百貨店積み立て(友の会)に投資としての未練がある方々へ

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前回の記事「『百貨店積み立て』は投資ではなく消費と考えるとスッキリする」では、その百貨店に使用用途が制限される点をふまえて、百貨店積み立て(友の会)は投資ではなく消費であるという考えを書かせていただきました。

その後、「でも、積み立てた金券を金券ショップで売却すれば、有利な投資では…?」という趣旨のご質問を多数いただいております。今回はそういう方々に対する回答をまとめてしたいと思います。

百貨店積み立て(友の会)とは、「一般的に百貨店の積み立てというのは、毎月1万円ずつを1年間積み立てていくと、終了後に積立合計額の12万円に1万円が上乗せされて13万円分の金券などがもらえるという仕組み」(前回の記事の東洋経済オンラインより)です。

ブログ記事を見たイメージだけで判断している方々は、実際に、三越でも伊勢丹でもいいので、百貨店積み立て(友の会)に入会して12か月積み立ててみたらいい(もしくは、実際に積み立てる前提で詳しく調べてみたらいい)と思います。

そういうご質問を寄せて来られる方々の頭のなかには、12か月積み立てたあかつきにもらえるのは、金券ショップでよく売られている「全国百貨店共通商品券」が思い浮かんでいることが想定されます。全国のあちこちのお店で使える、比較的汎用性が高いあの金券です。

しかしながら、百貨店の友の会で12か月積み立てた後にもらえるのは、残念ながら「全国百貨店共通商品券」ではありません。

例に出した大手百貨店、三越・伊勢丹の「アイエム友の会」の場合、12か月分の積み立て金額と1か月分のボーナスは、「お買い物カード」と呼ばれる個人の会員証に入金されます。個人の会員証なので、当然、金券ショップでは買い取ってもらえません

また、別の大手百貨店である大丸・松坂屋友の会では、12か月分の積み立て金額はやはり「会員証」に入金されます。これは買い取ってもらえません。ただ、1か月分のボーナスは「ボーナス券」として払い出されます。

しかし、この1か月分の「ボーナス券」も、金券ショップでの買い取りレートはしっかりと足元を見られ、汎用性のある「全国百貨店共通商品券」とは比較にならないほど、極めて低い買い取りレートに収まっているようです。その百貨店でしか使えず、汎用性が低いので価値が低いのは当然です。(実際の買い取りレートは、ご自身でご確認ください)

それでもなお、「超低金利の銀行の金利よりは高い」と粘りたい方もいらっしゃると思います。友の会に積み立てた金額とボーナス金額は、使いみちがその百貨店に限られ、お金(通貨)としては「交換の手段」に絶望的な制限があることに加えて、その百貨店の倒産リスク(信用リスク)を常に背負っていることを忘れないでほしいと思います。

百貨店積み立ては、将来のお金の使いみちを大幅に制限されてしまうだけでなく、今回書いたように、金券ショップを利用しても特段有利な取引ができるわけではありません。

投資の世界では、「フリーランチ(タダ飯)はない」と言われていますが、百貨店積み立て(友の会)の世界も例外ではありません。世の中はよくできているものです。

なお、誤解のないように申しあげておくと、私自身は上記の例に出した百貨店に対しては何ら含むところはございません。いち消費者として時折、買い物で利用させていただいていますし、百貨店で売っている物やサービスには、価格に見合う高い品質があると、信頼を寄せています。

やはり、前回の記事で書いたとおり、百貨店積み立ては、投資(トーシ)ではなく消費(ショーヒ)なのだと思います。

消費としては素晴らしい百貨店ですが、百貨店積み立て(友の会)が「有利な投資手段のひとつ」であるかのごとく紹介されるのは、ちょっと違うのではないかという考えを述べたまでです。

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