「誰でもできる 確定拠出年金投資術」(山崎俊輔著)を確定拠出年金導入テキストにすればいいのに

水瀬ケンイチ

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「誰でもできる 確定拠出年金投資術: ほったらかしで「年率10%」を目指す方法」(山崎俊輔著)を読みました。

企業型と個人型の確定拠出年金について、最新の制度と今後の制度変更見込みをふまえて、どうすればよいかという具体的手順をコンパクトにまとめた良書でした。



確定拠出年金の類書はたくさん出版されていますが、本書が他と違うところは、なにより新書で手軽なこと、資産配分の計算などをマニアックに追求せず、かんたんに70~80点を目指すということです。

そういう意味で、タイトルの「誰でもできる」に偽りはありません。ここに書かれている手順通りにやれば、誰でも70~80点の年金運用ができるし、大多数の人にとっては、必要にしてかつ十分だと思います。

著者の山崎俊輔氏といえば、日経電子版の連載コラム「20代から始める バラ色老後のデザイン術」でおなじみの独立系ファイナンシャル・プランナーさんです。企業年金連合会の会員センター調査役確定拠出年金担当でもあります。実際に、企業での確定拠出年金導入研修でも講師をやられているようです。

以前、私自身の勤務先に確定拠出年金が導入されました。金融機関から講師が派遣され導入研修を受けましたが、その研修を受けるよりも本書を1冊読んだほうが、実践的ではるかによいのではないかと思いました。

確定拠出年金の研修講師は、研修内容をモレなく喋らなくてはならず、メリハリを付けてインデックスファンドが良いとか具体的銘柄名を出して説明してはいけないとか、いろいろ制約があるそうです。であれば、いっそ本書をテキストか副読本にすれば社員たちは助かるのになと思いました。

本書のサブタイトルに「ほったらかし」という言葉が出てきます。これは、最初に合理的な手順を踏んで、決めるべきもの(投資額、投資割合、投資商品など)を決めてしまえば、あとは手間をかけずに年金運用ができますよという意味です。

けっして、年金なんて何も考えずテキトーにほったらかしておきゃいいんだよといういい加減な話ではありません。(このあたりは拙書のタイトルでもけっこう批判されるので…)

最後に目をひかれたのは、「特殊ケース」別年金運用方法が書かれていることです。たとえば、退職金が1000万円未満の人、60歳過ぎでもガンガン投資し続けたい人、独立開業を希望する人、50代でアーリーリタイアメントしたい人です。

その内容はここでは書きませんので、ご興味があれば本書を手にとって読んでみてください。


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Posted by水瀬ケンイチ