【主要ネット証券に聞きました】東証に上場されたiシェアーズETF3銘柄の分配金への二重課税分は取り返せるのか?

ishares.jpg

先月、2013年7月17日に東証に上場されたiシェアーズETF3銘柄(1581・1582・1583)について、分配金への二重課税分は取り返せるのか?という質問を主要ネット証券に問い合わせていました。

<関連記事>
2013/06/14 東証に上場されるiシェアーズ3銘柄の分配金への二重課税分は取り返せるのか?(推論)

上記記事で書いたことの繰り返しになりますが、もう2ヶ月前のことなのでおさらいを。

海外市場に上場された海外ETFは、分配金に対して海外の国と日本の両方で二重に課税されます。しかし、米国の場合、日本との租税条約に基づいて、米国での課税分は確定申告することで還付されます(外国税額控除)。
私自身も、米国上場の海外ETFに投資しているので、毎年確定申告を行ない、外国税額控除で米国課税分相当の還付(控除限度額の範囲内ですが……)を受けています。

東証に上場されたiシェアーズETF3銘柄については、もともとは米国に上場されている海外ETFであり、米国と日本の重複上場に近い形なので、分配金への二重課税分は、外国税額控除によって取り返せるのではないか?という疑問を抱きました。

上記記事では、私自身の「推論」を書かせていただきましたが、主要ネット証券(SBI証券・マネックス証券・楽天証券)に質問していました。いろいろあって時間がかかりましたが、ようやく各社の「回答」がようやく出揃いました。

■SBI証券の回答抜粋 (最終回答日 2013/07/17)

誠に恐れ入りますが、海外市場のETFと同様の取り扱いになるのか、未定になっております。
仮に、海外と同様の場合、水瀬様がご選択いただいている配当金受領方法「株式数比例配分方式」においては、控除は受けられません。あらかじめご了承ください。

<水瀬所感>
未定なものは仕方がない。決まったら教えてほしいですね。
なお、仮に海外ETFと同様の処理の場合、といった仮定ではありますが、配当金受領方式については、上記関連記事の推論どおり、「株式数比例配分方式」では控除は受け取れないとのことです。
それじゃあ、「株式数比例配分方式」以外ならどうなるのか?と更問したくなりましたが、そもそも「未定」なので、それ以上突っ込むのはやめました。



■マネックス証券の回答抜粋 (最終回答日 2013/08/02)

お問い合わせの件につきまして回答させていただきます。

【1581】 iシェアーズ 先進国株ETF(MSCIコクサイ)
【1582】 iシェアーズ エマージング株ETF(MSCIエマージングIMI)
【1583】 iシェアーズ フロンティア株ETF(MSCIフロンティア100)

上記の3銘柄の分配金は、国内株式の配当金と同様に証券口座にてご登録いただいている配当金受取方法に準じることとなりますが、登録配当金受領口座方式、従来方式(配当金受領証方式・個別銘柄方式配当金)で分配金を受け取った場合にのみ、外国税額控除を受けることが可能でございます。
株式数比例配分方式(証券口座受取)の場合は外国税額控除を受けることができません。

<水瀬所感>
マネックス証券は未定ではなく、配当金受領方法「株式数比例配分方式」以外であれば、外国税額控除を受けることが可能であると回答してきました。
現在、私の配当金受領方法は「株式数比例配分方式」ですが、これは簡単に変更できます。マネックス証券の言うとおりであれば、「株式数比例配分方式」以外の昔の方法に変更すると、私も外国税額控除を受けるという選択ができそうです。



■楽天証券の回答抜粋 (最終回答日 2013/07/31)

お問い合わせの国内ETF(上場投信)3銘柄の分配金の外国税額控除につきまして、回答いたします。

結論から申し上げますと、お客様ご自身で外国税額控除を申告することはできかねます。

当該銘柄は、水瀬様のご認識の通り、JDR形式の米国籍ETFです。
JDRの受託者である三菱UFJ信託銀行が国内の源泉徴収義務者になります。

比例配分方式以外を選択し分配金を受領される受益者には、受託者である三菱UFJ信託銀行が外国税額控除を行います。

外国税額控除は、所得税法の181条、212条によると配当の支払いをするものが行なうとあるのですが、比例配分方式においては、源泉徴収義務者は支払いの取扱者(販売会社)となるため、その支払いをする者(受託者)については、181条、212条を適用しないとされています。そのため、比例配分方式の場合外国税額控除の申請ができないと解釈されます。

ちなみに、海外ETFで買付なさった場合における分配金の現地源泉税率は10%ですが、JDRの場合、現地源泉税率は30%となります。あらかじめご注意ください。

<水瀬所感>
楽天証券は、なんと顧客自身が外国税額控除を申告することはできない、と一刀両断してきました。一瞬、残念だ……と思ってしまいましたが、よく読むと希望の光が見えます。

つまり、顧客自身が外国税額控除はできないが、「株式数比例配分方式」以外を選択して分配金を受領する顧客には、受託者である三菱UFJ信託銀行が外国税額控除を行なう、つまり、面倒くさい顧客側の確定申告での外国税額控除の処理は、三菱UFJ信託銀行が代行したうえで、分配してくれると読めます。
もし、楽天証券の言うとおりであれば、これはむしろ朗報かもしれません。

余談部分も興味深く、JDRの場合は現地源泉税率が10%ではなく、30%とのことなので、これを取り返せなかったら予想以上のダメージですね。ぜひ取り返したいものです。



というわけで、主要ネット証券各社の回答をまとめさせていただきました。

SBI証券は未定なのでなんとも言えませんが、マネックス証券も楽天証券も、配当金受領方式を「株式数比例配分方式」以外(以外ですよ!2回言いました)に設定していれば、分配金の二重課税は取り返せると考えられる回答をいただくことができました。しかも、楽天証券なら、その処理を受託者が代行してうえで分配してくれるらしいというオマケ付きです。

ただし、各社のヘルプセンターの方々のレベルにバラつきがあり、数回にわたり「回答に時間をください」と言われたり、要領を得ない回答により更なる質問を繰り返したところもあり、質問に対してなかなか的確に回答いただけず苦戦しました。

私の苦戦などべつにどうでもいいのですが、最終回答についても、正直、そこに到達するまでのグダグダを考えると正確性にやや不安が残ると言わざるを得ません。

ですので、もし皆さまが実際にiシェアーズETF3銘柄に投資しようとお考えの際には、各々の証券会社によくご確認いただいたうえで、投資されることをおすすめします。

まあ現時点ではこんな状況ですが、実際にiシェアーズETF3銘柄の第1回分配が行われる時期には、どうなるかが明らかになるはずです。もし可能であれば、その時にここでの各社の回答が正しかったかどうかを、改めて検証できたらと考えています。


※言わずもがなですが、投資判断は自己責任です。よろしくお願いします。

関連記事


  





トラックバック

eMAXIS新興国株式をリレーすべきかどうか?(Nov.2013)

今月も、eMAXIS新興国株式を積み立てました。 下が、ここまでの成績です。

広告

ブログ内検索

ファンドで選ぶ証券会社

楽天証券
・主要インデックスファンド購入可(たわらノーロード、三井住友DC専用、ニッセイ、インデックスe、SMT、eMAXIS、Funds-i等)
・投信積み立てもスポット購入も月100円から
・海外ETF購入可(Vanguard、iShares等)
・海外ETFの特定口座対応&外貨での入出金可
今なら、各種取引で最大130,000円分獲得キャンペーン実施中(2017/08/31まで)

SBI証券
・主要インデックスファンド購入可(たわらノーロード、三井住友DC専用、ニッセイ、インデックスe、SMT、eMAXIS、Funds-i、EXE-i等)
・投信積み立てもスポット購入も月100円から
・海外ETF購入可(Vanguard、iShares等)
・海外ETFの特定口座対応&外貨での入出金可
今なら、総合口座開設&各種お取引で最大100,000円プレゼントキャンペーン実施中!(2017/08/31まで)

マネックス証券
・主要インデックスファンド購入可(たわらノーロード、三井住友DC専用、ニッセイ、SMT、eMAXIS、Funds-i等)
・投信積み立てもスポット購入も月1,000円から
・海外ETF購入可(Vanguard、iShares等)
・海外ETFの手数料ネット証券最安、特定口座対応
・米国ETF手数料実質無料サービス「ゼロETF」あり

カブドットコム証券
・一部インデックスファンド購入可(SMT、eMAXIS、Funds-iなど)
・投信積み立ては月500円から
・海外ETFの取り扱いはないが、所定の国内ETFが売買手数料無料の「フリーETF」サービスあり

セゾン投信
・これ1本でVanguardの超低コストインデックスファンド8本に国際分散投資できる「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」が購入可
・投信積み立ては月5,000円から

人気記事ランキング

ブログパーツ

逆アクセスランキング

アクセスランキング

過去記事(月別)

厳選ブログリンク集

RSSフィード

カウンター(2006.1.27設置)