バランスファンドはリバランスに税金がかからないから、個別のインデックスファンド・ETFを組み合わせるよりはるかに有利?

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前回の記事「課税されるのが嫌なのでリバランスしたくない?」の結論は、「リバランスの主目的は、ポートフォリオのリスクを自分のリスク許容度の範囲内に収めることであり、その際にリターンや税金を気にしている場合ではない」でした。

質問者さんのお話はさらに、「バランスファンドはリバランスに税金がかからないから個別のインデックスファンド・ETFを組み合わせるよりはるかに有利ではないか」という質問に続いていますので、この質問に自分なりの返答をさせていただきます。

お話によると、海外ETFのVTやVWOでかなりの利益が出たとのことで(おめでとうございます!)、新規資金投入によるノーセル・リバランスでは追いつかず、売却によるリバランスを行なったとのこと。

そのために100万円近い税金を払ったことから、さきほどの、「バランスファンドはリバランスに税金がかからないから、インデックスファンド・ETFを組み合わせるよりはるかに有利ではないか」という疑問・疑念があるようです。


大前提の確認事項アリ


まず、確認したいことがあります。それは、「リバランス時に税金を払わなくても、将来に払うことを忘れてませんか?」ということです。

どういうことか?

リバランスのことを考えている人は、リバランスのことだけに意識が集中してしまいがちですが、税金に関しては、将来、取り崩しのために売却する時の税金とセットで考える必要があります。そうしないときちんと比較できません。

質問者さんの場合、リバランス時に払った税金100万円は、たしかに大金ではありますが、もしもETFの組み合わせではなくバランスファンドに投資していたら、0円で済んだはずの「無駄な100万円の損」ではありません。

質問者さんのリバランス時の利益確定額は500万円ほどと推計されます(税金100万円÷税率20%)。この500万円の利益は将来、取り崩す時に、やっぱり100万円の税金がかかるのです。税金をリバランス時に払うか将来の取り崩し時に払うか、もっと言えば、先に払うか後に払うかだけの話です。

ここを忘れている人が相当います。類似の議論に、「低コストなETFでも分配金を出すと、分配金の課税分(例えば2%の分配金に対する20%の課税で年率0.4%)、信託報酬が上乗せになり、インデックスファンドよりも結局高コストである」という誤った話があります。

いずれも、その時点の課税に意識が集中してしまい、将来、取り崩す時に課税されることは頭からスッポリ抜け落ちているわけです。


大前提の確認事項をクリアした方のみ、読み進めてください


その上で、将来払う税金のことをふまえた、その上でのお話を続けます。

その上で(しつこい)、リバランス時に課税されないバランスファンドにも、質問者さんが言うような「はるかに」というほどではないにせよ、たしかに有利な点はあると思います。

質問者さんがリバランス時に課税された100万円も、もし課税されていなければ、その他の資産といっしょに運用に回っていたはずです。

その100万円に、将来、取り崩す時期になにがしかの利益が出ていれば、その利益分だけは、先に税金を払ってしまったための損と言えると思います。ひとつの「機会損失」といえましょう。

なので、損は払った税金の100万円ではなく、そのお金を運用に回した時に得られたであろう利益分のみが、質問者さんがリバランスによって、「取り崩し時までの期間」で被る損なのだと私は考えます。

質問者さんの場合、リバランス時の利益確定額が500万円になるということは、運用資金全体では何千万円(何億円?)というかなりまとまった金額であろうと思われます。

その場合、将来にわたって払い続けるバランスファンドと海外ETFの「運用コスト差」も相当な金額になると思われますので、リバランス時の「損」(≠その時の税金)と天秤にかけて、本当に「バランスファンドはリバランスに税金がかからないから、個別のインデックスファンド・ETFを組み合わせるよりはるかに有利」なのか、考えてみてください。

なお、有利/不利の判断は、リバランスの方法だけでなく、投資商品の運用コスト、含み益の多寡、期待リターン、運用期間など、諸条件によって異なりますので、ご自身の状況に照らして計算してみてください。答えは人によって違うと思います。

質問者さんの運用がうまくいかれることを祈念しております。


※上記は質問されたから答えた個人的な考えです。誤解・曲解があるかもしれませんのであらかじめご了承ください。また、例に出てきたバランスファンドやインデックスファンドへの投資を否定するものではありません。
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