その日本最大の投信は、9割が投資不適格債ですよ?

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日本の投資信託で長らく純資産残高1位をキープしていた「グローバル・ソブリン・オープン」(以下グロソブ)が陥落し、かわりに、「USハイ・イールド・ファンド」(以下USハイイールド)が1位になったそうです。

純資産残高でグロソブ首位転落 投信、高利回り商品に人気
 米国の低格付け社債に投資するフィデリティ投信の「USハイ・イールド・ファンド」が今月、国内投資信託の純資産残高で初めて首位に立った。これまで約12年間、首位を維持していた先進国の国債に投資する「グローバル・ソブリン・オープン」(グロソブ、国際投信投資顧問)は2位に退いた。
SankeiBiz 2014/04/17より


この投信を運用するフィデリティ投信は、「長期的に上昇トレンドが続いていることで、低格付け社債への理解が広がった」などと言っていますが、本当にそうでしょうか。

そもそも、ハイイールド債を「低格付け債」と訳すことに抵抗があります。私が今まで見てきたなかでは、ハイイールド債の訳は、「投資不適格債」「ジャンク債」が一般的です。「低格付け債」でも間違いではないのでしょうが、販売側の「できるだけマイルドに見せたい」というような意思を感じてしまうのは私だけでしょうか。

私の個人的な感覚など横に捨ておいてよいのですが、実際に、USハイイールドとグロソブに含まれる債券の格付けを比べてみたいと思います。

格付け USハイ・イールド・ファンド
(2013/12/30)
グローバル・ソブリン・オープン
(2013/11/29)
A以上 0.0% 99.0%
BBB/Baa 10.3% 0.0%
BB/Ba 41.0% 0.0%
B 32.6% 0.0%
CCC/Caa 13.6% 0.0%
CC/Ca以下 2.0% 0.0%
格付けなし 0.5% 1.0%
合計 100.0% 100.0%
(各ファンドの目論見書より水瀬ケンイチ作成)

一般的に、BB/Ba以下は「投資不適格債」と言われていますから、USハイイールドは9割が投資「不適格」債ということになります。逆に、グロソブは99%が投資「適格」債です。

USハイイールドの投資家は、ファンドが投資している債券が、米国の投資不適格債であることを知った上で、投資しているのでしょうか。

まだグロソブが純資産1位だった頃、「海外の株式や債券に投資する毎月分配型ファンドの投資家のうち、実に6割が海外に投資していることを知らない」という衝撃のデータがありました(該当記事)。

言うまでもなく、グロソブは世界中のソブリン債に分散投資するファンドですが、私は、グロソブが海外に投資していることすら知らない人たちが、米国ハイイールド債のことを知っているとは到底思えません。日本最大の投信が、投資不適格債ファンドという現実は、常識的に考えて、何かが決定的におかしいと思います。

もちろん、USハイイールドの投資対象のこと(特に、期待リターンとリスク)をよく知った上で、ポートフォリオの一部として組み込むという方々もいらっしゃると思います。その場合は、なんら問題ありません。

ただ、単に「毎月の分配金が高いから」という理由でこの投信を買っているというかたがいらっしゃるとしたら、相場が大きく動いた時に泣いて大騒ぎすることになりかねません。お気をつけを。
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