どのような考えで、DC専用の“超”低コスト・インデックスファンドの一般向け販売をはじめてくれたのだろう?

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先日発表された「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015」の第2位に、「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」が選ばれました。

信託報酬がわずか年率 0.25% の“超”低コスト・インデックスファンドは、もともと確定拠出年金(DC)専用であったものを、運用会社である三井住友アセットマネジメントが一般投資家向けに開放してくれたものです。

多くの投信ブロガーたちもその点を評価していましたが(関連記事)、どのような考えで行なったのか、社長の横山邦男氏が語っている対談記事があったので見てみます。

野村総合研究所 金融ITフォーカス 2016年1月号
三井住友アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 横山邦男氏×株式会社野村総合研究所 金融ITイノベーション研究部 上席研究員 堀江貞之

詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、一部を引用させていただきます。

堀江 今の信託報酬の話もそうですが、御社では日本の投資信託市場に一石を投じるような新しい試みをどんどん打ち出していますね。

横山 個人マーケットでは特に投資初心者を大事にしたいと思っています。中でも若者に寄り添って、彼らに「考えるきっかけ」を与えていきたいんです。投資をテーマにした人気漫画「インベスターZ」を説明に活用したり、資産運用の初心者向けの入門書「今こそはじめる資産形成」を出版したりしたのも、そういう意図があります。
 個人投資家向けの新しい試みとしては、バランス型ファンドの直販を始めたり、コストの低い確定拠出年金(DC)向けインデックスファンドの一般向け販売を楽天証券で始めたりしました。特に後者は価格破壊だったこともあり、大変な反響をいただきました。
野村総合研究所 金融ITフォーカス 2016年1月号より)


個人マーケットでは投資初心者を大事に、なかでも若者に寄り添って考えるきっかけをを与え、新しい試みを行なう、ということのようです。私はもう中年で若者ではありませんが、うれしいお話です。

今まで投信運用会社のメインターゲットは、あからさまに高齢者でした。日本の個人資産の大半を握っているのですから、無理からぬことですが、あまりお金を持っていない若者はほとんど相手にされてこなかったと思います。

「若者に寄り添う」と明言する大手運用会社が出てくるとは、時代の変化を感じます。

年金や健康保険などの公的支援がだんだん先細り、負担増にあえぐ若者世代が、リスクを取って資産運用しようとするのを、せめて低コストな商品でサポートしてあげてほしい。

運用会社にしても、高齢者の資産は相続等でいずれ現在の若者に回ってくる部分がありますし、若者自身も少しずつ蓄財していくので、将来を見据えた顧客ターゲットの拡大は、いつかやらなければならない経営課題だと思われます。

若者に寄り添った「コストの低い確定拠出年金(DC)向けインデックスファンドの一般向け販売」のひとつが、前述の「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」だったということか。

(続き) それから弊社では現在ホームページの改定を進めており、2016年4月からはファンドマネジャーを動画の形で登場させたいと考えています。運用哲学を熱意を持って個人の方に発信していきたいのです。

 弊社はこれまで「何か新しいことを創造していきたい」という気概に欠けるところがありましたが、使命感を持っていろいろ取り組む中、社員の意識も確実に変わってきています。例えば、先日、女性誌「VERY」に、読者の奥さま3人と弊社の若手男性ファンドマネジャー2人が誌上対談を行う記事広告を掲載しました。これは30代前半までの社員にチームごとに社長に提言させたときに出てきた企画です。ファンドマネジャー自らが「表に出て語りたい」と言って、VERYという雑誌も指定してきました。
野村総合研究所 金融ITフォーカス 2016年1月号より)


日本の投信は米国のミューチュアル・ファンドと比べ、運用者の情報(名前・経歴・自己資金投資の有無など)が少ないという課題があります。いわゆる「運用者の顔が見えない」状況です。

同社では、4月からホームページでファンドマネージャーが動画で情報発信するとのこと。これは大手運用会社ではあまりなかったことだと思います。

どの投信が配信対象になるのかわかりませんが、運用会社の華形であるアクティブファンドに対してインデックスファンドは、ファンドマネージャーさんが地味で真面目にコツコツ仕事をするタイプが多いと、運用会社のブロガーミーティングや著書の取材のなかでお聞きします。

個人投資家の中にはインデックスファンドは機械が運用している(だからコストが安い)と思っている人もいるくらいですので、ぜひ、コツコツ頑張るインデックスファンドのファンドマネージャーさんにも、陽を当てていただけると個人的にはうれしいなぁと思います。

※まったくの余談ですが、女性誌「VERY」の対談には、私が応援しているサッカークラブ大宮アルディージャのエース家長昭博選手の奥様、家長晶さんが登場しています。さすが家長選手の奥様、しっかり者ですわ。

他にも、同社は大手ではいち早く「フィデューシャリー・デューティー宣言」とアクションプランを公表したり(現在、ほとんどの運用会社が未公表)、長期的視点をもとに企業の年金基金とのつきあい方を変えたり、新しい試みをしているようです。

冒頭の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015」発表会の受賞あいさつで、同社上山執行役員が、「最近いろいろやっておりますので、直販のホームページなどご覧いただき、引き続き応援よろしくお願いします」とサラッと仰っていましたが、「最近いろいろ」の中身は、このような新しい試みのことをさしていたのかもしれません。

今後も、日本の投資信託市場に一石を投じるような新しい試みをどんどん打ち出してほしいと思います。

たとえば、DC専用インデックスファンドのなかでもコスト最安級の「三井住友・DC外国株式インデックスファンドS」(信託報酬 年率0.16%)の一般向け開放を、なにとぞお願いいたします。なにとぞ、なにとぞ。


<ご参考>
上記の「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」は、以下のネット証券で購入できます。社名クリックで口座開設できます(無料)
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