資産運用の有無が退職準備の格差拡大

水瀬ケンイチ

maldives-666122_640.jpg

今年の調査で、資産運用の有無が退職準備の格差を拡大しているそうです。



DC (確定拠出年金) ニュース 資産運用の有無が退職準備の格差を拡大、40・50代男性で顕著=フィデリティ投信がサラリーマン1万人調査を分析_2015-07-30|| モーニングスター

 現役の会社員の退職準備額は過去5年間で5割増だが、準備額0円層は依然として4割を占め、1000万円以上層が増加し、退職準備の格差が拡大。格差は「投資をしている人」と「投資をしていない人」の間で顕著に拡大――。フィデリティ投信のフィデリティ退職・投資教育研究所が2010年からほぼ毎年実施してきている「サラリーマン1万人調査」の過去4回分の回答結果を分析し、同研究所所長の野尻哲史氏が2015年7月29日に開催したメディア向け説明会で、「2010年と2015年を比較した結果、アベノミクス相場で退職準備に格差が広がっているという実態が浮かび上がった」と報告した。


「投資をしている人」と「投資をしていない人」の間で、退職準備額の格差が拡大しています。退職準備が0円というなんとも心もとない層が4割もいて、それが一定比率で推移していますが、退職準備が1,000万円以上の層がぐいぐい伸びています。


photo20150805.png
出典:フィデリティ退職・投資教育研究所


もともと、投資に回すことができるお金を持っている人が投資をするわけなので、投資をしていない人と退職準備額の絶対額に差があるのは当然です。でも、その差が拡大しているというのは、やはり実際に投資でお金が増えているのでしょうね。

投資をしている人というのは、損をするかもしれないというリスクを背負いながら、投資対象にお金を投じているわけです。投資をしていない人は、損をするかもしれないリスクを取っていません。株式市場が上昇すれば、リスクを背負っていた投資家が大きな利益を得るのは当たり前のことです。

この調査の主体が金融機関系列の会社であること、2010年というリーマン・ショック「後」の時点と2015年の比較であることなどを勘案すると、リターンに着目して(リスクに関する考察が手薄で)投資を勧めるバイアスが多少なりともあることを割り引いて見る必要はあると思います。

それでも、今後、確定拠出年金(DC)の浸透にともなって、投資による長期的な資産形成をする(せざるを得なくなる)人たちは増えてくると思われます。いつまでも投資について「知らぬ存ぜぬ」では、厳しい世の中になってきたということは言えます。

この調査結果が、退職準備の資産運用を真剣に考える、ひとつきっかけになるといいなと思います。


<元となる調査データ>
フィデリティ退職・投資教育研究所
2015/7/29 アベノミクス相場で退職準備に格差 - サラリーマン1 万人アンケート、2015 年と2010 年の比較
関連記事
広告
投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ