「あなたのお金を見える化しなさい!」「見える化したら消えました!(゚∀゚)」
水瀬ケンイチ
『あなたのお金を「見える化」しなさい! ~ビジネスパーソンのための新お金管理術~』(竹川美奈子著)を読みました。
本書は、企業で使っている損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を、個人に当てはめてライフプランニングを「見える化」しようという意欲作だと思います。
著者が「見える化」するべきだと言っているのは、具体的には、(1)家計、(2)公的・企業内保障の2つです。
(1)家計についてはB/S、P/Lを作成することで見える化し、(2)公的・企業内保障についてはまず知識として調べ、それをやはりB/S、P/Lでどの程度の影響があるかを見える化するということです。(2)は、制度をよく知り「不安への対策」を見える化すると言い換えることもできそうです。
家計をP/Lの視点だけで把握している家は多いと思います。収入○○万円、支出○○万円、余剰金○万円、といった形で、いわゆる家計簿での家計把握です。これだけでもやらないよりは数段マシですが、B/Sの視点を加えると、家の資産状態が分かります。当ブログ記事のタイトルのように、手元にお金はあるけど、実質的には既に無かった、なんてことも分かってしまいます。
個人的には、家計のB/Sを軽視している人たちが多すぎると感じています。
B/Sの視点で家の資産状態を見ていれば、「毎月ちゃんと余剰金が出ているのに一向に暮らしが楽にならない」とか「引っ越したいのにできない」といったことも防げます。
本書が指南するB/Sを一度作ってみることには大きな意義があると思います。
私も先月、『投資を始める前の「家計診断」を自分でやる方法』というブログ記事を書きました。これは、投資を始める前に、簡易版のB/S、P/Lを使ってざっくりとした家計診断を気軽にしてみようというものでした。
それに対して本書のB/S、P/Lは、かなりキッチリしています。導入部分こそざっくりとしていますが、本を読み進めるうちにだんだん精緻化していき、固定費・変動費の区分けまで登場します。
毎年継続して行なう個人の家計把握にしては、やや細かすぎるのではという気がしないでもありませんが、副題が「ビジネスパーソンのための新お金管理術」ですから、これでいいのかもしれません。
そもそも、B/S、P/Lというものは、企業の複雑なお金の流れを的確に把握するための、言わば「先人たちの知恵の結晶」のようなものです。これを家計のお金の流れすべてに応用しようというアプローチ自体は、きわめて合理的だし、方向性としては正しいはずです。
個人的には、本書をおすすめしたいのは、日本株でバリュー投資をやっている方々です。
普段から、B/S、P/L分析(加えてキャッシュフロー分析)には慣れているかたが多いはずですので、本書の説明がしっくり来るのではないでしょうか。
本書は、企業で使っている損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を、個人に当てはめてライフプランニングを「見える化」しようという意欲作だと思います。
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著者が「見える化」するべきだと言っているのは、具体的には、(1)家計、(2)公的・企業内保障の2つです。
(1)家計についてはB/S、P/Lを作成することで見える化し、(2)公的・企業内保障についてはまず知識として調べ、それをやはりB/S、P/Lでどの程度の影響があるかを見える化するということです。(2)は、制度をよく知り「不安への対策」を見える化すると言い換えることもできそうです。
家計をP/Lの視点だけで把握している家は多いと思います。収入○○万円、支出○○万円、余剰金○万円、といった形で、いわゆる家計簿での家計把握です。これだけでもやらないよりは数段マシですが、B/Sの視点を加えると、家の資産状態が分かります。当ブログ記事のタイトルのように、手元にお金はあるけど、実質的には既に無かった、なんてことも分かってしまいます。
個人的には、家計のB/Sを軽視している人たちが多すぎると感じています。
B/Sの視点で家の資産状態を見ていれば、「毎月ちゃんと余剰金が出ているのに一向に暮らしが楽にならない」とか「引っ越したいのにできない」といったことも防げます。
本書が指南するB/Sを一度作ってみることには大きな意義があると思います。
私も先月、『投資を始める前の「家計診断」を自分でやる方法』というブログ記事を書きました。これは、投資を始める前に、簡易版のB/S、P/Lを使ってざっくりとした家計診断を気軽にしてみようというものでした。
それに対して本書のB/S、P/Lは、かなりキッチリしています。導入部分こそざっくりとしていますが、本を読み進めるうちにだんだん精緻化していき、固定費・変動費の区分けまで登場します。
毎年継続して行なう個人の家計把握にしては、やや細かすぎるのではという気がしないでもありませんが、副題が「ビジネスパーソンのための新お金管理術」ですから、これでいいのかもしれません。
そもそも、B/S、P/Lというものは、企業の複雑なお金の流れを的確に把握するための、言わば「先人たちの知恵の結晶」のようなものです。これを家計のお金の流れすべてに応用しようというアプローチ自体は、きわめて合理的だし、方向性としては正しいはずです。
個人的には、本書をおすすめしたいのは、日本株でバリュー投資をやっている方々です。
普段から、B/S、P/L分析(加えてキャッシュフロー分析)には慣れているかたが多いはずですので、本書の説明がしっくり来るのではないでしょうか。
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