長期の運用実績が求められる日本の投信、インデックスファンドの場合…

水瀬ケンイチ

偶然だと思いますが、モーニングスターとYOMIURI ONLINEで同じような主旨の記事が出ていたのが目に留まりました。

■モーニングスター アナリストの視点(ファンド)
2011/08/25 長期の運用実績が求められる、日本の投資信託市場
■YOMIURI ONLINE ランキングで読み解く投信
2011/08/25 一目瞭然の新投信重視の風潮

アプローチは違いますが、要するに、日本は新規設定の投資信託ばかりが売れて、長期の運用実績があるファンドが少ないということのようです。
一般論で言えば、長期投資に耐えうる投資信託が育っていないということは、残念なことだと思います。

ただ、インデックス投資家としては、ちょっと考えてしまいます。
というのも、インデックス投資の場合、投資信託はインデックスファンドということになりますが、マトモに投資できるインデックスファンドシリーズが揃いだしてから日が浅く、まだ過渡期であると思われるからです。



もちろん運用実績は短いし、純資産もまだ大きくない中、コスト競争は盛んです。
インデックスファンドの場合、信託報酬の低さが問われるわけですが、数年前の年率1%台よりは下がってきたものの、現時点では年率0.4%~0.6%程度と、まだDC専用ファンドやETF(年率0.1~0.2%台)ほどには下がっていません。
より信託報酬が低いインデックスファンドが新たに出てくれば、乗り換えるインデックス投資家も出てくるでしょう。

また、手間さえ惜しまなければ、インデックスファンドから国内ETFや海外ETFにリレー投資することが、コスト低減に有効な状態でもあります。
理想を言えば、インデックスファンドの純資産が拡大して、ETFにリレーなどしなくてもよいくらいに信託報酬が下がってくれるのがいちばんです。
米国バンガードのインデックスファンドもそうした歴史を経て、現在の超低コスト運用にたどり着いています。
でも、純資産の拡大と信託報酬の値下げは、鶏が先かたまごが先かというお話になってしまいます。

もっとも、最近は、リレー投資や分配金再投資やリバランスの手間を考えれば、今のインデックスファンドの信託報酬レベルで十分だと考えるインデックス投資家も増えてきているようです。
そして、インデックスファンド・国内ETF・海外ETFには、それぞれ一長一短があり(関連記事:インデックスファンド、国内ETF、海外ETFの比較)、投資家が自分のスタイルに合わせて商品を選ぶ(選べる)環境にあると言っていいでしょう。

投資家層が広がり、自らの判断でインデックス商品を選択した結果、自然にインデックスファンドの純資産が拡大し、それとともに信託報酬の引き下げが行なわれるようになると、とてもよいと思います。
それまでは各自のスタイルでごちゃごちゃやっていきましょう。

関連記事


投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ