「TOPIXに勝った!」と喧伝するアクティブファンドの銘柄選定能力はホンモノか?

Russell/Nomura日本株インデックス
Photo:野村證券 金融工学研究センター「投資スタイル周期表 2014年度版」より

I-O ウェルス・アドバイザーズの会報誌『「長期投資仲間」通信 インベストライフ ®』を読んで、アクティブファンドの評価に関する気付きがあったので、取り上げます。

「長期投資仲間」通信 インベストライフ ® Vol.139 (2014年07月15日発行)
I-OWAマンスリー・セミナー座談会より 「指数について考えてみよう」
小原沢則之氏、岡本和久氏

小原沢|一般的に、株式のポートフォリオのパフォーマンスは、3つの要素で分かれます。一番目は、株式全体の動きを表すベータ値。二番目は、先ほどから出ているように、例えば、バリュー・マネージャーのポートフォリオは、割安株全体と一緒に動くというようなスタイル・指数との比較。三番目は、その中に入っている一つ一つの銘柄、この銘柄を如何に厳選して選ぶかということです。

岡本| 結局、アクティブのマネージャーも、その三番目の要素をちゃんと生み出しているかどうかが、はっきりわかるようになってきたわけです。マーケット全体や、ある特定のバリューやグロースといった、一つのグループですよね。その部分は指数で計算されていますから、それを上回るプラス・アルファを、この人は高いフィーをとって生み出していますかということが、問われるようになってきているわけです。アクティブ・マネージャーでやっていくのは大変なことだと思います。


小原沢氏は、ラッセル・インベストメントのかたです。ラッセル・インベストメントというのは、一般にはあまりなじみがないかもしれませんが、株式インデックスの開発等をしている資産運用サービス会社です。インデックス投資家なら、「Russell/Nomura 日本株インデックス」等のインデックス名でちょっとは名前を聞いたことがあるかもしれません。

小原沢氏いわく、株式ポートフォリオのパフォーマンスは、(1)株式全体の動き(ベータ値)、(2)スタイル・インデックスとの比較、(3)一つ一つの銘柄選定、の3つの要素で分かれるとのこと。

アクティブファンドが、「徹底したリサーチによるボトムアップ・アプローチで銘柄を厳選」というような売り文句をPRすることがよくあります。

そして、実際にパフォーマンスがプラスであったとします。投資家にとって資産が増えることは喜ばしいことなので、「このファンドマネージャーの銘柄選定能力は優れている!」と思うかもしれません。

しかし、よく調べると、パフォーマンスはプラスでも、(1)の株式全体の動きを下回っていることが多々あるので、気が抜けません。それは、銘柄選定能力ではなく、市場全体のトレンドに乗っかった(乗っかりかけた)だけかもしれません。

時々、(1)の株式全体の動きを上回っている場合もあります。しかし、それでも気が抜けません。なぜなら、(2)のスタイル・インデックスとの比較では下回っている場合があるからです。

スタイル・インデックスというのは、大型株か小型株か、バリュー型かグロース型か、等に分かれています。いくらパフォーマンスがプラスかつ株式市場全体を上回っていても、小型株ファンドが小型株インデックスを下回っていれば、それは(3)の銘柄選定能力はダメということになります。

スタイル・インデックスに連動するETF・インデックスファンドがあれば、アクティブファンドよりもずっと低コストで運用することが可能です。

岡本氏はお優しいので、アクティブファンド・マネージャーでやっていくのは大変になってきたという言い方をされていますが、もともと、アクティブファンド・マネージャーの高パフォーマンスの要因が、銘柄選定能力が高かったのか、あるいは単に運が良かったのかは、個人投資家がそれを評価するすべがなかったというだけで、プロの世界ではしっかり評価されていたのだろうなと思料します。

世の中には、投資家に向けて「TOPIXに勝った!」と喧伝する小型株ファンドやバリュー型ファンドがあります。

しかし、そのファンドやファンドマネージャーの銘柄選定能力を評価するためには、それぞれ、「Russell/Nomura Small Cap インデックス」や「TOPIXバリューインデックス」に勝ったのかどうかを見極める必要があるのだろうなと思います。


P.S
上記をふまえ、なおかつインデックスを上回るアクティブファンドやファンドマネージャーが存在することを否定しているわけではありません。そのようなファンドを事前に選択できた投資家の能力(もしくは幸運)を羨ましく思います。

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