31年ぶりの貿易赤字は一過性のものか?

数日前、「4月貿易収支は31年ぶり赤字」というニュースを見ました。

もちろん東日本大震災の影響が大きいのでしょうが、31年ぶりというのが個人的にインパクトがありました。
今後どうなるんだろう?その記事には、「生産回復を背景に早ければ7-9月期、遅くとも10-12月期には黒字回復するだろう」とさらりと書かれていましたが…。
今日、みずほ総研からちょうど私の疑問に答えてくれるレポートが出ていました。

みずほ総合研究所
2011年5月30日 震災後の貿易収支を読む~貿易赤字は一過性か?

詳しくはレポートを読んでいただきたいのですが、そこには、「貿易収支は2011年度▲0.6兆円、2012年度も▲0.9兆円と小幅の赤字が続く見通し」とありました。
また、「中長期的な輸出競争力の低下による貿易赤字の恒久化を回避することが重要な政策課題」とも書かれていました。

将来を事細かに予測することはインデックス投資家の本分ではありませんし、いちシンクタンクの予想が必ず当たるとも限りません。
でも、原発事故の収束も見えないのに、あと3か月で輸出が復活するとはどうしても思えないのです。
しばらくは電気料金の高騰や、サプライチェーンからの「日本外し」が日本の輸出競争力を押し下げるであろうことは想像に難くありません。
日本株にとっては厳しい局面です。長期戦を覚悟しなければならないかもしれません。

もっとも、株価はそんなことはとっくに織り込み済みかもしれません。
日本株が厳しい状況は20年前からずっと続いており、何を今更という話もあります。
自分にできることは、当面の電力不足に対応しつつ本業に勤しむことと、一定の比率(低くて申し訳ない)での日本株への積み立て投資を続けることです。
なるべく早く日本が復興しますように。

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コメント

貿易赤字の底入れが不明

本日財務省貿易統計から発表された
「平成23年 5月上旬分貿易統計(速報)」
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2011/201105a.xml
によると、5月上旬だけで6464億円の貿易赤字です。

4月上旬分から並べると、


        <輸出>     <輸入>    <差引>
【4月上旬】1兆4941億円 1兆6630億円 △1689億円
【4月中旬】1兆6341億円 2兆2520億円 △6179億円
【4月下旬】2兆0284億円 1兆6065億円  4219億円
【5月上旬】  8708億円 1兆5172億円 △6464億円

合計:△1兆0113億円

※統計から作成


となっています。

ちなみに前年分は以下の通り。

        <輸出>     <輸入>    <差引>
【4月上旬】1兆8535億円 1兆6601億円  1935億円
【4月中旬】1兆7278億円 1兆7666億円 △ 388億円
【4月下旬】2兆3084億円 1兆7338億円  5746億円
【5月上旬】1兆0079億円 1兆2278億円 △2194億円

合計:5099億円

※四捨五入してるので微妙に合ってません


5月上旬はGWがある影響もあり、
元々輸出額自体は昨年も1兆円程度です。

しかし、輸出が全般的に低調なのと、
輸入額が増加傾向にあり、
差し引きで大きくマイナスが発生し続けています。

⇒4月+5月上旬で対前年比△1兆5212億円


一過性かどうか、十分に注視していく必要があると思います。

私もさらりと書かれていたのにびっくりしました^^ただ一つだけ思ったのが我が国の経済を考えた場合、貿易収支より経常収支を全体的に見るべきだということを感じました。みずほ総研のレポートは貿易収支に的が絞られておりますが、大切なのは全体です。ご覧になられればすぐにわかると思いますが、貿易収支より、所得収支の方が我が国の経済を見た場合より重要なものとなってきています。つまり日本の資本がどれだけ成長外国資産を買うことができるかに今後の日本はかかっています。下手に日本株に投資して外資のヘッジファンド等に持っていかれれば我が国の経済の衰退は加速してしまうと考えます。

日本の農家の農産物が東電の事故で輸出がストップ

現在は中小企業レベルでも工場の海外移転を進めている所があるそうです。
つまり、大震災が多く名目賃金の高い日本を嫌って地震が少なく賃金の安い海外へ・・・と言われているようです。
その一方で、リーマンショックや東日本大震災で職を失っている人が多くいる事で結果的に今や生活保護が200万人に達しているそうで、財政を圧迫しているとか・・・
中でも残念に思っているのは、日本の農家が高品質な農産物を海外向けに輸出して攻勢に出始めた企業がクローズアップ現代でも放送されるなど、本当の意味での日本の競争力が発揮できると期待していた最中に東電の事故の影響で輸出がストップし、農家が大打撃を受けたそうです。

折角の日本のチャンスを潰してくれた東電に対する怒りをぶつけたいぐらいですが、日本の農家が世界的な意味での競争に打って出るだけの力がある事はまだまだ日本は捨てたもんではないと考えています。
でも株価にはあまり関係ないかも・・・

因みに貿易黒字や赤字は企業の赤字や黒字とは全く違うので要注意です。また、国家間に国際競争力などと言うものは存在しないので、そういう事を言う人は・・・・まあ、トンデモさんで間違いないです。比較優位の原則などでググって下さい。
(企業には国際競争力が存在しますが。)

貿易の目的は輸出では無く輸入に有るのです。

このあたりは経済学の基礎の基礎になります。嘘だとお思いであれば、書店で経済学の教科書を立ち読みするか、大学教授にでもご確認をお願いします。





細かいことは書けませんが、仕事柄体感することはサプライチェーン
問題は解消されていると感じています(業界にもよるかもしれませんが)

新聞や雑誌の内容は話し半分に実生活から身の回りを見るように
するほうがより正確な情報が入ると思います。

・・・・・・・・・ タバコはまだ少ないです(笑)

LEOPARDさん、

貿易は輸出も目的になりませんか?
確かに経済学の基礎でも「貿易の目的は輸入」と書かれていますが、教科書的な定義が正しいかは別かと思います。
例えば、恋愛や性行為などの目的は「種の保存」のように言われることもありますが、これは人類を種という集団で見た場合の究極の目標に過ぎません。ある特定集団においては次世代を無視した自分にとっての楽しみであったりもします。究極の目的として目的を絞らねばならない場合には「輸入」になるかと思いますが、輸出が目的ではないとは言えない気がします。(物事のとらえ方の問題)


また、国家の国際競争力というものも存在しないというのは一つの立場かとも思います。Wikipediaにもありますが、クルーグマン他なども含めて「国家の国際競争力については各種議論がある」というところではないでしょうか?(否定学派のからすれば「無い」ということでしょうが)
http://en.wikipedia.org/wiki/Competitiveness

WikipediaにもあるようにWorld Economic Forumでは毎年各国家のGlobal Competitivenessを比較してランキングしています。(企業のモノと同一ではありませんが、全く同一でないといけないという決まりもないでしょう)

>楽天家業さん

なるほど、5月は元々輸出額が少ない月なんですね。
ちょっと注意してみてみたいと思います。


>新興国投資さん

貿易収支より経常収支、大事なのは全体とのこと、仰るとおりだと思います。

経常収支は4つの構成になっている。
1)貿易収支=モノの輸入と輸出のバランスを示す
2)サービス収支=旅行や運送などサービス取引を表す
3)所得収支=対外直接投資や証券投資の投資収益の結果を表す
4)経常移転収支=政府開発援助(ODA)のうちの医薬品など対価をともなわない現物援助を表す
([ビジネス用語集]All Aboutより)


>タカちゃんさん

風評被害も含め、輸出はしばらく厳しい局面を迎えそうですね。


>LEOPARDさん

「国の国際競争力」がNGワードだということは、いちおう心得ておりますが、理解は浅いと思います。お恥ずかしい。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-461.html


>宮さん

木を見て森を見ずもいけませんし、森を見て記を見ずもいけません。
難しいですが、バランスよく物事を見たいものですね。


>吊られた男さん

要するに「震災からの立ち直りにどのくらい時間がかかるんだ?」という程度の問題意識で書いた記事なので、経済学に詳しいかたからすると、「何をぬるいこと言ってんだ」というレベルの記事だと思います。
国と日本企業を同一視して書いてしまったのが、よくなかったのかなと反省しております。

>水瀬さん

いえいえ、私もまだまだ基礎の基礎しか理解していないので・・・・。

私は、インデックス投資は個別株と違って国の経済全体に投資するものと考えておりますので、正しいマクロ経済政策を政府と日銀に望むのです。そして、その為に一人でも多くの人にマクロ経済に興味を持ってもらえればと・・・・。

>吊られた男さん

輸出を増やす=外貨をより多く獲得という事になろうかと思いますが、外貨は日本では使えないのです。使えないものを獲得する事が目的でしょうか?

また、国家間の競争力とは何を基準にしているのでしょうか?それが高いと何かいい事があるのでしょうか?

また、この考え方は重商主義と言って数百年前から誤っていると指摘されている考え方なのです。

素人がごちゃごちゃ言うより水瀬さんの読まれたような本を読んで頂くのが早いんですけどね。

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