なぜ10年以上インデックスファンドのバイ&ホールドを継続できたのか

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Photo: Sarah J. Poe

先日、某投資クラスタの飲み会にて、こんな話になりました。

投資家「水瀬さんのインデックスファンドをバイ&ホールドする意志の力ってすごいですよね」
わたし「べつにそんなことないでしょ」
投資家「いや、誰でもできるものじゃないと思うな」
わたし「そうかなぁ?」
投資家「仙人クラス。ふつう儲かっていれば利益確定したくなるし、損していれば損切りしたくなるもの」


昔は個別株でデイトレやバリュー投資をやっていたので、気持ちはよくわかります。でも、自分は将来の株価動向が予測できるわけでもないし、意思の力が特別に強いわけでもないし、ましてや仙人でもありません。

では、なぜ10年以上インデックスファンドのバイ&ホールドを継続できたのか。テーブルの話題が投資ネタから離れ、艦これネタに移っていく中で、ビール片手にすこし考えてみました。

ひとつは、資本主義経済の発展を信じているということはあると思います。

資本主義経済のゆっくりとした成長を長期で取り込んでいこうというのがインデックス投資です。人々の欲望をエンジンにした資本主義経済のサイクルが止まることは、今後もないのだろうなと脳天気に信じています。

これが、「意識高い人々の頑張り」に支えられているとかだと、いつか崩れそうですが、「もっと美味しいものが食べたい」とか「もっといい暮らしがしたい」という「ふつうの人々の欲望」に支えられている点が、呑んだくれの私としては信頼に値すると感じています。

<関連記事>
2010/07/12 第7回インデックス投資交流会で「投資を続ける拠りどころは?」


ふたつ目は、「自分のリスク許容度の範囲内で投資しているから」かと思います。

最初にアセットアロケーションを決める時に、最悪の事態を想定しておきました。自分が1年で最大何%のマイナスまで堪えられるかを考えて、その範囲内におさまる無理のないポートフォリオを作っていました。

実際に暴落が起こった時も、それが想定の範囲内に収まっていれば、「ああ下がっているなぁ」だけだし、想定の限界に近づけば、「めったに起きないレベルの出来事だから、これがずっと続くことはないだろうな」と思えるわけです。

もちろん、将来の相場動向などわからないので、確率・統計的な目安でしかありませんが、それでもないよりはあった方が、ゆったりした気持ちになれます。

<関連記事>
2011/11/03 【第5回】 保有資産の値動きの9割を決める資産配分の「肝」は意外にも日本債券だった!


みっつめ目は、自分の感情は間違えることを知っているということもあると思います。

行動ファイナンスによれば、人間というものは様々なバイアスがあって、認知が歪んでいることがわかっています。有名なところでは、自分の買値に対して、同じ幅のプラスとマイナスでも、マイナスの方がよりインパクトが強い(損の方をより嫌う)そうです。

インデックス投資において、自分の直感や感情というものが必ずしも正しくないと割り切っているので、「売りたいな」と思っても合理的な理由(たとえば、お金が必要になったとか、いつの間にか取っているリスクが過大になっていたとか)がない限り、そのとおりに行動することはありません。

「頭ではわかっている。でも気持ちがついてこないんだよ!」という時には、認知の歪みを逆に利用した「売らずに我慢するテクニック」に助けられています。

自分で編み出したものもあれば、読者の方々と考えたものもあります。気休めの工夫みたいなもので、ちょっとしたことであったり、泥臭いことであったりしますが、たとえば2008年のリーマン・ショックの時などには、実際これらにずいぶん助けられました。

当ブログのカテゴリ「売らずに我慢するテクニック」にまとめてありますので、ご興味があればご覧ください。


以上、私がべつに将来の株価動向が予測できるわけでもないし、意思の力が強いわけでもないのに、バイ&ホールドを続けてこられた理由です。上記関連記事の第7回インデックス投資交流会での話のように、人によって「投資を続ける拠りどころ」は違うかもしれません。ひとつの例として、なにかのご参考になれば幸いです。

なお、本ブログ記事の主旨は、「インデックスファンドをバイ&ホールドすれば必ず儲かるぞ」ということではなく、自分に合っていたインデックス投資という投資法を「継続するための考え方や工夫」です。

必ず儲かる投資法などというものは存在しません。言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。
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