「お金の教室」(山崎元著)は値千金の大学講義のエッセンス

水瀬ケンイチ

『お金の教室―二十歳の君に贈る「マネー運用論」』(山崎元著)を読みました。
本書は、著者が獨協大学の「金融資産運用論」で教えた内容のエッセンスが詰まった資産運用の入門書です。

お金の教室―二十歳の君に贈る「マネー運用論」お金の教室―二十歳の君に贈る「マネー運用論」
山崎 元

NHK出版 2011-05-24
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以前、著者が大学で資産運用の授業をするという話を聞いた時に、正直、「学生さんがうらやましい!」と思いました。
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本書はそんな大人たちに授業の内容を垣間見せてくれています。
取り扱っているテーマは、お金と幸福、リスクの考え方、投資と投機、複利効果、割引現在価値、PER(株価収益率)、予想利益の変化、バイアス、リスクと標準偏差、分散投資とポートフォリオ、投資信託、オーバーコンフィデンス、毎月分配型ファンド、バブル、資産運用の手順、と資産運用の基礎をひと通り押さえつつも、高度な内容や新しい研究成果が盛り込まれています。



もし学生さんが、この内容の授業を受けて試験で合格点を取れるくらいの理解をしていたら、その後の人生でお金の大失敗をすることをかなり避けることができると思われます。
しかも、割引現在価値やバイアスについての知識は、資産運用以外の分野(住宅の購入や仕事のキャリアなど)でも応用が利きます。

もちろん、大人が読んでもためになることがたくさんあると思います。
インデックス投資家で割引現在価値の考え方を知らないかたはけっこういらっしゃるでしょうし、個別株投資家で知らないうちにオーバーコンフィデンスに嵌っているかたもいらっしゃるでしょう。
「そのあたりのことは全部知ってるよ」というかたでも、今の学生がどんなレベルのことを教わっているのかということが分かり、「負けてられん!」とポジティブな気持ちが湧いてくるかもしれません。

一度、学生に戻った気分で読んでみてはいかがでしょうか。
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Posted by水瀬ケンイチ