毎月分配型投信の不適切な説明でみずほ銀行などに賠償命令

水瀬ケンイチ

判決
いつかこうなると思っていました。毎月分配型投信の不適切な説明で、みずほ銀行が東京地裁から賠償命令を言い渡されました。

毎月型投信「説明不適切」 みずほ銀に賠償命令

 毎月分配金を受け取るタイプの投資信託の説明書類に、元本を取り崩す可能性が記載されていなかったのは不適切だとして、東京地裁がみずほ銀行などに顧客への賠償を命じる判決を言い渡していたことが17日、原告側への取材で分かった。
47NEWS 2014/03/17より引用)




投信の分配金は、その投信の純資産から支払われます。
→ここまでは誰も反論しません。

分配金を出すと、その分だけ投信の基準価額は必ず下がります。
→この時点で、「えっそうなの?」となる投資家はけっこういます。

分配金は、運用で儲かった利益の中から支払われているとは限らない。儲かっていようがいまいが、投信の純資産を取り崩して支払われるだけです。
→「ええええっ!?」というリアクションを、過去10回以上リアルで経験しています。

この当たり前の事実が、個人投資家、特に高齢投資家にはなかなか理解されていないようです。若手投資家であっても、誤解している投資家が散見されます。

長らく続いている毎月分配型投信の人気には、こうした個人投資家の無知や誤解に、投信販売会社がつけこむような形になっている側面がありました。

当ブログでも、毎月分配型投信に対する投資家の誤解と販売会社の説明不足(なかには販売員も理解していないケースが…)を、数年前から、繰り返し、繰り返し、指摘してきました。ブログ内検索で、「毎月分配」と入力して検索していただければ、該当ブログ記事がいくらでも出てくると思います。

今回のニュースは、販売会社の説明書類に、元本を取り崩す可能性が記載されていなかったことが、東京地裁に不適切だと判断されたようです。

知り合いの証券会社の販売担当者によれば、「いくら説明してもまったく聞こうとしない」投資家もたしかにいるようです。勉強不足の投資家側にも問題はあると思います。

でも、説明資料に重要事項が掲載されていなかったのだとすれば、これは言い逃れできない販売側の問題です。47NEWSの短い記事では、問題の販売会社はみずほ銀行だけだったのか、他にもあったのか、いつの時期の説明資料だったのか等の詳細はわかりません。現在は改善されていると信じたいです。

何度でも言いますが、投信を売る方も買う方も、もっとしっかりしましょう。

P.S
以前、「毎月分配は信託財産留保額なしのイグジットだ」と強弁する若手投資家に絡まれたことがあります。合理的であるかどうかは別にして、毎月分配型投信をきちん理解している販売会社が、きちん理解している投資家に販売することまでは問題視しておりませんので、勝手にイグジットしてください。

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Posted by水瀬ケンイチ