金融庁、保険代理店の手数料調査に乗り出す。販売手法を是正へ

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金融庁が、長らく放置されてきた日本の金融業界の悪しき伝統に、次々と切り込みはじめているようです。

今年、日本の投信業界の悪しき伝統であった「回転売買」「過度な分配金」にズバッと切り込んだかと思ったら(該当記事)、今度は、保険業界の悪しき伝統である「手数料非開示」について切り込んでいくようです。

保険代理店の手数料調査
販売手法を是正へ 金融庁、開示義務付けも

 金融庁は、複数の保険会社の商品を取り扱う保険の乗り合い代理店(保険ショップ)の実態調査に乗り出した。勧める商品が販売手数料の高い商品に偏っているとの批判があるためだ。契約者が払う保険料のうち、販売手数料をいくら受け取っているのか、月内に報告するように求めた。販売手数料が高すぎ、販売にひずみがあれば、是正を求める考えだ。
(日経電子版 2014/10/26付記事より)



手始めに保険代理店を調査して、手数料を稼ぐ目的で、特定の保険会社の特定の商品を契約者に勧める傾向にないかを確認するそうです。

さらに、保険会社自体の手数料開示を求めて、金融庁は調査で実態を把握し、「必要に応じて行政対応を検討する」(金融庁幹部)構えとのこと。これには保険業界の反対も強いようで、今後の動向が気になります。

当ブログでは、主に投資信託やETFなどの「金融商品」について、その商品性、特に手数料(コスト)に着目して記事で取り上げることが多いです。コストが高いとか安いとかにこだわるのは、小さなコストの違いが長期投資ではパフォーマンスに与える影響が大きくなることと、かつ、将来の相場動向は「不確実」であるなかでコストだけが「確実」なマイナス要因だからです。

ただ、それもこれも、投資信託・ETFの販売会社や運用会社がしっかりコストを開示してくれているからこそ、私たち個人投資家はコストを比較・検討して自由に選択することができるわけです。

ひるがえって保険業界ですが、そもそも保険会社からのコスト開示がなければ、保険契約者はコストで比較することができません。ここはぜひとも開示してほしいものです。

たしかに、投資信託・ETFのような「金融商品」と生命保険や傷害保険のような「保険商品」では、その目的や性格がやや異なる(なかには貯蓄性保険のように金融商品ライクなものもありますが…)ので、金融商品と保険商品のコストを単純に横並びで議論するのは難しい面もあると思います。

しかし、大局的な観点から、顧客側(投資家・保険契約者)が払ったお金のうち、業者側(投信会社・保険会社)の取り分がどのくらいで、顧客の目的のために回るお金がどのくらいかを把握できることは、顧客側にとって非常に重要なことだと考えます。

保険業界でも投信業界なみに情報開示が進むことを、いち顧客として期待します。


453226250X日経プレミア 保険外交員も実は知らない生保の話 (日経プレミアシリーズ)
後田 亨
日本経済新聞出版社 2014-06-10

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