ネット証券4社共同プログラム「資産倍増プロジェクト」の公式サイトから取材依頼。悩むが…

水瀬ケンイチ

ネット証券4社共同プログラム「資産倍増プロジェクト」の公式サイトから、取材依頼がありました。

お受けするか、ものすごく悩みました。
なぜなら、私は「資産倍増プロジェクト」について、残念ながら現時点では、厳しい意見しか持ちあわせていないからです。

私は「資産倍増プロジェクト」について、発足前に「ネット証券4社共同プログラム『資産倍増プロジェクト』に求めたいこと」というブログ記事で、プロジェクトに期待することは「資産形成層に向けた正しい知識を広めること」だと書きました。
そして、プロジェクト発足後、活動が明らかになってきた段階で、「ネット証券4社共同プログラム『資産倍増プロジェクト』への落胆と期待」という記事で、資産形成層の役に立つ商品というよりも、現在大手証券で高齢者相手に売れに売れている(但し資産形成に適した商品かは大いに疑問の)毎月分配&通貨選択型投信を、専用投信として立ち上げたことに対する落胆を表明しました。
結局、大手証券の高齢者層の顧客が欲しいだけかと。

もし取材をお受けすれば、おそらく相手にとって耳の痛い話ばかり申しあげることになるでしょう。
そんな憎まれ役をやりにわざわざ出向いていくのか?



しかし、悩んだ結果、お受けすることにしました。
公式サイトの中で、プロジェクト参加ネット証券の某氏は「ネット投資家の皆さんのことは大体わかるのですが、対面の投資家のことはあまりわからない」と述べています。

いや、申し訳ないけれど、彼らはネット投資家のことですら全然わかってないではないか。

ネット投資家すべてが私と同じ意見だとは思いませんが、少なくともいま私が感じている疑問や違和感は、彼らに伝えなくてはいけないと思いました。
本ブログアップ後、取材了承の旨をメールで返答します。

そして、話す予定の内容を予め公表しておきます。
これは、私が話す内容が「資産倍増プロジェクト」の意に沿わず、取材が取りやめになったり、話したことを歪曲して公表されたりした場合、分かるようにするためです。

■いちばん伝えたいこと
・ネット証券は、株式委託手数料等のコストを下げることで、個人投資家に大い貢献してきた
・投信について取扱商品は玉石混交ではあるものの、ネット証券ならではの低コストな投信がしっかり存在する
・投資家がネット証券に求めているのは「低コスト」であり、投信でもそこを軸に展開するのがいい

■意見
・プロジェクトは投信販売促進のため、大手証券の顧客を奪うことを考えているようだが、この方向性は短期的には奏効するかもしれないが、長期的にはジリ貧になるだろう
・大手証券で売れている商品(毎月分配型や通貨選択型)は、主に今お金を持っている高齢者層向けの商品であり、資産形成層向けではない
・今投信を売買しているちっぽけな母集団(個人資産1400兆円のうち投信市場60兆円)を狙うのではなく、今投資自体をしていない新たな顧客層(1400兆円のうち60兆円以外の大きな残り分)を開拓する方が王道
・難しいのは分かっているが、せっかく4社集まったのだから1社では成し得ない大きな課題に取り組もう

■具体的な提案
・公式サイトを今投資をしていない層にアピールする内容にリニューアル(公式サイトに「中の人」の事情記事など不要)
・投資の王道である「長期」「分散」「低コスト」をうたった啓発コンテンツを前面に押し立てる。特に「低コスト」部分を担えるのはネット証券のみだとアピール
・リスクとリターン、コスト、アセットアロケーションなど、投資の基礎知識は惜しみなく無料でWEB公開する(4社合同出版書籍などで儲けながら代替しようとしない)
・まずはMRF・MMFを使ってもらうところからはじめて、投信のハードルを下げる
・参考キーワード案:「低コスト投信宣言」「低コスト投信.jp」「お隣さんの投信、同じ中身でもっと安いんですって?」「私たちは投信を回転売買させません」「これぞ投資の王道」「あなたの投信、プロが買わないのはなぜ?」etc.
・各ネット証券で今まで金融リテラシー向上を担ってきたタレントをなぜここで使わない?(マネックスの内藤忍氏や楽天の山崎元氏など)

などです。
取材で求められているのは、大きく2点で、

・本プロジェクトに対する意見
・一般投資家への投資信託活用のアドバイス

この1点目が上記のような内容になります(なるはずです)。
2点目については、自分なりの個人投資家視点のアドバイスを申しあげたいと考えていますが、ここでは割愛させていただきます。

さて、どうなることやら。
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Posted by水瀬ケンイチ