「投信の新規販売が多いと良い」という発想をそろそろ変えたらどうか

2012年上半期の国内投資信託販売動向が、全体で8割減ながら新規設定は好調、とのニュースが東洋経済オンラインに掲載されています。

【東洋経済オンライン 2012/07/30より引用】
2012年上半期の国内投資信託販売動向、全体で8割減ながら新規設定は好調
2012年上半期の世界の株式市場は、日米欧と東南アジアを中心におおむね上昇したものの、欧州債務問題に振り回された。
(中略)
昨年上半期は新規設定の投資信託が10位内に1本もランクインしなかったのだが、今年上半期は一転して新規設定の投資信託が4本も名を連ねた。なお、国内公募投資信託における新規設定は231本であり、当初設定額は追加型・単位型合計で1兆1628億円と、これは前年同期を約24%上回っている。
【引用おわり】

新聞もマネー誌も、節目ごとに投信の新規設定額を計算し、新規設定額が多ければ「好調」、少なければ「不調」と報じます。
この論調に、そろそろ異議をとなえる時が来ていると私は感じます。

そもそも、現在この日本には投信が3,887本もあります(2012/07/30現在、モーニングスターより)。これは、東証の上場企業数(一部・二部・マザーズ・PRO)の2,286よりもはるかに多い数です。
「少額から多くの銘柄に分散投資できる」ことが売りのはずの投信が、個別株式よりも多くの銘柄数があるというのは、いったいどういう冗談でしょうか?

以前、当ブログでもご紹介した第9回金融審議会でのモーニングスター資料によると、米国の純資産額上位10ファンドには、5年前の上位10本のうち現在も7本がランクインしています。
これに対して、日本の純資産額上位10ファンドには、5年前に比べ純資産上位ファンドの顔ぶれが大幅に変わり(3本しか残っていない)、ランキングに残っているファンドも純資産を大きく減少させています。

日本の純資産上位10ファンド

米国の純資産上位10ファンド

(上記第9回金融審議会でのモーニングスター資料より)

日本の投信は、新規設定時だけ集中的に営業をかけて乱売し、それが終わると見向きもせず、次の新規設定投信を作ってまたそれを乱売するという「焼畑農業」を続けてきました。
そのため、日本の投信は数ばかりが増え続け、純資産上位のファンドの顔ぶれも毎年大幅に変わり、かつ、純資産は小粒なものばかりという事態になっています。

運用会社にしても、新規設定時が純資産額のピークで、後は純資産が減り続けるだけという環境の中では、まともな運用などできません。

個人投資家は、そんなものを営業マンの口八丁手八丁で買わされ続けてきたというのが、(悔しいですが)日本の投信の実態だと思います。

言うまでもなく、本当に良い投信であれば、息が長く投資家の支持を集めるであろうし、投資家の支持が集まる投信は純資産が増加するであろうし、純資産が大きく増加すれば運用会社により信託報酬が下げられることすらあります。
現在の投信の営業スタイルでは、販売会社(証券会社・銀行等)だけがブクブクと太る構図になっており、必ずしも投資家のためにはなっていません。

そんな状況の中、いまだに新聞・マネー誌は、投信の新規設定額が多ければ「好調」、少なければ「不調」と報じています。
そろそろ、投信業界のこの風潮に、個人投資家から「No!」と言うべき時が来ているような気がします。

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