「NISA口座で毎月分配型ファンドを購入する場合、普通分配金だけを払い出すタイプのものを選ぶべき」→はい?

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最近、NISAの解説記事が増えてきましたが、「これはダメだ」と思われるものがまたありましたので、不本意ながら注意喚起の意味で取り上げます。

日経電子版 2013/11/05
退職世代のNISA、投信・REITの分配金を活用

記事は、退職世代のNISA活用法について書かれたものです。その中で、このような解説がありました。

投資信託の分配金には普通分配金と特別分配金があり、特別分配金は元本の取り崩しだ。毎月一定額を分配するために運用成績が振るわない時は元本を取り崩して分配金に充てる


ここまではそのとおりです。しかし、記事はこう続きます。

この特別分配金にはそもそも税金がかからないから、NISAの特典である非課税制度が生かせない。「普通分配金中心のタイプを選ぶのがコツだ」と神戸さんは言う


私はこれを読んで、「はい…?」と目が点になりました。

なぜなら、投資信託の分配金が、普通分配金か特別分配金かを決める要因は、投資信託のタイプ云々ではなく、投資家自身の「買値」だからです。

同じ投資信託を持っていても、買値は人それぞれ違います。例えば、10年前に基準価額が1万円の時に買ったAさんと、5年前に基準価額が3万円の時に買ったBさんとでは、現在、基準価額が2万円だとすると、分配金の扱いが異なります。Aさんは儲かっているので普通分配金、Bさんは損してるので特別分配金(元本払戻金)です。

「普通分配金中心のタイプを選ぶのがコツだ」という主張は、言い換えると、「儲かるタイプの投信を選ぶのがコツだ」と言っているのと同義です。まともな投資家だったら、「そんなタイプがあったら誰も損なんかしねーよ」と一笑に付すでしょう。

しかし、これを言っているのは著名FPだと記事には書いてあります。普通に考えたら、そんなことを言うとは思えません。もしかしたら、日経の記者があまり詳しくなく、引用やまとめの仕方をしくじったのかもしれません。そんな風にも思えました。

しかし、その予想は裏切られました。別のメディアでも同じ主張が展開されていたからです。しかも、「普通分配金だけを払い出すタイプ」という商品の実例とともに。

元本を取り崩して支払われる分配金(特別分配金)には元々税金はかからないため、非課税のメリットを活かすことができません。NISA口座で毎月分配型のファンドを購入する場合には、できれば普通分配金だけを払い出すタイプのものを選ぶようにするべきでしょう。

投資対象商品: 値動きが小さめで、分配が普通分配金中心の国内債ファンド、(為替ヘッジ付)外債ファンド、J-REITファンドなど

モーニングスター NISA情報
第4回 資産活用世代の制度の活用法についてより


実例にある国内債ファンドも、(為替ヘッジ付)外債ファンドも、J-REITファンドも、すべて、買値より基準価額が値下がりしていたら、普通分配金ではなく特別分配金(元本払戻金)になります。

百歩譲って、どうしても「普通分配金中心のタイプを選ぶのがコツ」と言いたいのであれば、毎月分配型ファンド等の投資信託から離れ、個別株式(ETF・REIT含む)だけに投資せよと言うべきでしょう。個別株式には、特別分配金(元本払戻金)という制度自体が元々ないので、普通分配金中心のタイプと言えなくもありません。

ただその場合、毎月分配型のものは「ほぼ皆無」なので、退職世代のNISA活用云々という話とまったく噛み合わなくなってしまいますが。結局、論理が破綻しているのです。

新聞等のメディアは、なぜ、このような苦しい主張をするのでしょうか。
単純に、分配金の区分は投資信託のタイプによると「勘違い」しているのか、どうしても毎月分配型ファンドをNISAで売りたいという「狙い」でもあるのか、私には分かりません。

しかし、NISAという制度で初めて投資に触れるという初心者が、たくさんあらわれることが予想(期待)されている今、投資初心者には「正確」なことを教えていただきたいと、心底願っております。


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2013/10/18 いくらNISAを盛り上げたくても、不適切な説明はダメ
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