7/19朝日新聞記事「分裂にっぽん 新しき富者」

水瀬ケンイチ

PALCOMさんのご紹介で、朝日新聞の記事「分裂にっぽん 新しき富者」を読みました。

永遠の旅人(Perpetual Traveler)実践者である富裕層についての記事です。
税金を極力払わないですむよう国を渡り歩くPTが、おふたり紹介されています。
おひとりはNYやハワイ、もうひとかたはニュージーランドやタイで暮らしています。

それぞれ、
「競争による格差が活力を生み、金持ちが尊敬され、気兼ねなく豊かさを楽しめる」
「地方都市に未来はない」「もう国は信じないし、自分のことは自分でやっていく」
と語っています。
記事は、『「公助」の支え手と期待された富裕層が日本脱出や租税回避に動く。自国での負担に納得が行く道はないのか』とまとめています。

連載モノのようなので今後の記事展開があるのかもしれませんが、富裕層個人に向けて、「公助の支え手」として国内に残るべきだとするような論調は、少々虫がいいような気がします。

そりゃあ、庶民の僕としても、今まで優遇税制によって負担軽減されてきた富裕層が、税金を払わずにそのまま海外逃亡とはズルいじゃないかと思う気持ちはあります。
しかしながら、富める者は貧しい者に与えるべきだという一般論はあったとしても、自分の力で財を成した富裕層からしてみれば、お金持ちになったからといって自分の行動を他人から(ましてやマスコミになど)あれやこれやと言われる筋合いはないと思うのは、無理からぬことだとも思います。



お金は、自己責任の前提のもと、有利な運用先に向かって、国境を越えて流れていきます。
海外投資を含め国際分散投資は、手堅い運用として推奨されているくらいです。
同じように、人も自己責任の前提のもと、有利な環境に向かって、国境を越えて流れていくのは、自然なことと言えると思います。

キャピタルフライト(資本逃避)が起きるのは、投資家が悪いからではないのと同じように、人材が海外に出ていくのは、その人が悪いからではないのではないでしょうか。

問題があるのは、制度か、環境か、それでもやはり富裕層個人か。
その辺が今後の連載記事の中で考察されていくと、面白くなるのではと期待しております。

ただし、なんやかんや言っても、「合法」であることが大前提であります。
PTも、税金の「合法的回避法」であるうちは個人が責められるべきものではないと僕は思いますが、法制度が変わり(十分あり得る話では?)、「違法」になったら、おとなしく帰ってきて日本に税金を納めてくださいね。富裕層の皆さん。
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Posted by水瀬ケンイチ