公的年金を運用するGPIFの最高投資責任者に嫌な予感しかしない件

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Photo: reuters

私たちの公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の最高投資責任者(CIO)に、英プライベートエクイティ投資会社の「運用の専門家」が就任するそうです。

ブルームバーグ
2014/11/20 GPIF:初代CIOに水野弘道氏、コラー・キャピタル幹部


上記ロイター記事から、この人物の背景を抜粋してみます。
  • 英プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社コラー・キャピタル所属
  • 米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院で経営学修士号(MBA)を取得
  • 世耕弘成官房副長官が座長の「官民ファンド総括アドバイザリー委員会」などで有識者委員を務めている
  • 日本のアドバンテッジパートナーズ やインドのICICI銀行 とのVCなど10以上のファンドでアドバイザーを務める
  • ノーベル医学生理学賞を同年受賞した山中伸弥教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所の特任教授に就任

「政府と日本銀行が経済活性化とインフレ上昇を目指す中、GPIFは将来の金利上昇で評価損を被りかねない国内債の削減と収益向上を求める圧力に直面」しているということで、「GPIFは有識者会議の提言に沿う形で、2月末に今後5年程度で最大約27億ドルの海外インフラ投資を始めると公表した」ところで、この人物の登板。

ご本人を存じ上げないし、ロイターの記事から受けるイメージでしかないのですが……

個人的には、嫌な予感しかしません

GPIFの期待リターンを上げたいのであれば、わざわざインフラ投資、プライベートエクイティ(未公開株)、不動産などのオルタナティブ投資などせずとも、シンプルに株式クラス(日本株式・先進国株式・新興国株式)の比率を上げるだけでよいのではないかという素朴な疑問に対する回答を見出せません。

GPIFの運用資金は、2013年度末で126兆5771億円と超・巨額です。たとえば年率1%の運用手数料は、GPIFにおいては実に1兆2657億円にもなります。

あまり知られていませんが、2013年度の公的年金運用結果において、国内株式クラスのベンチマークに、TOPIX以外にJPX日経400等を新たに採用しただけで、ベンチマークからのかい離率がマイナス方向に10倍以上にハネ上がってしまった(※)事実があります。

※ GPIF公式サイトの業務概況書では、わざわざJPX日経400等の採用に伴う銘柄売買の影響を除いた収益率を別掲しています。
<ご参考> GPIF公式WEBサイト 平成25年度 業務概況書 (該当箇所はP.59)

それを考えると、インフラ投資だのプライベートエクイティだのといったいかにも高コストな資産クラスに投資対象を拡大するだけでどれだけの運用手数料が増えてしまうのか、あまり考えたくありません。言わずもがなですが、その運用手数料の原資は、私たちが毎月払っている年金保険料です。

彼が手腕を発揮して日本の公的年金に長期的に好影響を与え、私の予感が杞憂に終わることを祈ります。

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