「第1回 ひふみ投信ブロガーミーティング」のヒール役レポート

第1回 ひふみ投信ブロガーミーティング

第1回 ひふみ投信ブロガーミーティング」に招待され、先日参加してきました。他のブロガーさんたちが既にレポートをいくつもアップしているので、内容についての概要はそちらでチェックしてみてください。

私自身は、ひふみ投信を保有していませんし、レオスのセミナー等は初めて参加します。おそらく、ひふみ投信に対する「共感度」は、参加ブロガーの中でも比較的低いレベルだろうし、あえてヒール役に徹しようと思って参加しました。

なので、ちょっと憎たらしいレポートです。ひふみ投信の熱烈なファンは読まない方がよいかもしれません。それでもよければ、どうぞ読み進めてください。


藤野氏のよどみない話術

ひふみ投信の魅力について、CIO藤野氏の話が始まりました。過去10年間、日本の上場企業の約70%の株価が上昇していること、上昇した企業の多くは中小型企業であること、そして日本は「宝の国ジパング」であるといった話です。

序盤から「で、できる!」と思ったのは、話を聞いた瞬間に頭に思い浮かぶ反論を、先回りしてエクスキューズとして付け足してくることです。

たとえば、上記の「上昇した企業の多くは中小型企業」という話も、すぐに、「……とはいっても、皆さんはだまされないと思います。なぜなら、大企業の企業数自体がもともと圧倒的に少ないからです」といった具合。「お、おう」となり調子が狂います。

なぜ日本株にこだわるのかの説明としては、いささか弱いなぁと思っていると、「世界中で突出した運用会社は、すべて自国の株式運用で実績をあげてきたので、レオスもそうなりたい」と資料には書かれていない話が出てきました。それはレオス側の希望であって、投資家側にとって、日本株やレオスを選ぶ理由とはあまり関係がないかもしれません。


ココロとフトコロに効く投信?

続いて、ひふみ投信の運用についての話として、「ココロとフトコロに効く投資信託」というシンプルな説明がなされます。いわく、「成長企業への投資を通じて、日本の未来に貢献する」「成長企業への投資は、人の可能性への投資」という話です。

素晴らしい話なので、一般的にはうっとりするポイントなのかもしれません。でも、投資信託の運用において、この「ココロ」の話を組み込んでこられると、私の警戒ゲージはグーンと跳ね上がってしまいます。

以前、同じような話が鎌倉投信のセミプロ向けセミナーでも出ました。鎌倉投信が提唱する「資産形成×社会形成×心の形成」というコンセプトは、リターンの定義を複数持つことにより、市場が下がった時に売却してしまう個人投資家の習性をカバーする意味があるという、ぶっちゃけた説明に唸らされたものです。

私たち投資家は、投信運用会社に手数料を払って、リターンをあげることを委託しているのだという大前提を、背筋に一本通しておきたい。その上での社会貢献とかココロの満足です。そうしないと、美しいストーリーに、冷静な判断力をかっさらわれてしまいます。


一方、パフォーマンスは素晴らしい!

ヒール役とはいえ、あまりひねくれた捉え方ばかり書いていると、熱烈なファンたちに殴られそうです。この辺で、ひふみ投信のファクトベースの魅力についても書いておきます。

ひふみ投信の設定来(2008年10月1日~2014年3月31日)パフォーマンスは、2.4倍です。同期間のTOPIX(配当込み)は1.24倍に過ぎないので、この期間ではTOPIXに圧勝です。リスク(2010年10月1日~2013年12月30日)も意外に低く、年率16%です。同期間のTOPIXは年率19%ですので、より低いリスクで、より高いリターンをあげているわけです。(この際、なんでリスクの話は測定期間が違うんだろう?という話は横に置いといて)

また、2008年~2013年の年度別収益率で見ても、ひふみ投信はTOPIXに対して、2009年度以外は毎年勝っています。素晴らしい。「ただし、来年度以降もこの状態が続くとは言えないのでご注意を」と付け加えることを忘れないのも、しっかりしていて素晴らしい。

さらに、長期保有者には信託報酬が下がっていく仕組みも素晴らしい。その分リターンが上がるのではなく、下がった分でひふみ投信を自動的に買い増してくれる(プレゼントされる)という仕組みですが、それでも素晴らしいです。

藤野氏の話はこの後、「オフレコ話」のコーナーになりますが、オフレコなのでここでは取り上げられません。申し訳ありません。


毎月分配型比率を自ら下げる稀有な地銀

続いて、個人型確定拠出年金として、「ひふみプラス」の取り扱いを新たに始めたという、秋田銀行の方の話です。

銀行の投信販売については、正直、悪い話ばかりが聞こえてきます。販売員の知識レベルが低いとか、回転売買させて販売手数料稼ぎに走っているなど。

そんななか、高齢化率が全国ワーストの秋田県民にとって、資産形成が重要であるとの観点から、この2年間で毎月分配型投信の販売比率を、9割から4割まで「自ら」引き下げてきたというではありませんか。

こういう銀行もあるのかと、驚きました。ちなみに、秋田銀行に口座がなくても、個人型確定拠出年金は申し込めるそうです。


汗をかきかきヒール質疑応答

最後に、質疑応答です。ここでも私はヒール役に徹します。私の質問は、以下の2点です。

Q1.ベンチマークではないとしても、日々のSNS情報発信でTOPIXに勝った時だけTOPIXと比較して、負けた時には比較しないというのはフェアでないのでは?

A1.誤解だ。公式アカウントでTOPIXと比較したことは一度もない。調べてもらって構わない。


私がひたすら首をかしげていたので、「ただ、そのような誤解を抱かせてしまったのであれば、情報発信の方法をもっと注意した方がよいのかもしれない」という話も仰っていました。

家に帰ってツイッターを調べてみると、たしかに、公式アカウントや藤野氏の投稿でTOPIXと比較して云々の投稿はありませんでした。私の日々の実感と異なるので、おかしいな?と思ってさらに調べてみると、わかりました。

TOPIXに勝った時だけ比較して、負けた時には比較しない投稿をしていたのは、ひふみ投信ファンの投資家たちのツイートでした。

個人投資家のツイートに「フェアな情報発信を」と求めても仕方がありません。ただし、それらを公式アカウントや藤野氏のアカウントでRTしてくるものだから、さも公式アカウントや藤野氏がそう言っているかのように誤解してしまったのかもしれません。
とはいえ、本件については、あらぬ疑いをかけてしまい申し訳ありませんでした。

Q2.比較インデックスがなぜTOPIXなのか?中小型株がそんなに良いのなら、中小型株インデックスと戦うべきではないのか?

A2.ひふみ投信の組み入れ銘柄は入れ替わるものだが、現在は東証一部の銘柄が概ね7割を占める。市場状況によって組入銘柄上位に大型株を入れたこともある。


この回答については、すこし残念に思いました。なぜなら、セミナー前半でさんざん「中小型株がよい」と主張していたことと相反するからです。また、家に帰って調べてみると、投信評価会社のモーニングスターでは、3月31日現在でひふみ投信は「国内小型グロース」に分類されていました。それをTOPIXと比較されても……という思いは残ります。

photo20140405.gif

これは、ひふみ投信(青色)と、JASDAQ指数(黒色)、日経平均(赤色)、TOPIX(緑色)との比較チャートです。TOPIXには圧勝していますが、JASDAQ指数とはいい勝負です。非常に良い運用をしているのだから、TOPIXと比較して勝った勝ったと言っているだけでは、すこしもの足りない気もします。

余談ですが、この質問をした時、前に並んでいるファンドマネージャーやアナリストの方々に、ものすごい形相で睨まれていた気がします。回答をいただいた後に、「でも、TOPIXはTOPIXでも、“配当込み”指数と比較していることに関しては、男気を感じております」と申し上げたところ、笑っていただけたので、すこしホッとしました。

分配金再投資のパフォーマンスを、TOPIX(配当除き)と比較するズル投信も世の中には数多くありますので、その点でひふみ投信はフェアです。


期待の裏返し

さて、長々とヒール役レポートを書いてきましたが、最後に、誤解なきよう申し上げたいことがあります。

ひふみ投信は過去のパフォーマンスは申し分ないし、私にとって、これからアクティブファンドに投資するとしたら、ぜひ投資してみたい「3つの投信」のうちのひとつです。セミナー内容に細々としたツッコミを入れたのも、投資してもいいかなと思っている期待の裏返しです。

ぜひ、今後もインデックスを上回るアクティブファンドを目指して、頑張っていただきたいと思います。

(おわり)
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