ニッセイ基礎研のリベンジ? スマートベータの優位性を示すデータ再び

先月、『いま、世の中に出回っているスマートベータの過去パフォーマンスは素晴らしいのに、「しばらく様子見」という結論にした理由』というブログ記事を書きました。

ニッセイ基礎研のスマートベータのレポートが、スマートベータをベタ褒めで、他のメディアや識者にもたくさん引用されているものの、よく見るとデータを「盛っている」可能性があると指摘しました。

具体的には、図表によってデータの対象期間が14年だったり、20年だったりとバラバラであり、スマートベータが TOPIX に対して、「全て上回っている」と言いたいがために、意図的にデータを抽出した可能性があるとして、「独立した複数期間など、なにか合理的な対象期間でそろえた分析結果があれば、ぜひ見てみたいです」と書きました。

本日、ニッセイ基礎研のレポート(同じ筆者)に、スマートベータの優位性を示すデータが掲載されていたので取り上げてみます。

photo20140903.png
出所:ニッセイ基礎研究所 年金ストラテジー 2014年9月号
2014/09/03 スマートベータは長期投資ほどおトクです。


詳しくは上記レポートでご覧いただきたいのですが、投資期間が長くなるほど TOPIX を上回る確率が高くなる傾向が見て取れます。そして、データ分析方法が進化しています。

「過去 20 年(240 ヶ月)の月次データから、投資期間(1年、2年、3年、4年、5年、10 年、15 年、20 年)に応じた期間をランダムに 1,000 回ずつ抽出し、TOPIX のリターンを上回った回数(勝率)と超過収益率の平均値を求める」というもの。

データをランダムに抽出することを繰り返し、客観性を高めています。しかも、各指数の回転率に応じて片道 50bp の取引コストを控除するという力の入れようです。

全対象期間が20年間なので、投資期間が15年、20年あたりになると期間のバリエーションが乏しくなってしまうのはいたしかたないところで、乏しいバリエーションの抽出を1000回繰り返すことで、傾向がより強く濃縮されてしまうことはあると思います。

ただ、それを差し引いても、投資期間1年よりは2年、2年よりは5年、5年よりは10年と、投資期間を延ばすごとに勝率が概ね上がっていく様子があらわれており、よいデータだなと思いました。

「今後スマートベータへの投資が増えると対 TOPIX 優位性が低下する可能性もある」とも付記してあり、将来必ず TOPIX を上回ることを保証するものではないことを押さえてあり、抜かりありません。レポートがおすすめしているように、長期で資産運用する年金基金の動きに注目したいと思います。

なにはともあれ、ニッセイ基礎研さん、グッジョブ!
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