日本の保険会社さん、トンチン年金をつくってください

水瀬ケンイチ

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本日の日経電子版に、「トンチン年金」のことが取りあげられていました。

保険会社が言わないホントの保険の話
2015/2/2 「長寿年金」で考える 掛け捨て保険は本当に損か



ユーモラスな名前ですが、トンチン年金は、「年金の支払い開始年齢を大幅に遅らせ、超高齢期になってからの生活資金を確保しようとする個人年金」(ニッセイ基礎研究所)のこと。

れっきとした個人年金商品で、米国ではメットライフやハートフォードが販売しています。

・年金の支払い開始年齢が遅く(85歳など)、超高齢期になってから手厚い年金が出る
・支払い開始年齢前に亡くなっても一切お金は出ない

という超シンプルな「長寿年金」です。以前に、当ブログでも取り上げたことがあります。

梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー
2013/08/20 「トンチン年金」、どう思いますか?

上記コラムのなかで、

(1) 統計的に長生きしそうな人が家族にいるから
(2) 支払い開始年齢までに保有資産を存分に取り崩せるから

という2つの理由で、私は個人的にトンチン年金はよいと思うと書きました。あれから1年半経ちましたが、あいかわらず日本にはトンチン年金を販売する保険会社はありません。今でも、はやく日本でも実現してほしいと思っています。

本日の日経電子版の記事では、日本におけるトンチン年金普及のネックは、『「掛け捨てはもったいない」と考える消費者が少なくないこと』という分析がされていました。

たしかに、もったいないと思う人が多いのかもしれませんが、なかには、掛け捨てでもいいからコストを安くしたいと考える人も存在します。(だからこそ、今でも掛け捨て保険が存在し得ています)

個人的には保険には保険の機能を期待しており、貯蓄性をいっさい求めていません。お金を貯めるのは預貯金、増やすのは投資で行なうのが効率的でよいと思います。なので、掛け捨てでまったく問題ありません。

トンチン年金の支払い開始年齢(85歳など)までに、自分が貯めたり増やしたりした資産は惜しみなく使って、人生をおおいに楽しむ。予想外に長生きしてしまった際には、トンチン年金からの支払いがあるから大丈夫と思えば、人生がより自由になるという気がします。

一説によると、日本の老人は2000~3000万円もの貯蓄を残して亡くなるケースが多々あるそうです。高齢者がより自由にお金を使えば、世の中がもっと明るくなる気がしませんか。

もちろん、超長期の契約になるので、その間のインフレ率、保険会社の健全性、コストなど、実際にトンチン年金が登場した際には考慮すべきことはあるでしょう。

でも、これから超長寿社会を迎える日本において、トンチン年金という長寿年金がひとつの選択肢として存在していてほしいなとあらためて思いました。

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Posted by水瀬ケンイチ