米国債券投信市場で17年10カ月ぶりの首位交代劇。ピムコからバンガードへ

水瀬ケンイチ

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米国バンガードの債券インデックスファンドが、巨艦ピムコの債券アクティブファンドの残高を上回ったとのこと。



バンガードのインデックスファンド、米投信市場で債券部門の残高首位に

 15年4月末時点で、バンガードのインデックスファンド「バンガード・トータル・ボンド・マーケット・インデックス・ファンド(Vanguard Total Bond Market Index)」の純資産残高が1175億ドルまで増加し、ピムコのアクティブファンド「トータル・リターン・ファンド(PIMCO Total Return)」の1104億ドルを上回り、米投信市場の債券ファンド部門(注)で第1位の座に躍り出た。1997年6月以来、17年10カ月ぶりの首位交代劇となる。
(2015/05/15 モーニングスターより)


17年10カ月ぶりの首位交代劇って何かすごいですね。昔から、個人的に「債券といえばピムコ」というイメージが強かったのですが、「債券王」ビル・グロース氏のピムコも、バンガードの低コスト化の波にはかなわなかった、ということかもしれません。

「バンガード・トータル・ボンド・マーケット・インデックス・ファンド」の経費率は年率 0.2%、一方の「トータル・リターン・ファンド」の経費率は年率 0.46%と、バンガードの方が半額以下の安さです。ETFは更に低コストで、「バンガード・米国トータル債券市場ETF」の経費率は年率 0.07%です。世界的な低金利もあって、高コストな債券アクティブファンドはしんどそうです。

もっとも、ピムコの「トータル・リターン・ファンド」は、運用していた債券王ビル・グロース氏の退社にともなって資金流出が加速したようですので、債券王の影響は大きかったという見方もできます。(参考: WSJ日本版 2014/09/29 グロース氏のピムコ退社―投資家は追随すべきか

カリスマ運用者が辞めてしまう可能性があることは、アクティブファンドのデメリットのひとつです。投資手法が運用会社にしっかりと受け継がれていればいいのでしょうが、そこは外部からは見えない部分ですので悩ましいですね。


「バンガード・トータル・ボンド・マーケット・インデックス・ファンド」と「トータル・リターン・ファンド」のパフォーマンス比較(直近5年)
(Bloomberg.co.jpで「バンガード・トータル・ボンド・マーケット・インデックス・ファンド」(黒の線)と「トータル・リターン・ファンド」(緑の線)のパフォーマンスを比較(直近5年))
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Posted by水瀬ケンイチ