日銀総裁が日本のブレーク・イーブン・インフレ率にダメ出し!5年後は1%のインフレ?

「ブレーク・イーブン・インフレ率 = 10年債利回り - 10年物価連動債利回り」

という単純な公式で、10年後の予想インフレ率が導き出せると言われています。
先月、「日本は10年後もデフレだと市場が推測している!?」というブログ記事で、紹介しました。
それによると、10年後も日本は期待インフレ率がマイナス、つまりデフレだという悲しい市場予測が導きだされていました。

ブレイク・イーブン・インフレ率
日本相互証券WEBサイトより引用)

そして、今日の報道です。
日銀総裁が、ブレーク・イーブン・インフレ率にダメ出しをしてきました!?

Bloomberg.co.jp 2012/02/23より引用】
白川日銀総裁:日本の物価連動債では予想インフレ率弾き出せない
日本銀行の白川方明総裁は23日午前、衆院予算委員会で、「日本の物価連動債の市場は非常に小さく、流動性が低いため、日本ではインフレ予想を弾き出すことはなかなかできない」と語った。自民党の中川秀直氏の質問に答えた。

中川氏は5年物の物価連動債から弾き出される予想インフレ率はマイナス0.0018%だとして、日銀は1%の物価上昇を実現できるのかと質問した。白川総裁は「市場参加者の5年後の予想インフレ率はだいたい1%だ」と述べた。
【引用おわり】

10年債と5年債の違いはあれど、ここで言われている「物価連動債から弾き出せる予想インフレ率」というのは、おそらく冒頭のブレーク・イーブン・インフレ率のことを言っているのだと思われます。
日本の物価連動債では予想インフレ率弾き出せない理由は、日本の物価連動債の「流動性」が問題とのことです。

今月14日に日銀が発表した「インフレ目標1%」について、予算委員会で議員に「ブレーク・イーブン・インフレ率はマイナスと出てるぞ!+1%なんて実現できんのか?」(そんな言い方ではないでしょうが)とロジカルに問いただされた日銀総裁は、根拠となる日本のブレーク・イーブン・インフレ率自体の有効性を否定するしかなかったのかもしれません。

当ブログでも、「一方、「ブレーク・イーブン・インフレ率」は将来の期待インフレ率を表さないという説も」というブログ記事で、ブレーク・イーブン・インフレ率では期待インフレ率を表せないというニッセイ基礎研究所のレポートも取り上げていました。
理由は、換金の際の不便さを勘案した「流動性プレミアム」を考慮しなければいけないからとのことでしたので、ニッセイ基礎研してやったり?(笑)

記事によると、白川総裁はさらに一歩踏み込んで、「市場参加者の5年後の予想インフレ率はだいたい1%だ」と述べたそうです。
日銀総裁による5年後のデフレ脱却予想(正確には市場参加者の予想ですが)、これは「10年後もデフレ」と突きつけられるよりは、よっぽどうれしいお墨付きだと思いました。

インフレ予想がうれしいといっても、なにも物価が上がることだけを望んでいるのではなく、適度なインフレになるくらい日本経済が活性化してほしいなと望んでいるということです。
5年後のインフレ率、実際はどうなっているんでしょうね。
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コメント

過去データで検証

ブレーク・イーブン・インフレ率の過去データを使ったインフレ予測の検証とかあったら面白いかも、と思いました。

例えば、5年前に作成された「5年後のインフレ予測データ」があれば、現在のインフレ率と比較する事で、予測の当たり外れを簡単に判定出来る気がします。

※イメージとしては、年初に行われたアナリストの年末株価の予測を、実際に年末になってから検証する(=あげつらう)みたいな、感じでしょうか^^;

調べたんですけど、10年前のブレーク・イーブン・インフレ率のデータが見つかりませんでした。
消費者物価指数の過去データはすぐに見つかったのですが…。

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