インデックス投資オタクが、ついに確定拠出年金対象者になった感想

DC

昨今の株高を受けて、確定拠出年金(DC:Defined Contribution Plan)を導入する企業が増えているようです。

【日経電子版 2014/01/23より引用】
確定拠出年金 普及期に 14年度、富士通など導入 加入者500万人へ
日本の企業年金の中で確定拠出年金(日本版401k)が本格的な普及期に入る。4月以降、富士通やNTT、全日本空輸など大企業に導入が広がる見通しで、全国の加入者数は2014年度中にも500万人に達する公算が大きい。株価上昇などで資産運用の環境が好転、企業側も年金負担の軽減を狙った改革に踏み出しやすい。確定拠出年金の普及は、貯蓄から投資へ向けた家計の流れを後押しする。
【引用終わり】


私の勤務先でもついにDC年金が導入されることになり、DC年金導入セミナーが繰り返し行われました。私はインデックス投資家であり、日々、インデックス投資の勉強をしているわけですが、DC年金導入セミナーを受講した感想を書いておきます。
まず、第一にインデックス投資とDC導入セミナーはとても相性が良いなということです。

なにせ、4冊も配られたDC導入テキストの内容が、一語一句、すべてすんなり理解できるのですから。少なくとも、運用部分については、リスクとは、期待リターンとは、分散効果とは、アセットアロケーションとは、ドルコスト平均法とは……、知らなかった情報はひとつもありませんでした。

インデックス投資オタクの私からすると、DC年金制度は、「非課税特典付きのおトクなインデックス投資環境」に見えました。そして、DC年金の積み立て商品としてラインナップされている、どの金融商品をどんな比率で設定するのが合理的か、瞬時に判断できました。

少しずつゆっくりと資産を増やしていく投資法として、やはりインデックス投資はスタンダードな投資法なのだなぁと思いました。一方、ランチ後の午後イチのセミナーということもあり、参加した2~3割の社員はこっくりこっくり船を漕いでいましたが……。

第二に、やっぱりDC専用インデックスファンドは低コストだということです。

日本株式クラスも、先進国株式クラスも、先進国債券クラスも、信託報酬は年率0.1%台でした。日本債券クラスにいたってはは年率0.1%以下でした。このあたりの商品ラインナップは、企業によって違うのでなんとも言えませんが、私の勤務先に関して言えば、インデックス投資家としても満足の低コストです。

裏を返せば、年金商品とはいえ、運用会社はこのコスト水準でインデックスファンドの運用をやっていけるのだから、一般向けインデックスファンドのコスト水準も、まだまだ下げられる余地はあるなと確信しました。

第三に、企業側は株価上昇局面でうまくDC年金制度を導入したなということです。

2012年秋から上げ相場が続いているので、勤務先の企業はDC年金制度を導入しやすいタイミングだと判断したのかもしれません。こういう話はえてして「大回り」なので、昔から検討してきたDC制度導入のタイミングに、たまたま上げ相場だったという「ラッキー」だったのかもしれませんが。

しかしながら、今後数十年のうちには、必ず下げ相場・暴落相場の局面にぶち当たることがあるはずです。その時、(導入セミナーの時に寝ていた)社員たちからの「どうしてくれるんだ(#゚Д゚)ゴルァ!!」という理不尽な突き上げが噴出するであろうことは想像に難くありません。

どのDC年金制度導入企業も通る道だとは思いますが、願わくばその時、私自身が福利厚生担当になっていませんように。

最後に、個人的な感想になりますが、弊社内にもインデックス投資家がいるっぽい!?ということです。

某メガバンクの講師による2時間のDC年金導入セミナーが終盤を迎えるころ、質疑応答の時間が設けられました。そろそろ帰るかと起きだし寝ぼけまなこの社員が多いなか、「ハイッ!!」と元気よく挙手をする若手社員。

社員「低コストなインデックスファンドがラインナップされていますが、新興国株式インデックスファンドの信託報酬が年率0.5%台と高い気がするのですが、より低コストなファンドと入れ替える可能性はあるのでしょうか?」

な、なんだと……!? ( ;゚д゚)

講師「いいえ、これは新興国株カテゴリーのインデックスファンドでは最安です」
社員「いや、もっと低いコストのファンドがあるはずです。今後に期待します」

……あなた、明らかにインデックス投資の腕に覚えがあるでしょ! (;´∀`)

私は内心ニヤニヤしながら、そう思いました。DC専用ファンドを含め、その新興国株式インデックスファンドより低コストなのは、「EXE-i 新興国株式ファンド」(信託報酬年率0.2415%)があります。また、投資信託でなければ、(DCの対象かどうかは別として)国内ETFに「上場MSCIエマージング株」(信託報酬年率0.2625%)、海外ETFに「Vanguard FTSE Emerging Markets ETF (VWO)」(信託報酬年率0.18%)などが存在します。

いずれにしても、現在のインデックス投資環境に相当詳しくないとできない質問です。寝くさっている社員もいるなか、弊社にも手練のインデックス投資家がいたとは。驚きと同時に頼もしく思いました。

DC年金制度というのは、私のようなインデックス投資家からすると、「願ったりかなったり」という面がある一方、企業に雇われている社員からすると、「企業側が年金運用のリスクを一方的に社員に押しつけてきた」という見方もできます。

せめて、企業側は高品質な商品選択肢を用意してほしいと思いますし、社員側も「フリーランチはない」という現実を直視して、相場の上げ下げを受け入れる(受け入れられる範囲にリスクを収める術を身につける)必要がありそうです。それには、インデックス投資の知識が役に立つのではないでしょうか。

以上、インデックス投資オタクが確定拠出年金対象者になった感想でした。


<追記>
この記事に対して、某投資顧問の方から「なぜ日本の投資家は投信のコストの話ばかりして、アロケーションの話はしないのかね?」というご意見をいただいたので、以下の記事をご紹介します。(昨年1年間でもっともPVが多かった記事です)
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-2096.html
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企業型確定拠出年金(401k)のラインアップがうらやましい

こんにちは。 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーでおなじみの水瀬ケンイチさんがお勤めの会社で、確定拠出年金が導入されることになったようです。 インデックス投資オタクが、ついに確定拠出年金対象者になった感想 (梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー) 私が勤めている会社でも確定拠出年金を導入していますが、水瀬ケンイチさんの会社の商品ラインアップがうらやましい。

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