国内ETFの「基準価額と市場価格の乖離」(2015年1月) MSCIコクサイ連動ETF、先月の1550に続き1680までも大乱調

水瀬ケンイチ

個人投資家の期待を集めながらも、「基準価額と市場価格の乖離」の大きさが課題と言われてきた国内ETF。海外資産クラスの主要銘柄の乖離率を、2015年1月の状況をチェックしてみます。



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日興 上場MSCIコク株(1680) +2.34%
日興 上場MSCIエマ株(1681) +0.67%
MAXIS 海外株ETF (1550) +1.75%
野村 NYダウ30種ETF(1546) +0.69%

MSCIコクサイ連動の2銘柄の乖離率が大きくなっています。先月、2014年12月の「MAXIS 海外株ETF」 (1550)に加えて、今月は「日興 上場MSCIコク株」(1680)も大乱調です。個人的許容範囲である ±1.0% を大きく超えて、+2.34% という乖離率です。

これはETFの本来の価値よりも割高(プレミアム)状態です。いくらインデックスファンドとの運用コスト差を 0コンマ何% 下げても、購入時に 2% も割高に買ってしまうと、せっかくのコスト差が台無しであるばかりか、取り返すのに何年もかかってしまいます。

さらに、足元の2月は、3日までの3日間の平均乖離率ですが、さらにブレ幅が大きくなっているように見えます。

日興 上場MSCIコク株(1680) +2.58%
日興 上場MSCIエマ株(1681) +1.71%
MAXIS 海外株ETF (1550) +3.04%
野村 NYダウ30種ETF(1546) +1.69%

いったいどうしてしまったのか。グラフの推移を見ていただければ分かるように、ここ2~3年はウォッチ銘柄の乖離率は全体的に落ち着いていたのですが、昨年末あたりから、再びブレが大きくなってきています。

私たち個人投資家からすれば、国内ETFは上場から数年経った銘柄であっても、時おりこういうことが起きるので、目下要注意であるということになりそうです。

個人投資家が、安心して長期投資に活用できるように、国内ETF市場は「買う時も売る時も適正価格」であってほしい。

証券取引所、運用会社、マーケットメイカー等の関係者の皆さまにおかれましては、国内ETFをしっかり育てていただきたいと思います。


<ご参考>
「なぜ乖離するのか?」「ベンチマークが違うものを比較できるのか?」等々、このシリーズ記事に対してよくあるご質問に対する見解は、以下の過去記事をご参照ください。

2012/06/02 日興アセット・東証とのETF勉強会に参加。国内ETFの「市場価格と基準価額の乖離」主因が判明!
2014/01/21 ETFの乖離問題についてのよくある誤解
2014/05/22 東京証券取引所「ETF・ETN市場に関する意見交換会」で指定参加者やマーケットメイカーさんのホンネに迫る
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Posted by水瀬ケンイチ