クロス取引の損益分岐点記事に対する「よくあるご意見」と「その発想はなかったご意見」

QBK

先日のブログ記事、「証券優遇税制終了前のクロス取引は、将来資産が2.25倍以上にはならないと考える人だけがやるもの」には、大きな反響がありました。

半年前の記事も含め、メールフォームや各種SNS等でいただいたご意見でよくあったものを、それに対する水瀬のコメントとともにご紹介したいと思います。
(なお、やや悪ノリのご意見が多かったので、それに準じたノリでお送りしております)

◆よくあるご意見 その1
インデックス投資で2.25倍以上になんかなるわけないだろ。m9(^Д^)プギャー

【コメント】
該当ブログ記事の主旨は、クロス取引の損益分岐点が、将来2.25倍以上になるか否かにあるという「仕組み」を明らかにしたもので、投資家の資産が2.25倍以上になるか否かについては言及していません。

将来2.25倍以上にならないという自信がおありなら、今年中にさっさとクロス取引を行なったらよいのではないでしょうか。


◆よくあるご意見 その2
そもそも、なんで将来プラスになる前提なんだよwwwwwwwww

【コメント】
逆に、将来マイナスになる前提で投資をするという方が、一般的には不思議です。
もし、主要な資産クラス(国内外の株や債券等)について、期待リターンがマイナスである、もしくは、リスクプレミアムがマイナスであると断言できるのなら、ぜひその理由をお伺いしたいです。

なお、該当ブログ記事のクロス取引シミュレーションでは、将来マイナスになったケースの損得も掲載していますので、ご参考になさってください。


◆よくあるご意見 その3
いったいいつになったら資産が2.25倍以上になるのですか?

【コメント】
「知らねーよ」と申しあげたいところですが、投資期間や資産配分等によって異なりますし、実際に2.25倍以上になるかどうかにはブログ記事では言及しておりません。ただ、インデックス投資の場合、投資期間と資産配分が分かればリターン予測はできます。レベル感がわかるように、参考までに一例を。

たとえば、日本株式50%:外国株式50%のポートフォリオは、期待リターン年率4.15%、リスク(標準偏差)年率11.40%になります。これに100投資して20年間運用した場合、計算上の運用結果予測は以下のとおりです。

期待値:338.7(3.387倍)
中央値:283.3(2.833倍)
最頻値:198.2(1.982倍)
※元本割れする確率も 4.1% あり

出典:ファンドの海 長期投資予想/アセットアロケーション分析

※言わずもがなですが、あくまで一定の計算に基づく確率・統計的な「目安」ですので、定期預金が必ず計算どおりに増えるのと同じようには考えないでください。将来のことが正確に分かる人は誰ひとりとしていません。


◆よくあるご意見 その4
厳密には将来2.25倍になるかどうかじゃなく、2.25倍になるまで一度も売却しないかどうかかな。

【コメント】
仰るとおりです。さらに言えば、2.25倍になるまで一度も売却しないかどうかだけでなく、厳密には、クロス取引時の税率は復興特別所得税を入れると10%ではなく10.147%、証券優遇税制終了後は復興特別所得税込みで20.315%(ただし、復興特別所得税は2037年12月31日で終了)であり、厳密には、投資する金融商品に配当・分配金はないものと仮定しており、厳密には、売買時の販売手数料(もしくは売買手数料)および信託財産留保額は考慮しておらず、厳密には、将来の税率は証券優遇税制が終了する2014年1月1日以降変わらないと仮定しており、厳密には、投資する金融商品が繰上償還・破綻等する可能性は考慮しておらず、厳密には取扱金融機関が破綻することは考慮しておらず、厳密には、某国のサイバーテロにより世界中の電子データが消失してしまうことはないと仮定しており、厳密には将来にわたって人類が滅亡することはないと仮定しております。

何事においても前提条件や仮定はたくさんあるものです。常識的な範囲で省略しておりますので、どうかご了承ください。


今年中のクロス取引の損得については、ロジックがシンプルな数式で証明されていたからか、ツッコミのご意見は、ブログ記事の主旨から外れたものや末節をいじるものが多かったような気がします。

さて、ここからは「よくある意見」ではなく、いい意味でも悪い意味でも、「そ、その発想はなかった……」と唸ったご意見です。


◆「その発想はなかった」ご意見 その1
クロス取引による課税で減少した分を補填すれば、クロス取引した方が有利になります。補填するデメリットが思いつかないのですが、何かあるのでしょうか?

【コメント】
なんと申しましょうか……こういうたとえ話はいかがでしょうか。
『株で損したが損失分を補填すれば、損にはならない。補填するデメリットが思いつかないのですが、何かあるのでしょうか?』
この話のいったいどこがおかしいか、考えてみてください。


◆「その発想はなかった」ご意見 その2
年末売り、年始にNISA買いクロスならば、確実に節税効果ありと計算できたので、100万円までの資産なら、NISAクロスがオススメだよ。

【コメント】
「クロス取引における税負担軽減メリットと投資元本減少デメリットの損得の分岐点はどこか?」という話をしているところに、「NISA口座に入れれば今後非課税!」という飛び道具を急に差し込まれました。私は咄嗟に反応できませんでした。まさに、「(Q)急に(B)ボールが(K)来たので」状態です。

これは、例えるなら、「肉と魚のどちらの方が健康によいのか」について栄養素がどうとかコレステロールがどうとか細々議論していたところ、「お前デブだから何も食わないのがいちばん健康になるだろ」と突っ込まれたようなものです。「そういう話じゃねーだろ」と言いながらも「結果的には一理ある」のが悔しい感じ。

「NISA口座なら非課税」という当たり前過ぎる現実の前には、証券優遇税制終了もクロス取引も関係ないという、身も蓋もない話なのですが、実際問題、この時期の投資行動として「NISAクロス」は、100万円以下の小技ですが検討に価すると思いました。


以上、たくさんのご意見、ありがとうございました。なお、いちばん多かったのは、「知らなかったので勉強になった」というありがたいご意見だったことを、最後に付け加えさせていただきます。何かのご参考になったのであれば幸いです。
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