国内ETFの「基準価額と市場価格の乖離」(2012年5月末時点)、1680が健闘

個人投資家の期待を集めながらも、基準価額と市場価格の乖離の大きさが課題と言われてきた国内ETF。

海外資産クラスの主要ETFの「上場MSCIコクサイ株」(1680)・「上場MSCIエマージング株」(1681)・「MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信」(1550)の乖離率を、2012年5月末時点でチェックしてみます。

以下が、主要国内ETF(海外資産クラス)の「市場価格と基準価額の乖離率」を表したグラフです。

国内ETFの市場価格と基準価額の乖離率

直近の2012年5月の乖離率は、1550と1680のMSCIコクサイ連動ETFの乖離率が小さく収まっています。特に、1680は乖離率 +0.01%とほぼ乖離なしで健闘しています。
ただ、MSCIエマージング連動ETFの1681は乖離率 +1.58%と5月にいきなり乖離が拡大しています。

「国内ETFの基準価額と市場価格の乖離」の発生要因については、いろいろな意見・憶測がありました。

関係者の話では、「出来高不足」とか、「先物中心の運用では裁定が働きにくい」とか、「マーケットメーカーの意向が関係(当局の指導でショートポジションは持ちたがらない?)」とか、「原資産が海外資産の場合は、原資産と為替の価格評価時点のズレがあるために乖離率はどうしても発生」とか。

しかしながら、昨日のブログ記事『日興アセット・東証とのETF勉強会に参加。国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」主因が判明!』で明らかになったとおり、乖離の主因は「投資家の買いが多いから」でした。

それでは、投資家は買いを控えなくてはいけないのか?
そんな本末転倒な話はありません。
乖離が大きくなれば、裁定のチャンスも拡大するので、本来であればマーケットメーカー等の調整が入るはずです。
なかなかそうなっていないのは、日本ではマーケットメーカーにも課題があるようで、仕組みとしてもっとうまくワークするようにしてほしいと思います。

裁定については、個人投資家でも出来ないことはありません。
基本的には、おなじインデックスに連動する国内ETFと海外ETF等(国内ETF同士でも可)で、割安な方をロング&割高な方をショートするだけ。元資産の値動きに関係なく、差分を儲けられることになっています。(取引時間の違い等の諸々の制約はあります)

私はおすすめしませんが、乖離状況次第では挑戦する勇者が出てきていてもおかしくないと思います(もう既にいらっしゃるかもしれません)。

なお、「先物運用では裁定が働きにくいから」「当局の指導でマーケットメーカーがショートポジションを持ちたがらないから」という意見については適切ではないようです。

国内ETFの基準価額と市場価格の乖離は、低コスト運用を志向する個人投資家にとって重要なポイントです。
全体的な傾向としては、乖離水準は縮小してきているように見えますが、今後も定期的にチェックしていきたいと思います。

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