最近人気の「為替ヘッジ外債投信」について、知っておいた方がよい3つのポイント

水瀬ケンイチ

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最近、「為替ヘッジ外債投信」が投資家の人気を集めているようです。

【日経電子版 2013/02/18 より引用】
「為替リスク回避型」投信へ資金流入加速 残高3兆円に迫る
 外国為替市場で円安・ドル高基調が続いているが、個人投資家の間ではドルなど外貨の為替変動リスクを回避するタイプの投資信託が人気を集めている。こうした「為替ヘッジ外債投信」の純資産残高は1月末時点で1年前の2.7倍となる2兆9185億円と過去最高を更新した。
【引用おわり】

「為替ヘッジ外債投信」とは、為替の変動による基準価額の変化を回避できる外債投信のことです。これなら為替の影響を受けずに外債投資ができます。



数年前、大人気だったグロソブ等を大量に保有していた高齢者をはじめ、外貨比率が高かった投資家は、2008年リーマン・ショック後の円急騰で痛い目を見たはずです。私も外債オンリーではありませんが、ポートフォリオ全体の外貨比率は高かったので同様でした。
「為替リスクはもうこりごり」ということで、「為替ヘッジ外債投信」に人気が出るのもわからないでもありません。

ただし、ご多分にもれず、よいことばかりではありません。
知っておいた方がよいポイントもあると思うので、まとめておきます。


  1. 理論的には、外債は為替ヘッジするとヘッジコストのせいで金利差が相殺され、期待リターンは国内債と同じ
  2. しかし、長期金利差に対して短期金利差が極めて小さい時は、ヘッジコストをかけても外債の方が好成績の場合がある(たまたま現在がそう)
  3. ただし永続するとは限らない。短期金利差はとても移ろいやすいもの ←重要

現在はたまたま、日米欧の短期金利差があまりない状況なので、為替ヘッジ外債投信は、好成績に見えます。しかし、この状況は普遍的なものではありません。実際、2008年リーマン・ショック前の数年は、欧米との短期金利差が大きく、逆に為替ヘッジなしの外債投信が絶好調でした。

欧米との短期金利差が大きいということで当時は、FXの「スワップ狙い」(ロングの場合、二国間の通貨の短期金利差がスワップポイントとして毎日もらえる)が大流行していました。マネー誌を見れば、右も左もスワップ狙い、スワップ狙い、でした。

しかし、リーマンショック後の欧米の金利急低下と円急騰で、「スワップ狙い」のFX投資家たちがどうなったのかは、皆さまご承知のとおりだと思います。このように、二国間の短期金利差などというものはとても移ろいやすいものだということは、覚えておいて損はないかと思います。

今回はこのくらいにしておきますが、もう少し詳しく知りたいというかたは、下記の関連記事をご覧ください。1年前の記事ですが、図表付きで少しはわかりやすいかもしれません。

<関連記事>
2012/02/07 いま、「為替ヘッジあり」の外債ファンドが儲かる!?

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Posted by水瀬ケンイチ