2011年度税制改革法案の一部が国会で成立、果たして証券優遇税制は?

水瀬ケンイチ

2011年度の税制改革法案のうち一部が切り出され、6月下旬に国会で成立していました。

バタバタしていたのですっかり忘れていましたが、昨年後半からずっと追いかけていた「証券優遇税制」については、2013年末まで延長されることが決まりました。

証券優遇税制とは、株式や投信の売却益・配当・分配金への課税が、本来の20%から10%に軽減されている優遇税制です。
震災で市場が弱っているところに、証券税制が増税になりでもしたら、泣きっ面に蜂でえらいことになっていたかもしれません。
一時、政府税調専門委で「富裕層に有利な仕組みとなっていることに批判の声が相次いだ」とかいう前時代的な判断が通ってしまった時には、どうなるかと思いましたが、とりあえずほっとしています。

今回の税制改革では、他にも「デリバティブの店頭取引」が2012年から20%の申告分離課税になり、損失の繰越控除も可能になります。
これにより、取引所取引「くりっく365」以外の店頭取引FX事業者でも、総合課税で最高税率50%(!)を取られることはなくなりました。



証券優遇税制については、いざ決まってみれば「あっそう現状維持ね」くらいのニュースでしかないのかもしれません。
でも、証券優遇税制をめぐる政府や証券業界の動きを細かく追いかけてきた身としては、ずいぶん振り回されたなぁという感じです。

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でも、終わりよければすべてよし!ってことにしましょう。
2013年末の証券優遇税制延長の期限が近づくと、また政府税調や証券業界がザワザワしだすと思いますが、その頃には市場が「税金が20%に上がってもたいしたことないや!」と言えるような活況ぶりだといいなぁと思います。
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Posted by水瀬ケンイチ