いま、「為替ヘッジあり」の外債ファンドが儲かる!?

水瀬ケンイチ

日経電子版のコラムに、「円高でも為替リスクなしで海外高金利」の謎というのが出ていました。

日経電子版 いつかは経済自由人!
2012/2/7 「円高でも為替リスクなしで海外高金利」の謎

詳しくは上記コラムをご覧いただきたいのですが、無理やりまとめると、高金利の外債を為替ヘッジするとヘッジコストで日本債券との金利差が相殺されてしまい、金利差を狙いに投資する場合には意味がないと一般的に思われてきたが、最近は日米の金利差がほぼゼロなので為替ヘッジしても金利差が残る、とのことです。

掲載されていた図が分かりやすかったので、引用しておきます。

為替ヘッジをすると金利差がなくなる一般的な状況
為替ヘッジをしても金利差が残る最近の状況
(上記日経電子版 いつかは経済自由人! 2012/2/7より引用)

つまり、上記の図のように、最近は「為替ヘッジあり」の外債ファンドで金利差狙いができるということのようです。



たしかに、リーマン・ショック以降のここ2~3年、為替ヘッジのヘッジコストが低い状況が続いています。
実際、外債ファンドのパフォーマンスを見ても、「為替ヘッジあり」コースの方が好成績だったようです。
米国FRBも、2014年まで低金利のまま行くようなことをにおわせています。日銀は相も変わらずのゼロ金利政策のままです。
この状況がもっと続くと考えるかたは、「為替ヘッジあり」コースの外債ファンドを買ってもいいのかもしれませんね。

しかし、この状況がしばらく続くというのはあくまで「予想」であって、普遍的なものではありません。
ここ数年「為替ヘッジあり」のファンドの成績が良いからといって、今後20年、30年もそうだとは限りません。
現に、リーマン・ショックの前の数年は、「為替ヘッジなし」のファンドが絶好調でした。

当時は、FXの「スワップ狙い」(ロングの場合、二国間の通貨の金利差がスワップポイントとして毎日もらえる)が大流行していました。マネー誌を見れば、右も左もFX、スワップ、FX、スワップ。
その後の欧米の金利急低下と円高急進で、「スワップ狙い」の投資家たちがどうなったのかは、皆さまご承知のとおりだと思います。
二国間の金利差などというものは、かように移ろいやすいものです。
日本の個人投資家は、「二国間の通貨の金利差」に賭ける投資法は、数年前の「FXのスワップ狙い」で懲りたはずではなかったのでしょうか。

むしろ、個人的には、長期になればなるほど「外国債券と日本債券の期待リターンはほぼ同じ」という本質的な理屈に沿った値動きになるのではないかと考えております。

自分の場合、基本的にバイ&ホールド戦略でできるだけ「ほったらかし」にしたいタイプなので、株価や金利動向を見てタイミングを図るのは避けたいと考えています。
(退屈しのぎに「ちょっと投資心をくすぐるドルコスト平均法」というのをやっていますが所詮お遊びです)
なので、「為替ヘッジあり」コースを含め、外国債券クラスには積極的な投資はしないと思います。

なお、繰り返しになりますが、これは個人的な考えなので、タイミングを図って投資をするかたが「為替ヘッジあり」の外債ファンドを売買することを否定するものではないことを付け加えさせていただきます。


※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いいたします。

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Posted by水瀬ケンイチ