拡大しています。
専用サイトでの情報発信を拡充しています。

インデックス丸わかり:ブロガーMTGでの初心者にも分かりやすい説明を!の声に対応
Index Information:専門的知識を持つ投資家の要望から
・セミナー等:モーニングスターとコラボ (そのセミナー動画のブログ記事はこちら

新たに公式ブログとツイッターを始められたそうです。

eMAXIS 公式ブログ
@howabout_emaxis

今回で4回目になるブロガーミーティングも含めて、個人投資家向けの情報発信はとても意欲的だと思います。



また、今年1月発表になった「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year 2010」で2年連続第2位だったことについて、私は十分立派だと思うのですが、商品企画部長さんは本気で悔しがっておられました。悔しさで気合が入るそうです。

決算概要ですが、eMAXISシリーズの各ファンドについて第2期決算の費用明細について説明がありました。

<1万口(元本10,000円)あたりの費用明細>
eMAXISシリーズ費用明細
※全世界株式、新興国債券については決算期間が1年未満のため割愛しました

やはり目立つのは新興国株式の信託報酬以外のコストです。
第1期決算の時、ネットで実質コスト4%になるとか騒いでいた慌てんぼうさんがいましたが、1年丸まるの決算期間と純資産総額の落ち着きにより、実質に近い値になっています。私の計算では実質運用コストは年率1.15%です(関連記事)。

担当のかた曰く、STAMの新興国株式とも遜色ない値とのこと。(ただし、今度はSTAMの方が半年しか決算期間がなかったので、こっちはまた次回の決算で実質に近い値が出るでしょう)
それでも、保管費用などは他のファンドに比べて高く、まだまだ改善の余地はありそうですが、純資産総額が拡大することによって、売買委託手数料と保管費用等は下がる方向とのことでした。

それから、他と比べて意外とコストが高いのが海外リートですが、これは海外リート指数に「先物」がないことにより、現物取引のみで売買するしかなく、先物活用でコストを抑えるということができないため。他社の海外リートファンドも同じ悩みがあるはずだとのこと。先物での運用を必要以上に毛嫌いされるかたがたまにいますが、うまく使えば低コストな運用に貢献するものだと思います。

運用報告書については、決算日から入稿(計理データ・ファンドマネージャーコメント、グラフなど入稿するデータの収集)、校正(担当者・上席によるチェック、コンプライアンスチェックなど正確性の担保)、印刷・納品(乱丁などのサンプルチェック)という段取りで約1ヶ月かかるそうです。
それを年間650本作っているそうです。これは大変な仕事ですね。

運用報告書を読むためのポイントは、

ポイント1 当期の運用実績を見る
ポイント2 マザーファンドに注目
ポイント3 ベンチマークとの乖離理由を確認

とのこと。個人的にはポイント3が重要だと思います。
先ほどの表にもあった信託報酬以外の費用、いわゆる「隠れコスト」の話も、すべてはベンチマークとの乖離理由に集約されます。

ただ、「それならコストコストばかり言っていないでベンチマークとの乖離だけ見てればいいじゃないか」というご意見もあろうかと思いますが、ベンチマークとの乖離は複数要因(ポートフォリオ要因、銘柄選択要因、コスト要因、その他の要因など)からなっており、かつその要因分類も運用各社で違ううえに、相場状況により毎年けっこう変わるので、インデックスファンドの評価の基本は重要要因であり比較しやすい「コスト」を見ておこうというのが私の意見です。

質疑応答では、「運用報告書は電子化でコスト削減を」といったものから、「監査費用を投資家が負担しているのだから運用報告書に監査証明書をつけて」というマニアックなものまでいろいろ出ました。
私は恒例の「日本初のバリューインデックスファンドを出してください」とお願いしておきました。(毎度お願いするのでしつこいと思われているかもしれませんが、一度要望して対応してもらえないからと言って折れてしまうのではなく、要望は粘り強く出し続けていくことが肝心です)

その後の懇親会では、貴重なお話が聞けました。
書ける範囲であげると、インデックスファンドではなくETFについてですが、ETFの主体別売買動向(そんな情報があったのか!こちら)で僅かなシェアしかなかった地銀が大きくなってきているとのこと。
これは、ETFの機関投資家利用が始まったとも捉えられます。
インデックスファンドとともにETF市場も活性化するといいですね。

そんな感じでした。以上、レポート終わり!
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Posted by水瀬ケンイチ