おくすり手帳を持たない人は、薬代が20円安くなるってホント?
水瀬ケンイチ

先日、久々に近所の病院に行きました。処方せんをとなりの薬局に持っていった時のこと。
薬剤師 「1,110円です」
わたし 「はい、1,200円でお釣りください」
薬剤師 「ありがとうござ……あっ!おくすり手帳なしだった。計算しなおしますので少々お待ちください」
わたし 「はぁ」
何のことだかわからないまま待っていると、
薬剤師 「1,090円です」
わたし 「20円安くなってる……なにこれ?」
薬剤師 「ニッコリ」
というやりとりがありました。
おくすり手帳を持たない人は、薬代が20円安くなる?
そんなことあるのでしょうか?
おくすり手帳なんて今までずっと作ったことがありませんし、おくすり手帳の有無で薬代が変わるというのも聞いたことがなかったし、「手帳がある場合に高くなる」というのもいまいち納得感がありません。なにかの間違いじゃないか?
そんなことを思いながら、うちに帰って調べてみました。
その結果、「おくすり手帳を持たない人は、薬代が20円安くなる」というのは、本当だということが分かりました。
持病がなく複数の医療機関にかかっていないなど、「手帳を必ずしも必要としない」(厚労省)場合は、指導料を三百四十円にした。七十歳未満の患者の自己負担(三割)は百円(一円単位は四捨五入)で、手帳記載の場合(百二十円)より二十円安くなる。
出典:東京新聞 2014年4月8日
「お薬手帳」利用減る?薬局、意義を呼び掛け 診療報酬改定 持参しない方が安く
今年の4月からこうなっているようです。私は知りませんでした。マイナビニュースによると、「お薬手帳不要の際の差額は20円 - 知っていた人は12.8%」とのことなので、まだあまり知られていないようですね。
20円安くなるので、みんなおくすり手帳を薬局に持っていくのをやめましょう!と言いたくなるところですが、そういう話ばかりでもありません。東日本大震災では、手帳を持つ被災者の治療がスムーズにいき、役割が注目されたそうです。
「慢性疾患や持病でいくつも病院にかかり、何種類も薬を飲んでいる高齢者は多い。薬局で情報を一元管理できる手帳の役割は大きい」(前出の東京新聞記事より)
20円を取るか、情報管理を取るか。年齢や健康状態により、答えは人それぞれだと思います。20円をキッカケに、自分の健康管理を考えさせられた出来事でした。
皆さんはおくすり手帳、どうされますか?
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