分配金を出さないインデックスファンドには複利効果がないのでは?

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ブログ読者のかたから、よく同じようなご質問をいただくので、ブログで取り上げて回答してみたいと思います。

Aさん(仮名)からのご質問より

インデックスファンドを少し持っています。書籍等で分配金を再投資すると複利効果があるのは理解できるのですが、持っている投信はもう何年も分配金をだしていません。再投資できていないような気がします、複利効果は出でいるのでしょうか?貴殿ブログなどでは頻繁に分配金は出さない方が良いと書いておられます。この辺がよく理解できません。


要するに、「分配金を出さないインデックスファンドには複利効果がないのでは?」というご質問です。

自分なりの回答としては、

分配金の有無に関係なく、インデックスファンドに複利効果はある

です。なんだと!?と思われるかもしれませんが、まあ聞いてください。


インデックスファンドの値動きは単利ではない


まず、お金の増え方の計算には単利と複利の2つがあります。

単利:利息を元金に組み入れずに計算する方式
複利:一定期間ごとに支払われる利息を元金に組み入れて計算する方式。
(出典:一般社団法人全国銀行協会 金融のキホンより)


ここで例を出します。日経平均に連動するインデックスファンドを100万円買ったとします。1年後に日経平均が10%上昇、2年後も10%上昇したとします。モデルをシンプルにするために、税金や下落する場合の話は省略すると、こうなります。

投資元金 100万円
1年後 100万円×110%=110万円
2年後 110万円×110%=121万円

1年後は、投資元金100万円に対して10%増の110万円になります。
2年後は、投資元金100万円ではなく、増えた分を組み入れた110万円に対して、10%増の121万円になります。
3年後は、投資元金100万円ではなく、増えた分を組み入れた121万円に対して……となり、それ以降も、その時々の「時価」に対して騰落率が掛けられていくのであって、投資家側から見れば、評価額の計算に当初の投資元金の100万円は登場しません。

もっと細かく見ていけば、前日の時価(基準価額)に対して日々の増減(騰落率)が掛けられ続けていきます。この値動きが、インデックスファンドが単利ではなく、複利であるという説明になるかと思います。


分配金の有無にかかわらず、投資信託の収益は既に基準価額に含まれている


次に、投資信託の収益は、既に日々の基準価額に含まれています(←超大事!)。収益が分配金になって出てくるわけではありません。

分配金というのは、投資信託の資産を取り崩して支払われているだけのものです。分配金を出すとその分、基準価額が下がり、投資信託の資産は減ります。

その分配金を再投資すると、投資信託の資産が分配金が出る前の状態に戻るだけであり、これは、いわばATMから貯金を引き出して、また預け入れるのと同義であり、べつに収益の再投資ということではありません。

だから、インデックスファンドの複利効果の有無と分配金の有無は、無関係です。

<ご参考>
改めて今、日興アセットマネジメントが分配金について お伝えしたいこと



上記の2点から、「分配金の有無に関係なく、インデックスファンドに複利効果はある」という回答になりました。


あいまいな言葉づかいとあいまいな理解で再生産される誤解


ところで、「分配金を出さないインデックスファンドには複利効果がないのではないか?」という同じようなご質問が、どうして多様な方々からたくさん寄せられるのか、その理由も少し考えてみました。

本来、長期的な資産形成に向けては、投資信託の分配金は出ないのがいちばん効率的です。課税されることなくファンド内で収益の再投資をしてもらえるからです。でも、出てしまった分配金は仕方がありません、再投資するのが次善の策です。

そこで、「分配金は再投資して、複利効果を高めましょう」というような説明が投資本などでよくなされます。その心は、「資産をより効率的に増やしましょう」という程度の意味なのですが、それを読んだ初心者さんの頭のなかで、「分配金」と「複利効果」がガッチリ結びついてしまい、

分配金を再投資する →複利効果あり
分配金を再投資しない(分配金が出ない) →複利効果なし

と思いこんでしまうのではないでしょうか。いわば、投資本のあいまいな言葉づかいがひとり歩きしているのではないかと推測しています。

私もよく誤解を生むことを書いてしまうのですが、物事をかんたんに説明するというのは難しいことですね。


P.S
この記事の趣旨である「インデックスファンドに複利効果がある」ということと、「期待リターンの複利になるかどうか」ということ(リスクによるリターン低減効果)は別問題ですので、あらかじめご了承ください。
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